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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
244/283

忘れちゃいけないこのお方

どうも、東方転妹録最新話更新です!



えー、唐突ですが、第四章完結です(笑)

山も落ちもない四章?

ぐだった四章?

気にしちゃ負けだ!(メソラシ)



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数週間後、守矢神社。

ーーーーside フラン



少しだけ、肌にピリピリとした違和感を感じる。

しかしそれは、今いる場所が本来私のような存在の侵入を許さない場所だからであって、机を挟んで前にいる相手の威圧感を感じているわけではない…………と、思う。



「……ふむ、それで? そこのバカ……いや失礼、諏訪子を連れ戻してきてくれたということかな?」


「は、はい! えっと、その、ずっと帰らずに私のお家にいたから……」



今こうして私が正座をしながら、ある一柱ーーー八坂神奈子と対面していることの、ことの発端は諏訪子がここ数週間中々神社に帰らずに、紅魔館に居続けたことが原因だった。

私以外の紅魔館のメンバーも特に急かすこともなく、諏訪子自身も居心地がいいと言って客室に寝泊まりしながら紅魔館でのんびりと過ごしていたんだけど、流石にいい加減に帰らないと神奈子も心配するよって思って私が連れてきたの。

……ただまぁ、連れてくる時に諏訪子が嫌がって一騒動あったりもしたんだけどね。



「そうか……いやなに、この事については感謝させてもらおう。 今こそ私が主神としてこの社を納めてはいるが、本来の主神は依然として諏訪子のまま。 しかし当の諏訪子がこの社を放り出して戻ってこなかったことに頭を抱えていたところだからな」


「そうだったんですね……あ、あはは……!」



言葉でこそ感謝の言葉を述べているものの、私を見つめる視線の中にある威圧感は消える様子がない。

明らかに、以前ここを襲撃してしまったことを思い出しているようで、私の横にボロボロになって呑気に気絶している諏訪子がほんの少しだけ恨めしく思えてしまった。

襲撃の原因と言えば、大きく言うと諏訪子の性癖が原因なのだから。



「まぁ後は諏訪子が起きてから、本人を交えて話すとしよう。 一番の原因が話に参加してないのでは意味がないからな…………さて、もう気づいているだろうが私は今、諏訪子のことよりも君に注目している。 どうしてか、分かるか?」


「うぇっ!? え、えっと……やっぱり、前の襲撃の件、かな……?」


「そう、その通りだよ。 私とて軍神、あの件を忘れるわけがない。 私が完敗を喫してしまった、あの件をな……」



確かあの時、私は見てなかったけれど神奈子は一瞬だけ本気を出したルーミアに数百匹いたミシャクジごと瞬殺されてしまっていたらしい。

その直前に諏訪子と共に私と戦って、二対一なのに私に優勢を取られていたこともあってか、あの時のことを思い出しているであろう神奈子の表情に険しさが増していた。

……正直、諏訪子を叩き起こして全部の責任を諏訪子に渡したいくらいだ。



「この世に存在するありとあらゆる存在の中で、最も強き武を持つと人々に崇められた軍神である私が、君に二人がかりで圧倒されただけでなく、君の友に一瞬にして世界に還されてしまった。 無論その場を人々に見られてもいなかったし、信仰のある限り何度でも復活するから別に倒されたこと事態は問題はない。 最も強き武を持とうと時として倒れることはあると、知ってはいたからな…………だがしかし、そこで終わっては軍神の名が廃る、そうだろう?」


「う、うん……じゃなくて、はい!」


「ははっ、そう固くなるな? 私もあの時のことを思い出して気分が高揚してはいるが、別に君の首を取って喰おうだなんて思っちゃいないさ。 むしろ、君には是非とも謝らさせてほしい」


「はいっ…………って、え……?」



突然の言葉に困惑し、神奈子を見つめて固まる私を横目に神奈子が立ち上がり、私の側まで机の周りを回って私の正面にくる。

困惑したまま神奈子を視線で追っていた私が、ふと平静を取り戻した時には、神奈子は私の目の前に正座をして膝と膝を向かい合わせる形になっていた。



「あれ以上社を荒らされては困るため、私は君と君の友に武を振るった。 そのことについては謝るつもりはない。 しかし、私の友である諏訪子があの件の主犯格であり、その後も非常に大きな迷惑を掛けてしまった。 だからこそ、諏訪子の友として……そして、家族として、君に謝りたい。 本当にすまなかった」


「……………………」



土下座をされたわけではないけど、自らの太ももに手を添え、腰を折って頭を下げ、私の言葉を待つ神奈子。

そんな神奈子に、どう言葉をかけるべきなのか私には分からなかった。

何故なら、私は別にあの事を怒ってはいない。

むしろ神奈子に対しては迷惑しかかけていなかったのだから、謝るべきは私の方なのだ。

しかし神奈子は諏訪子を家族と認めているからこそ、こうして謝罪をしてくれている訳で…………。



「……それについては、私も本当にごめんなさい! 私だって色々迷惑かけて壊したりしちゃったし……そうだ! 諏訪子の巫女さん、一緒に探そうよ!」


「……うん? 探すのは構わないが、どうして君が謝るんだ? 迷惑なんぞ、こっちが元々の原因で……」


「それはもう気にしないの! 後、私のことはフランって呼んで? フランドールだから、フラン! 私の家族や友達にはみーんなそう呼ばれてるの!」


「あ、あぁ、分かったよ……フラン」


「うん!」



さっきとは逆に今度は神奈子の方が困惑しながらも、苦笑いにも似た穏やかな笑みを浮かべて、私もお返しとばかりにおもいっきり笑って見せる。

どっちにとっても謝りたかったことなら、どっちもどっちで謝ってしまってすっきりした方が良い。

ウジウジと抱え続けるより、そっちの方が断然素晴らしいわと言い切っていた御姉様の笑い声を思い出しながら浮かべた私の笑顔は、一体どのように神奈子の瞳に映ったのか。

その答えはさとりやルーミアでないと分からないから、私は何も考えずに振り向いてとりあえず気絶したままの諏訪子の上にダイブしたのだった。








































……この前のスク水の怨みだよ! いろんな意味で良い夢見てね、諏訪子?





ーーーーー

以上、微妙なかなフラ和解回でした!



いやまぁ、四章で諏訪子目立ったのにこの方放置しちゃ、ねぇ?

さてさて、次回は時間おもいっきり飛ばして行こうと思います!

どれくらい飛ばすかは……予想してくださいね(笑)



それでは又次回にてお会いしましょう!

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