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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
239/283

流れる時、変わらぬ運命

どうも、東方転妹録最新話です!



……えー、コメントへの返事ができず申し訳ありません。

研究室配属前の勉学ラッシュで殺されています、時間が1日48時間欲しいほどに。


いずれまとめて返事をさせていただきますので、どうぞもうしばらく御待ちください。



それでは楽しんでいって下さい!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後、寺の一室。

ーーーーside レミリア



「すぅ……すぅ……」


「ん……にゃ…………」



大きく広げた翼を動かし、穏やかな風を送りながら私の胸元で眠るフランとこいしの寝顔を見つめる。

こいし以外にも怪しいのがいるとはいえ、最近のこいしの様子からそろそろ何か起こすだろうと、フランと私のスカーフのフリル部分にこっそりと、フランが本当に窮地に陥った時にだけ反応する術式を仕込んでいたのだけれど、今回はそれが幸いした。

フランの私を呼ぶ声、それが聞こえてきた時即座に私は運命を操り、自らをこの場へと飛ばすことに成功したのである。

後はフランがこいしに気をかけるように誘導し、話を進めていくだけ……幾ら平和な日々が続いていたとはいえ、これくらいのことは片手間にもならない。

……そう、これくらいのことは片手間にもならないのだけれど…………後で、さとりが怖いわね……。



「……二人とも、すっかり寝入ってしまいましたね。 膝が痺れたなら代わりましょうか?」


「幾らなんでもそれは露骨すぎると思うわよ? こんな二人の可愛い寝顔を楽しむ絶好の機会、逃がすわけが無いでしょう」


「やっぱり直球過ぎましたか……本当、羨ましいです」



そんな言葉遊びにもならない戯言を宣うのは、今回フランが会おうとしていた内の一人、寅丸星。

彼女はさっきまで変に興奮していたナズーリンという鼠の妖怪の主なのだけれど……そういえば、ナズーリンは一体どうしているのかしら?



「それは重畳ね。 それと貴女、自分の配下のことは放っておいて良いの? 何か変に興奮していたようだけれど」


「あぁ、ナズーリンなら見ての通りになっていますよ……全く、時折しでかすんですから……」


「見ての通り? ……あぁ、来てたのね」



それなりに背が高い星の肩越しにさっきまでナズーリンがいた所を見てみれば、そこには呆れたようにナズーリンを見つめる雲居一輪、苦笑いを浮かべるムラサと小傘、そして目が笑っていない良い笑顔でナズーリンに説教をする聖白蓮と大量の冷や汗を流しながら正座をしているナズーリンの後ろ姿を捉えることが出来た。

きっとこの騒ぎを聞き付けて聖白蓮と雲居一輪が来たから、ナズーリンをそちらに任せて星はフランとこいしの様子を見に来たというところだろう。

……そういえば、こいしが我慢できずにフランに迫ったということはその切欠となる何かがあったはず。

そしてナズーリンが説教を受けているということは……フラン、また何かされたりしてないわよね?



「ねぇ星? 落ち込んでいるところに悪いのだけれど、ナズーリンは何をしたのかしら? フランとこいしに付きっきりだったから教えてもらえるとありがたいわ」


「あ、あー……えっとですね、実はナズーリンが今発情期になっていまして、それでフランさんを拐ってきたみたいというか、襲いかかろうとしていたというか……」


「成る程、金輪際フランはここに関わらせないようにしようかしら……」


「そ、それだけは勘弁してくださいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!?」



目の前でまるでグングニルが大理石をぶち抜いた時のような音をたてながら頭を下げる星……と、聖白蓮とナズーリン。

星だけでなく今の一瞬の間に二人がこちらに飛んできて土下座をかましてくるとは、迂闊にも本気で驚かされてしまった。

因みに奥でムラサと雲居一輪が固まり、小傘は自分も巻き込まれていないかと慌てふためいている。

……まぁ星と小傘は当然だし、ナズーリンと聖白蓮と雲居一輪はフランとある程度話していたのを知っているから分かる。

しかしフラン、いつの間にムラサを攻略したのかしら……もしかして、ついさっきとかいうことは無いわよね!?



「……まっ、冗談だから安心しなさい。 その程度のことでフランを束縛してたら、それこそ私はフランを私の傍に拘束しなければならなくなるわ」



それだけを伝えると、一瞬にして場の雰囲気が柔らかくなり、緊迫した空気が消えていった。

改めてフランの影響力の強さを感じさせられたわね……本当に、フランが一国の女王になって世界征服するとでも言い出したら皆本気で着いていっちゃうんじゃないかしら?

って、そういえばフランはなるなら破壊神になりたいんだったわね……流石にそれは止めておきましょう、仕草一つで皆の心臓を軽く破壊する破壊神になってしまうわ!



「さて、この件は置いておいて、洩矢から伝言を受け取ったわよ雲居一輪。 星はフランの顔を見れたから良いでしょうけど、聖白蓮、貴女はどうなのかしら? 何やら周りの民草を救えずに悲しんでいるって聞いたわよ?」


「なんと……一輪から聞いたのですね。 はい、正直に言わせてもらいますと確かに悩んでいます。 苦しみ、嘆く人々を見守ることしか出来ないことに…………ですがフランさんの真心、洩矢様の厚意を無駄にしないためにも今は堪え忍ぶ時であると、そう思っています」


「そう、それが分かってるなら私から言うことはないわ。 この子達の愛らしい寝顔を見て癒されてなさい」


「えぇ、是非そうさせていただきますね」



この様子なら、フランの努力が無駄になるようなことはしないだろう。

時折フランの顔を見せてあげれば、それが励みになるようだし……たまには紅魔館のパーティに誘ってあげましょうか。

身内以外を招くというのも、時には面白いでしょうし。



「……さて、後は八雲紫の方ね。 まあ運命を弄ったから、良い方向には進むでしょう」


「八雲紫さんですか? 何か、考えでも?」


「いやなに、フランと洩矢が八雲紫の考えている理想郷の出来について懸念していることがあるのよ。 そのことについて、少し……ね?」



そこまで話したところで、聖白蓮は何かを悟ったようで一歩身を引いてくれた。

星は何か大変なことが起きているのかとハラハラしながらフランを見ているけれど、これは放っておいて良いだろう。

……フランを見ていてくれるなら、それだけでフランも喜ぶもの。



「んぅ…………むにゅ……」


「……さて、そろそろ静かにしましょうか?」


「えぇ……おやすみなさい、フランさん、こいしさん」



確認しておくことはもう終わった。

後は運命の流れるままに…………いや、さとりに襲われる運命だけ変えて、それ以外はそのままに過ごしていきましょうか……。




























……って、どうしてさとりから襲われない運命がないのよ!!!?





ーーーーー

以上、運命から逃げられないレミリア回でした!




……うん、レミリア、生きろ。

そしてフランに癒されなさい……割と本気で。



それでは又次回にてお会いしましょう!

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