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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第5章~黒歴史魔女、参上~
245/283

背、越されたぁぁぁぁぁぁ!! byフラン

どうも、東方転妹録最新話&第五章スタートです!



さて、どれだけ時間が飛んだか……まぁ、フランがサブタイのように叫ぶ程度には飛びました(笑)


ついでに、あっさりと新キャラです。



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー約250年後、永遠亭。

ーーーーside フラン



はい! 皆さんお久しぶりです! 只今定期検診に永遠亭に来てるフランドール・スカーレットだよ!

400年程生きてきていると、吸血鬼が侵されてしまう病気も少しはあるっていう話も見つかってきて、心配性に拍車をかけた御姉様が100年くらい前、私が300歳くらいの頃から永遠亭に月に一回定期検診に来るようになったの!

……因みにどんな病気になるのかっていうと、吸血鬼だけがかかる吸血鬼風邪や吸血鬼虫歯らしいんだけど…………ネーミングがそのまま過ぎて、なんだかおかしくなっちゃうや。



「……はい、お疲れ様フランちゃん。 今回も特に異常はなかったわね。 ちゃんと健康に気を使っているみたいで私も安心したわ」


「えへへっ! だって健康にしてないと御姉様や皆が煩いくらい心配してくるもん!」


「ふふっ、それだけ皆フランちゃんが大好きなのよ?」


「うん、分かってるよ! 私も皆だーいすき!!!!」


「あらあら、それは素晴らしいことね…………さっ、それじゃあ次はまた一ヶ月後。 ちゃんとこれからも健康には気を付けるのよ?」


「はーい!! 今日はありがとう永琳さん!!!!」



定期検診の診察を終え、優しく頭を撫でてくれた永琳さんにお礼を言ってから診察室を出て待合室に向かう。

もちろん永琳さんの言葉が嬉しいからって診察室から飛び出したりはしない、永遠亭(ここ)は病院なのだから。

因みに今回、私には一人の付き添いがいる。

まぁ今回というより、50年前にその人が図書館で召喚されて以降、ずっと定期検診の付き添いをしてくれてるんだけどね。



「あっ、こあー! 診察終わったよー!!」


「あっ、お帰りなさい妹様! 診断結果はどうでした?」


「うん! 異常は全然なくて、ちゃんと健康に気を使ってるねって永琳さんに誉められたよ!!」


「本当ですか!? これは帰ったら御嬢様に報告して、一緒にご褒美もらわないといけないですね! 健康にしてたご褒美!」


「そうだね! ご褒美ご褒美……って、あれ? こあも貰うの?」



待合室で私を待っていた一人の小悪魔ーーー通称、こあ。

以前、何かが封印されてるっていうタイプの本を私が図書館で見つけてうっかり開いた時に召喚された小悪魔。

別に契約を結んだわけではないけど、新たに原作キャラと出会えたことに興奮していた私を抱き締めて頬擦りしてきた時から、何故か色々と世話を焼いてくれる。

……それこそ、ぬえやルーミア、御姉様がパルスィを素で呼び出してしまうくらいに。



「まぁ良いじゃないですか! 御嬢様の器の大きさに甘えるだけですよ! …………って、あれ? あれは妖夢さん?」


「えっ!? よ、妖夢!?」


「……あっ、こんにちはフランさん、こあさん!」



話しながら待合室を出て、診察代を支払うために鈴仙のところへ向かおうとした矢先、廊下で妖夢と遭遇してしまった。

……そう、遭遇してしまったのだ。



「こんにちは妖夢さん。 永遠亭に来ているだなんて珍しいですね? 何かあったんですか?」


「いえ、師匠が腰が痛いって言い始めたので薬を貰いに来たんですよ。 そうしたら受付で薬をもらった時にフランさんがいるって言うんで、丁度会いに行こうとしてたんですが…………えっと、フランさん? どうして急に飛び始めたんです?」


「……ふーんだ!!」


「あぁ、いつもの『あれ』ですか…………フランさぁん、そろそろ受け入れてくださいよぉ~……!」


「……あっかんべーっだ!! ぷいっ!」



あれはいつ頃だっただろうか。 中々幽々子さん達と会えず、それこそかなり久しぶりに会えた時、なんと妖夢が急激な成長を遂げていたのだ。

祖父の妖忌曰く、成長期の子は男子と同様に三日会わずば刮目してみよって言ってたけど、それでもあまりの理不尽さにあの時はかなりの衝撃を受けた。

……それまでは私の知り合いの中で、一番小さいのは妖夢で、私は二番目だった。

しかしその時の成長ぶりといったら、私を追い抜くどころかぬえに並ぶくらいまで高くなっていたのだ…………身長が。

おかげで私は知り合いの中で最も背が低いということになってしまい…………それ以来、妖夢と会った時はこうして宙に浮かんで少しでも身長を追い越してやっている。



「私の方が高いんだからね! ほら、これで私の方が高いよ!」


「えぇ、そうですね……頭一つ分高いですね……!」


「妖夢さん、妹様に後ろから抱き着かれて嬉しいやら、後頭部に当たる胸の感触が気持ちいいやら色々あると思いますけど、妹様は大真面目に怒ってらっしゃいますからね?」


「あぁ、やっぱり複雑な気分ですよ……!!!!」



宙に浮かびながら後ろから抱きついて顎を妖夢の頭の上に置けば、私の方が頭一つ分妖夢より高くなれる。

……ただし、足が宙ぶらりんになるのが非常に忌々しかった。

妖夢よりも複雑な気分なんだからね私は!!!!



「さっ、妹様、早く受付で清算して帰りましょう?長くなると御嬢様達が本気で心配して、まるでグングニルの様に永遠亭(ここ)にぶっ飛んでくることになりますよ?」


「うん、分かった! よーし!! 妖夢号、受け付けに向けて発進だよ!!」


「「ぶはっ!?」」



私の掛け声と同時に二人とも何故か吹き出してたけど、そんなこと気にせずに私は体全体で妖夢を前に押して前進するように催促する。

すると今度はカチコチと、まるでロボットの様な動きで妖夢が前進し始めたから、なんだか面白くて何度も何度も体全体で妖夢の体を押してみた。



「……幼い頃ならいざ知らず、今はもう意識してしょうがない…………!?」


「妹様、見た目と吸血鬼の基準での年齢からしては中々発育が良いですからね…………妖夢さん、暖かくて柔らかいものがずっと当たるでしょう?」


「い、いいい言わないでくださいよ!? せっかく意識しないようにしようとしてるんですからぁ!!!?」


「あー! もう、お喋りしてないで前進しないとダメだよ妖夢!! ほらっ、もっと前に進んでよ、それっ!」


「し、心頭滅却すれば火もまた涼し……心頭滅却すれば火もまた涼し……心頭前進すれば胸もまた温し…………って、違う違う違う……!!!!!?」


「妖夢さん……流石にそれは初すぎる気もしますよ……?」



なんだか様子のおかしい妖夢にこあが話し掛けてるけど、とりあえず前に進みたい私は両腕でしっかりと妖夢の体を抱き締めながら体全体を押し付ける。

そして何度も何度も前進するように体全体を押し付けて楽しんでいたら、気が付くと永遠亭の外に出かけていたのだった…………。





ーーーーー

以上、フラン前進&妖夢崩壊回でした!



えぇ、さりげなく小悪魔登場です。

そしてフランはいつも通り、妖夢は大きく成長しました。


……とりあえず妖夢、そこ変われ!



それではまた次回にてお会いしましょう!

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