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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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十四夜の月と、血の再会

どうも、東方転妹録第23話です!!!!



今回はテンプレと再会がテーマになっています。


まぁ誰と誰が再会するかは、もう皆さんもお分かりかと思われますが、是非楽しんでいってください!



それでは、ゆっくりしていってね♪

ーーーー4ヶ月後。

ーー月面戦争前夜、古明地姉妹宅。

ーーーーside フラン




「……お久しぶりだね、隙間妖怪さん」



「……あらっ?

私、名乗っていなかったかしら……?

まぁ何はともあれお久しぶりですわ、フランドールさん。

大変遅れてしまいましたが、私は八雲紫と申します。

改めてよろしくお願い申し上げますわ」




皆さんこんばんは、遂に月面戦争前夜を迎えたフランドール・スカーレットだよ。


十四夜の月の元、今この場には私と八雲紫、そしてルーミア、こいし、さとり、勇儀、萃香、文お姉さん、椛の9人がいるの。

皆、何時もの陽気な雰囲気じゃなく緊迫感のある雰囲気を醸し出してるよ。……まぁ八雲紫に警戒しているのもあるみたいだけどね。



「それで、参加者は全員で8人でよろしいのでしょうか?」


「いや、私達鬼とそこの天狗2人は見送りだよ。

行くのはチビッコ共さ」



「「「「チビッコ言うな!!!!!!」」」」



……せっかく何時になく真面目な雰囲気だったのに、勇儀が一瞬でぶち壊しちゃったよ!!!!

しかも当の本人は腹を抱えて大笑いしながら酒飲んでるし!!!!!?



「…………よしっ!!

私は数えられてないね!!」


「あややや、何をおっしゃっているんですか?

萃香さんもチビッコ同盟の一員に決まってるじゃないですか」


「潰す…………!!!!」




……萃香と文お姉さんまでこの何とも言えない空気に追い討ちをかけ始めちゃったよ!?

椛は呆れたように手を額に添えながら首を横に振ってるし、八雲紫は思いっきりキョトンとしちゃってるよ……。



「……ま、まぁとりあえず月面戦争に参加なさるのは、4人でよろしいのですね?」


「……うん……」


「きゃっ!? お、落ち込みながら尻尾を掴まないでください!!!!」



椛の尻尾は私の最高の癒しだもん!

こういう時こそ掴むべきなんだよ!!

……まぁ何時でも好きな時に掴むけどね。




「……本当に珍しいですわ。

種族持ちの妖怪だけでなく単一種の妖怪もいるのに、ここまで仲良くなれるなんて……」



な、なんか凄く訝しげな目で見られちゃってる。

……んー、まぁ八雲紫が驚き疑問に思うのは分かるんだけど、私的にはこれが当然だと思うんだよね。


妖怪って案外皆寂しがり屋だもん。

ヤマアラシのジレンマって言うのかな?

本当は寂しいけど、妖怪ってどうしても好戦的な面があるから争っちゃうの。

それで強がっちゃって1人になるんだよね。


……だから、八雲紫に私が言えることは1つだけ……



「……私は壊すことしか出来ないけど、壊さないこともできるんだよ?」



「えっ……?」



壊すことしか出来ないなら、何もせずに壊さなければいい。

唯、それだけのこと。



「……それじゃあ紫さん、そろそろ行こっか!

皆、もう出発するよ!!」



『『『はーい!!』』』



「…………壊さないこともできる、か……。

それにしても、紫さんって……」



いちいち隙間妖怪やら八雲紫って言うのも長いしね。

これからは紫さんって呼ぶよ!

……さて、そこら中走り回ってた文お姉さんと萃香も戻ってきたし、遂に出発だね!!



「それじゃあ気を付けていってくるんだよ!!!!

死んだりしたら地獄まで追っかけて鬼の酒を飲ませるからね!!!!!!」


「さっさと行って、さっさと帰ってきてね!!

帰ってきたら宴会するから酒飲むよ、酒!!!!」



「皆さん、ちゃんと月の様子を細かく見といてくださいね!!

次の文々。新聞の特ダネにしますから!!!!」


「そこでもネタを求めますか、貴女は!?

……コホンッ、とにかく気を付けていってきてくださいね?

皆さんの健闘と無事を心から祈ってますから」



「「「椛、普通すぎ〜」」」


「飲んだくれの鬼2人とネタ馬鹿天狗は黙っていてください!!!!!!」




うわぁ……まさか、最後の最後までこんな調子だなんて。

椛とか、顔を真っ赤にして結構ヤバイこと叫んでるけど、後で大丈夫なのかなぁ?


……でも皆で一緒にいると、本当に楽しいね。絶対にまた帰ってこなきゃ!!



「さて皆さん、準備はよろしいですね?

……それでは、集合場所へと参りましょうか」




そういうと、軽く微笑んだ紫さんが手に持った扇子を軽く振り、私達の目の前にスキマを作り出す。

そしてその中に、さとり、こいし、ルーミアの順にスキマに入っていき、最後に私がスキマへと入っていった…………。





「……月面戦争に、ようこそ」





後ろから響いた声、それはすきま風のように響きながら、スキマの中に消えていった……。









ーーーー参加者集合場所。



「……うわぁ、それなりに強そうな奴がたくさんいるのかー」


「……どこか空気がピリピリしてて、場の雰囲気が悪いですね」


「お姉ちゃん、あまりあの人達の方を見ない方が良いんじゃない?

何か、変なこと考えてそうだし……」




スキマを出た先にいた妖怪達を見て3人が言った通りで、私も纏う空気が嫌だなぁって思う。

牽制し合ってるみたいだけど、まさしくさっき考えていたヤマアラシのジレンマを再現したような光景だよ……。



「それでは4人は此処で待っていてくださいな。私は参加者の最後の1人を迎えに行ってきますわ」



「うん、じゃあ隅っこにまとまって待っとくね」



そういうやり取りをした後、紫さんはスキマを作り出してその中に消えていった。

……最後の1人ってことはもうすぐ全員集合するんだね。

そんなことを思いながら集団の端の方に移動しようとしてーーーーー




「おいおい、ここはガキの遊び場じゃねえんだがなぁ?」


「もしかして俺達の玩具にされに来たのかい?

ひゃははははっ!!!!」




ーーーー思いっきり、絡まれちゃった。

何なんだろう、このテンプレ展開?

か弱い少女達(実際はか弱くない)に群がる、欲望にまみれた男2人。

言葉にならない虚しさを感じるよ…………。



「……無視しておきましょう。

こういう面倒な方々は、関わると本当に面倒な事ばかり引き起こす面倒な奴等ですからね」



「ほ、本当に面倒なんだね、さとり………?」



面倒を連呼してるし、最初は『方々』だったのが『奴等』になってるよ……!?まぁ、さとりの気持ちは私も分かるんだけどね。




「テ、テメェ!!!!!!

俺達を馬鹿にしてんのかゴラァ!!!!!?」


「このまま可愛がってやろうと思ったが、一度痛め付けてから可愛がってやろうじゃねぇか!!!!!!」




……テンプレ第2弾だね。

そして見事にフラグを建てちゃってるよ。

何て言うか、もうここまで来たら本気でウザったいし………




「……『レーヴァテイン』」



……反抗できなくなるまで、とことん痛めつけちゃっても良いよね…………?









ーーーーside こいし



「あははははっ!!!!!!」


「「ギャアアァァァァァ!!!!!!!!!?」」




さっきから、お姉ちゃん曰く『面倒な奴等』をレーヴァテインで殴打し続けているフラン。

レーヴァテインからは炎も出ていないし手足を折ることもなく、逃げ惑う2人の頭を叩き続けてるんだけど…………



「……周りの妖怪達から引かれちゃってるね、お姉ちゃん」


「…………まぁ、月面戦争が終われば、今後どこかで会うことはないでしょうし、状況的にも殺しはしないでしょうから今はフランの好きにさせておいても構わないでしょう。

……それに、あんなに笑顔なフランを止めるのは気が引けますしね」



「まるで新しい玩具を貰ったかのようなのかー」




……確かに、あんなに楽しそうに遊んでいる(攻撃している)フランを止めるのは忍びないよね。

本当に嬉しそうな、恍惚とした表情を浮かべてるもん。

…………あれっ、フランってもしかして、加虐趣味?



……そんなことを考えていたら、遊び終えたフランがこっちに向かって大きく手を振っていた。



「皆ー!! 終わったよー!!!!」


「「「お疲れ様ー!!!!」」」



そしてフランはこちらに駆け出してーーーーー




「ぐ、ぐぞぉ!!!?

ごれでも喰らえぐぞがぎぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」



「っ!! フラン、危ない!!!!!!」



「えっ?……なっ!?」



ーーーーー叫んだ私の声に反応して後ろに振り返ったフランに、鋭い爪が振り下ろされた…………。









ーーーーードスッ!!!!!!!!









「…………えっ?」



目の前の光景に呆気に取られるフランと私達。

今まさに、その鋭い爪を振り下ろそうとした妖怪の腕は、『腕を振り下ろそうとした妖怪の胸から生えた槍』によって貫かれていた……。










ーーーーside フラン




ーーーーードスッ!!!!!!



………………?

私、どこも怪我をしてない?

確かに振り下ろされた腕に切り裂かれたと思ったのに……。


そして、訳の分からぬまま上を向いてみるとーーーーー




「えっ…………?」




……そこにあったのは私に振り下ろされる寸前で止められた妖怪の腕と、紅く染まった妖怪の体。

そして、妖怪の腕と体を同時に貫く1本の槍……。



「これって、もしかして…………」


……その『槍』を、私は見たことがあった。

薄暗い部屋の床に書かれた、鈍く光る魔方陣。

そこで家族が期待と不安を感じながら見守る中、私の大切な『あの人』が契約した、己の異名に神の名を冠する最高の槍。


その槍の名は………………『神槍グングニル』…………!!!!






「…………久しぶりね、フラン。

ちゃんと元気にしてたかしら?」




「……お、御姉様!!!!!!!!」



…………グングニルに貫かれた妖怪の後ろに、月の光を浴びながら悠然として立っていたのは、私の大切な人である、私だけの御姉様。


レミリア・スカーレット、その人だった…………。










ーーーーー

以上再会話でした!!




……フランとレミリアが遂に再会を果たしましたね。


次回は前夜の晩餐会話となりますが、そこでレミリアはどういった行動をとるのでしょうか?



…………表現できるように頑張って執筆します!!!!




それではまた次回にお会いしましょう!

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