皆、それぞれの役職覚えてたかな? byフラン
どうも、東方転妹録最新話です!
更新が遅れて申し訳ありません…………開き直って、ハイパーギャグ&ギャグタイム執筆してましたm(__)m
そして今回はこいし不憫回です(注意)
それでは楽しんでいってください!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーー紅魔館広間。
ーーーーside フラン
人は戦場で孤立してしまった時に何をしてしまうかと言えば、まずは味方を探すことだろう。
任務の有無やその場の安全を確保できるかはおいておくとして、特に優先することがなければ戦いながらでも味方を見つけ合流することが最も合理的で安全なことだからだ。
……そして今の私も、この四面楚歌の状況から脱する為に味方が欲しくて堪らなかった。
ーー『フォーオブアカインド』
「御姉様達のバカバカバカバカァァァ!!!!!! 私のドロワーズを返してよぉ!!!!」
「……ごめんなさいフラン。 これも、貴女と私の覆しようのない定められた運命なのよ!」
「真面目な顔でカッコいいこと言ってもその裏にある内容はふざけてるって分かってるの御姉様!!!? それと勇儀もスカートの中見ようとしてこないでっ!!!!」
「おっと! フランにこれ以上怒られる前にやめておくか!」
まるで薄幸な役者のようにドロワーズを片手に俯き真剣な表情をする御姉様にツッコミを入れ、さりげなく広間を飛び回る私の後ろに歩いて回り込んでスカートの中を見ようとする勇儀にも釘を指す。
私自身は当然のこと、フォーオブアカインドで現れた分身も、ドロワーズを履いていない状態を反映してしまったためにスカートの中を庇って動きづらいようだった。
勿論、そんな普段通りの動きが出来ない私や私の分身が御姉様達を補足できるはずもなく…………。
「フランには第3の目を開いてるけど、本日の無意識桃源郷第2弾!!!! フランのスカートの深淵に挑む!!!!!!」
ーー……プニッ。
「き、きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!? ここここいしの変態ぃぃぃーーーー!!!!!!!!」
ーードゴッ!!!! バキャッ!!!!!! ズンッ!!!!!!!! ドガァッ!!!!!!!!!!
「がっふぅあぁぁぁ!!!!!?」
宙に浮かぶ私にこっそりと近づいてきていたのか、変な謳い文句を叫びながら私のスカートの中に頭を突っ込んできたこいし。
足の付け根の、おもいっきり私の触れてはならない部分にこいしの顔が直に当たった感触が一瞬で脳に伝わり、反射的に私はこいしの頭で盛り上がっていたスカートの部分に左ストレートをぶちこむ。
そしてそんな反射反応にもきっちり対応した三体の分身が、私のスカートから飛び出したこいしの体に空中右ドリルアッパー、魔力強化付き両足ドロップキック、高速移動中の左ラリアットを順番に叩き込んでこいしを広間の隅に弾き飛ばした。
「……吹き飛ばされている間のあの満足げなこいしの表情。 こいしは、やはり私の妹ですね…………」
「流石の私でもこのド変態覚り姉妹の変態っぷりには敵わないのだー……!」
「あやや……フランさんの脱ぎたてドロワーズを被って香りを堪能するどころか舐め回そうとまでしていたルーミアさんがそれを言いますか!?」
「鴉さん、どうせ貴女も似たようなことを考えていたんでしょう? それにしても、フランを助けたいけど色んな意味でこの騒動には関わりたくはないわね…………」
「あのー、藍さん? どうして私は目と耳を塞がれているのでしょうか? 目を塞いでる尻尾の感触は素晴らしいものですが……」
「聖殿にこの光景を見せてしまったら、紅魔館が半分壊されそうだからな……」
あまりにも綺麗に吹き飛んだこいしを見て、ドロワーズを確保している御姉様以外の動きが止まり(幽香さん、藍さん、白蓮さんは元より動いてないけど)それぞれが好きに発言をしている。
……とりあえず、さとりは本気でこいしの教育方針を間違えてると思うよ!
「ふぅ……御姉様達はドロワーズしか狙ってこないのに、どうしてこいしはスカートの中を狙ってくるんだろう? まぁ、勇儀も一緒だけど…………とにかく、今はドロワーズを取り返すことを優先しーーーー」
「ーーーーどうしてなのかと問われたならば! 私が1から答えて見せるよフラン!!!!」
「「「「「こいし!!!? 復活早っ!!!!!?」」」」」
再びドロワーズを取り返しに動こうとする私に掛けられた声。
それは先ほど私と分身の連撃に沈んだはずのこいしの声だ。
驚いたことに、ほんの一瞬……流れ星が夜空に現れてから儚く消えるまでの、本当に一瞬の間に、あれほどのダメージを負ったこいしが復活してきたのだ。
……殴られた所の痣や流れ出る鼻血はそのままだけど。
「何故私がフランのドロワーズよりも極楽であるフランのスカートの中身を狙うのかっていうとね! 私は紅魔館のメイド長だから、何時でもフランのドロワーズを堪能できるからだよ!! っていうかフランが気付いてないところで堪能してきたよ!!!!」
「えっ!!!? じ、じゃあ……悪戯されたり堂々と盗まれたりした時以外にも、こいしに変なことをされてたってこと……?」
「そうだよ、フランに直接って訳じゃないけどね! 勿論、これからもずっと堪能するよ!!!!」
「……職権乱用じゃん!!!!!! こいしの大!! 大!! 大変態!!!!!!!!」
あぁもぉぉぉぉぉ!!!! 誰かこいしを止められる人いないの!!!?
滅茶苦茶ドヤッってしてるし! ピースまでしてくるし!!!!
……あれ? そういえばこういう時って、あの時からいつもあの子が助けてくれてるんだよね…………だから、今回も……!!
ーー…………ガチャッ。
「……そこまでよっ!!」
「ぬっ!? 何奴!!!?」
「フランが悲しみに暮れた時、フランが助けを求めた時、フランが私を求めた時!!!! 例え声なき心の叫びでも私は現れる!!!! フランの平穏と紅魔の風紀を守る、封獣ぬえ! ここに見参!!!!」
一部を除き、広間の空気がとんでもない勢いで凍りつく。
暴走してる御姉様も、藍さんに目と耳を塞がれていた白蓮さんさえも、一様に固まり、呆気に取られていた。
……確かに私は心の中でぬえの助けを期待したよ?
悪戯されたりしてたら、いつも静かに現れて、颯爽と助けてくれるから…………でもさ、どうして今回はこんな登場をするのさ!!!?
一体何にそんなに影響されたの!?
「外からだけど聞かせてもらったわ。 とりあえず、フランはこっちに来て。 新しいドロワーズを持ってきたからさ」
「えっ……あっ、う、うん! ありがとうぬえ!」
「なっ!? ぬえ、何を考えてるの!!!? 今ならフランの聖域を拝めるのに、ドロワーズ履いたら拝めなくなっちゃうよ!!!!!?」
いい笑顔のぬえから新しいドロワーズを受け取り、ぬえの影に隠れていそいそとドロワーズを履く。
その間にぬえはゆっくりとこいしを見据え、呆気に取られたままの皆を尻目に堂々と相対していた。
「私は段階を踏んでフランの聖域を拝もうと考えてるだけだっつーの。 紅魔館の図書館にある恋愛小説のようにね。 それとこいし、もう一つ言っておかなきゃなんないことがあるんだけどさ……?」
「な、何かな? 言っておきたいことって……」
「……こいしはもう地霊殿の住民、だから紅魔館の役職には着けない。 そして、こいしが抜けたメイド長の枠は…………私の物だってことさ!!!!!!!!」
「……………………へっ?」
「あぁ、そういえば正式に告示するのを忘れてたわね。 確かにそうよ、紅魔館と地霊殿は繋がっているとはいえ別の勢力となるわけだもの。 だから前々からさとりの後釜にルーミア、こいしの後釜に封獣にするってルーミアと封獣に話していたわ」
「……まぁ、私も元々地霊殿の当主になる予定でしたから、後釜がルーミアとは知りませんでしたが引き継ぎの用意はしておきましたよ」
「あっ、引き継ぎの資料ならもう少し目を通しておいたのだー!」
唐突な通告に固まるこいし……ついでに私。
私もそれは聞かされてなかったから、衝撃は大きいけど、それでも納得はいく。
要はこいしは所属が紅魔館から地霊殿に変わるから、いつも紅魔館にいるわけじゃないこいしにメイド長を任せるわけにはいかなくなるということ。
まぁ、ただそれだけなんだけど…………こいしにとってはクビを宣告されたようなものだよね。
「……う、嘘ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?」
……後で、少しだけ慰めてあげよっと。
ーーーーーおまけ、紅魔館エントランス。
ーーーーside 美鈴
「……妹様達、遅いですねぇ」
ドロワーズを取り返せばすぐに戻ってくると思っていましたが、どうやら長丁場みたいですね。
んー、妹様には申し訳ないですけど、妖夢ちゃんが待ちくたびれてますし、先に行っちゃいますか!
「えっと……じゃあ、今日は外で食べるのは無しですか?」
「いえいえ、大丈夫ですよ! あの様子だと妹様達はいらっしゃるかは分かりませんが、もう私達だけで先に行ってしまいましょう! 妹様がそんなことで怒るわけありませんし、それに妹様がお許しになってくれれば自然と皆さん許してくれますからね!」
「……やっぱり、フランさんって凄いんですね!! 私も、私もいつかフランさんみたいになれるように頑張ります!」
「ふふっ、その意気ですよ! さっ、それじゃあ出発しましょうか!」
「はーいっ!」
うん、今日も1日良い日になりそうです!
……ここ最近は、定例の妹様家出騒動でしたけどね!
ーーーーー
以上、こいしフルボッコ&フルボッコ回でした!
……いや、まぁフランの(ピー)を直に感じただけ良いんじゃないんですかね?(;゜∀゜)
そしてぬえが何故遅れて登場したかは次回にて(笑)
それではまた次回にてお会いしましょう!




