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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
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安息の地は何処へ? byフラン

どうも、東方転妹録最新話です!



えー、今回はとにかく文フラ、文フラです!

ぬえが不憫?

……まぁ、しょうがないね、うん。



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー翌日の夜、紅魔館エントランス。

ーーーーside フラン



さて、生きとし生けるものは全て、ふとした瞬間に思いもよらない出来事に遭遇することがある。

例えば晴天なのに雨が降る狐の嫁入りだったり、つまづいて転んだ先に水溜まりがあったり、突風で吹き飛ばされた帽子が犬に持っていかれたりするのだ。

もちろん、私が想像できないようなことも起きることがあるのは忘れてはいけない。

……そうでないと、家に帰ってきた瞬間に着せ替え人形にされた時も平静を保てなくなるからだ。



「えーと、妖怪達に幻想郷の宣伝ができそうな物……よし、巫女服なんてどうかしら、フラン?」


「待った八雲紫! フランは西洋の出だ、ここはこの清楚にフランの純真さを醸し出せるワンピースの方が良いだろう!」


「洩矢さん……残念だけど、貴女は修行不足のようですわね? フランの美しさを表現するならばこの巫女服が一番ですわ! 見なさいこの形を! この日ノ本の国の自然と一体になって尚その存在感を失うことはありません!」


「その言葉、そっくりそのまま返すよ! そんな脇丸出しの服だとフランが風邪を引くかもしれないじゃないか!? フランの胴回りの暖かさを確保しつつ、自然と見事に調和するこの淡い色合い! これこそ正にフランに相応しい服さ!!」



複数人の手によってエントランスに広げられた着せ替え空間。

その空間の真ん中で静かに立つ私の視線の先では紫さんと諏訪子がシンプルな白と蒼のワンピースと、どこかで見たことのあるーーーというか、そのまま旧作ではない原作での博麗霊夢の衣装を手に持って、次にどちらを私に着せるかで言い争っていた。

因みに喋ってはいないけど、今はぬえが私を着せ替えさせていて、何故か紅魔館にあったスクール水着を着せられている。

いやほんとどうして紅魔館にスクール水着があったの?

背中は翼が出せるように腰から肩にかけて大きくV字に開いてるし、もしかして、諏訪子、諏訪子が用意したの?

……しかも、私の両脇でまじまじと私の着せ替えの様子を見ている御姉様とこいしの瞳は、何故か真剣そのものだった…………。



「……ね、ねぇぬえ? 私さ、日が暮れてから御姉様とこいしと飛んで帰ってきただけなのに、どうしてエントランスで着せ替えられてるのかな? というか紫さんと諏訪子は昨日からずっといるの?」


「んー? そりゃあフランを着せ替えて私達の目と手の感触に幸せを……コホンッ、幻想郷の宣伝をするためにフランに合う衣装を決めるためだよ。 後、あの二人は昨日からずっとあんな感じだね。 二人ともそれぞれ、自分のやることもしてきたし万が一何かあっても神奈子と藍がいるから大丈夫って言って1泊してたよ」


「そ、そうなんだ……」



ちゃんと自分のやらないといけないこともこなして来たんなら別に良いんだけど……というか、幻想郷の宣伝ってなんだろう?

幻想郷の形があまり整ってないっていうことは諏訪子と話してはいたし諏訪子が紫さんと話し合ったんであろうことは分かるけど、どうして宣伝になったのか検討もつかないや。

まぁとにかく、御丁寧に胸元に『ふらん』なんて平仮名で私の愛称が書いてあるスクール水着を着せられている時ほどあの人に気を付けないといけないし、考えるより先に辺りを警戒しておこう……。



「ぬえー、後どれ位かかるの?」


「んー、もうちょっと待ってねフラン…………ん、これでよし! やっぱりフランは何着ても可愛くて襲いた……ゴホンッ!! 抱き締めたくなーーー」


ーーーヒュゴッ! ドガァァァァ!!!!


「…………あれ?」



一瞬、ほんの一瞬の間に目の前に立っているぬえの身長が高くなっていた。

服も黒が基調のものから白が基調のものに、靴も赤いヒールからしっかりとした下駄に、背中の触手も無くなって、頭には赤い帽子を付けている。

極めつけにぬえの手元には警戒すべきあの人の愛用品が握られていて、それは既に私に向けられていた。

……ってぇ!? これぬえじゃなくてあの人ーーー文お姉さんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!?



ーーーカシャッ!!


「あやや! 奇跡の一枚、戴きましーーーー」


「Good night !!!!」


ーーーヒュンッ!!!!


「おっと!」


「っ!? 避けられた!!!?」



いつの間にかぬえと入れ替わりカメラを構えていた文お姉さん。

その文お姉さんの手元から明らかにシャッター音が聞こえた瞬間、私は即座に下から突き上げるようにカメラ目掛け手刀を放ったけど、予測されていたのか両手を広げながら上半身を反られてしまい、軽々と文お姉さんから避けられてしまう。

しかもそのせいで、私は文お姉さんに対して隙だらけの状態になってしまった。



「それっ! 捕まえましたよフランさん!!」


「ひゃん! あっ、文お姉さん!? そこは触っちゃダメだよ!!!?」


「おぉ……これがこの世の真理の感触……!!!!」


「やぁぁ!? ダメだってーーーーー」


「し、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!?」



文お姉さんから抱き締められる形で捕まってしまい、その上スクール水着を着せられていたせいで半分ほど出ていたお尻をおもいっきり右手で揉みしだかれてしまった。

カメラを持つ左手は私の右手を抑え込むように背中に回されていて、上半身は動くことを許されなかった私はとにかく文お姉さんの右手から逃れようと反射的に両足を文お姉さんの背中に回して組む。

そうすれば少しだけ腰を動かして文お姉さんの右手から逃げることが出来るんだけど、しかしその体勢は余計に文お姉さんを喜ばせることになってしまったらしく、更に文お姉さんの右手の動きは激しくなってしまった。

それを嫌がるように声をあげた瞬間、まるで私の声を遮るように更に大きな声が私の後ろから響いてくる。



「ささささとり!? いつの間に私の後ろにいたのよ!?」


「……つい先程、フランの写真を撮ってもらう為に射命丸を呼んできてからそのままレミリアの後ろにいましたよ? まぁ、射命丸がああなるとは思ってもいませんでしたが…………」


「こいし、私は思うのだー。 フランのああいう声はやっぱりベッドの上で聞きたいのかー」


「いやいや、星が散りばめられた夜空の下で聞くフランのああいう声を聞いた方がよっぽど盛り上がるよ!」



……成る程、とりあえず御姉様とさとりはいつものスキンシップが始まってて、こいしとルーミアは後で死よりも恐ろしい目に遭わせないといけないことが分かったよ、うん、もちろんさとりはこいしとルーミア以上に苦しんでもらおう。

つまり後ろの四人は助けにならないってことだし、諏訪子と紫さんはまだ着せ替える服で話し合ってる声が聞こえるし…………私が、文お姉さんをどうにかしないと!



「うぅぅぅぅ!! 文お姉さんのバカ!!!! そんなことしてたら大っ嫌いになっちゃうからね!?」


「またまたぁ、フランさんが私を嫌いにならないことは分かってますよ? 唯一お姉さんって呼ぶの、私だけですもんね!」


「あぅ……そ、そうだけど……!」



いけない、本気でいけない! 文お姉さんがおもいっきり調子づいてるよ!?

いや確かに大っ嫌いになんかなったりはしないし、お姉さんって呼ぶのは文お姉さんだけだけど……そうこう考えてる内に文お姉さんの右手の動きが激しくなって来てるし……!!



「むぅぅ……って、あれ? 少しお酒臭い…………?」


「あややぁ、気付かれちゃいましたか? 実はさっきまで萃香さんに飲まされてましてね、そこでさとりさんが訪ねてきたので椛を生け贄にしつつ抜け出してきたんですよ! 臭い、嫌じゃないですか?」


「えっ、あっ、うん……別に嫌じゃないよ?」


「それは良かった! では遠慮なくいかせてもらいますね!!」


「はっ!? ちょっ、んむぅぅぅぅぅぅ!!!!!?」



文お姉さんの背中に回しておくしかない両手で文お姉さんの背中をバシバシ叩きながら胸元に顔を埋めると、ほんのりとお酒の臭いが鼻を擽った。

ただ、萃香が選んだからか嫌な臭いじゃなくて甘い臭いが漂ってきていたから、むしろ私には好ましい臭いだ。

ただ、そういうことは酔っぱらって調子に乗ってる相手に決して伝えてはならない…………その教訓を、私はお尻を激しく揉まれるだけでなく、時には深いのも織り混ぜられながら唇にキスの嵐を浴びせられつつ心に刻み込んだのだった。























……あれ? 何気に文お姉さんに唇奪われたの初めてじゃない、これ?





ーーーーー

以上、遂にやらかした文お姉さん回でした!



うん、皆さんは文とフラン、どっちになりたいと思いましたか?


私は紅魔館そのものになりたいと思いました!




それでは又次回にてお会いしましょう!

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