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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
22/283

時折起きる日常のヒトコマ

どうも、東方転妹録第22話です!!



今回は修行の合間のほのぼの(?)とした風景がメインとなっております。




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーー4ヶ月後。

ーーー月面戦争まで残り4ヶ月。


ーーーーside さとり




「うわぁぁぁぁん!!!!!!

さとり〜〜!!!!!!」


「……大丈夫よフラン。

こいしもルーミアもいないから安心して……ね?」




皆さん、おはようございます。

現在泣きつくフランを慰めている古明地さとりです。


……朝から阿呆2人がフランに本気で(性的に)襲いかかり、ちょうど私が色んな意味ギリギリの所でそれを発見し、何とか食い止めて今に至っています。




「グスッ……こ、怖かったよぉ〜…………」


「大丈夫、私がいるから……私があの(馬鹿)2人から守ってあげるから、もう泣き止んで……ね?」



……私が見つけたとき、フランはこいしに服の中に手を突っ込まれ、ルーミアにはキスをされ続けている状態でした。

2人とも下腹部にはまだ手を出していなかったから良かったものの、フランはかなりのショックを受けたようですね…………。


それにしても……、



「ヒクッ…………ウゥ……」



泣きながら顔を赤くして必死にしがみついてくるフランの姿は、何だか込み上げてくるものがあります。


勇儀が母性を刺激されると言っていたのも納得できますね。



「……フラン、少しは落ち着いた?

そろそろご飯にしましょう。

食べたら少しは元気になれますよ」



「……グスッ……う、うん」



涙を手で拭いながら頷いて返事をするフラン。

私はフランに微笑みながら一旦部屋を出ようとしてーーーーー






ーー……ギュッ……ーー






……袖を掴まれ、フランに引き留められました。



「どうしたの、フラン?」


「……うっ、あ、あのね?

ちゃんとお手伝いするから一緒に行っても良いかな……?

えっと、その、まださとりと一緒にいたいの………」



…………何なんですか、この可愛い生き物は?

上目遣い+潤んだ瞳+赤く火照っている頬+ちょっとだけ袖を掴む手…………。

狙っている訳じゃないのは分かっています。ただ、まだ不安だから一緒に居たいって言っているだけなんだと、分かってはいます。

でも、これは本当に…………




「……っ、反則過ぎです、フラン……」


「えっ?」



……今は落ち着かなければ、料理ができません。

そう思いながら軽く深呼吸をした私は…………



「……なんでもないです。

さぁ、朝御飯を作りに行きましょうか、フラン」


「うん!!!!」



…………ですから、その嬉しそうな綺麗な笑顔も反則ですってば。









ーーーーside ルーミア




「うぅ〜……やり過ぎちゃったのかー……」


「フラン、思いっきり泣いてたよね…………」



冷静になってから自分達がやってしまったことの重大さに、落ち込んでしまっている私達。

私もこいしも、あまりにも修行ばっかりでフランに構ってもらってなかったから、我慢しきれずにフランに襲いかかっちゃったのだー……。


そうしたらさとりに見つかって、今は居間で反省中…………。





ーーー……ガチャッーーー



「「あっ……!!」」



さとりと、フランが来たのかー!!

は、早く謝らなきゃ……!!



「……? 貴女達此処で何を「「フラン!! 本当にごめんなさい!!!!」」してって……」



「ひうっ……!?」




…………!!!!


フ、フランが……私達に怯えてる……?

そ、そんな…………この世の、終わりなのかー……?

こいしも隣で顔を青ざめつつ、目を見開いて固まってるのだー……。




「……あっ!!

いや、えっと、今のは2人が怖かった訳じゃないんだよ!?

ただ、その、声の大きさに驚いただけで…………!!」



私達の様子に気付いて、必死に励まそうとするフランの姿に嬉しく思うところもあるけど、その行動が凄く心を抉るのかー……。


そうして私達が落ち込んでいると…………





「あっ……と、そ、そうだ!!!!」



ーーー……ギュゥゥ!!ーーー


「「…………えっ?」」


フランが、思いっきり抱きついてきた?

い、いきなりどうして……!?



「……ほら、ねっ?

私は2人を怖がったりしてないでしょ?

こうして2人を、ギュゥ〜〜〜、って出来るんだもん」



……確かにフランの体は震えたりはしてないし、目も怖がったりしてる様子はない。

むしろ二度と離さないと言わんばかりに強く抱き締めてくれて、表情も少しだけ嬉しそうに頬を緩めて誰が見ても可愛いって思えるような笑顔で私とこいしを見てるのかー……。




「…………はぁっ。

本当にフランは優しいというか、甘いですね。

もう少し怒っていても良いのに……。

……まぁそこがフランらしい所ですよね」



さとりは呆れたように、でもどこか優しい目をしてこっちを見ているのだー。……私は、さとりも十分優しいと思うよ!










ーーーー数分後。

ーーーーside フラン


「ねぇねぇ、2人とも、元気になった?」


「フランの優しさでとことん癒されたから元気になったよ!!

それとね、私、本当に惚れ直した!!!!

フラン大好き!!!!!!」


「私も元気になったのかー!!!!

フランのこと、こいし以上に愛してるのだーー!!!!!!」



ふぅ、良かったぁ……!!

2人とも元気になったみたいだね!!

さっきは顔を青ざめて固まってたから、本当に心配したよ。…………あれっ?

今度はこいしとルーミアで怖い顔をして睨みあってる……?




「むぅぅ!!!!

何をいってるのよ、ルーミア!!!!

私の方が何十倍もフランのこと愛してるに決まってるでしょ!!!?」



「そんなわけないのかーー!!!!!!

私の方がこいしの何百倍もフランのこと愛してるのだーー!!!!!!!!」




「「……ガルルルルルルッ!!!!!!!!」」





また、始まっちゃった……。

2人とも、まるで獣みたいに唸り声をあげながら睨みあっちゃってる……。


さとりも額を押さえながら、呆れ返ってしまってるし……。




「……2人は放っといて、ご飯を作りに行きましょうか、フラン」

「うん、そうする……」



思いっきり呆れちゃったけど、何だかんだ言ってもこれが日常なんだよね。

……まぁ、案外嫌じゃないし、むしろ楽しいから好きだったりするんだよ。




「……ふふふっ」






さぁて、今日の朝御飯はなにかなぁ……?









ーーーーside レミリア




「ふっ……はっ!!」


ーーーガシュッ!!


「グギャアッ!?」



「次っ!!」


ーーードスッ!!


「ギャアァ!!!!」




最後の敵をグングニルで突き刺し、葬った後に辺りを確認しながら血糊を払う。


…………ふうっ、粗方済んだかしら?

それにしても手応えがないわね。



「……美鈴、貴女が人里で聞いた強い妖怪って本当にコイツらのことだったのか?」


「はい、この者達の名や姿は人里で聞いた通りです。

性格も大体一致していました」



ジパングに来る際、唯一私が認めた実力を持つ気を操る妖怪、紅美鈴。

彼女は忠義溢れる精神とその実力も素晴らしいけれど、他にも見た目が人にしか見えないために人里での情報収集が容易にできるという利便性も兼ね備えているわ。


彼女の性格から言って嘘をつくことはないし、先程私が皆殺しにした連中は本当に強いとされる妖怪だったのでしょうね。



「……御嬢様、この後はどうなさりますか?

必要ならばまた情報を集めて参りますが……」


「いや、その必要はないよ。

強い妖怪って言ってもこの程度の実力しかないのだから、時間の無駄でしかない。

……美鈴、帰ったら貴女が相手をしなさい」


「えっ!? あっ、は、はい!!!!」




……月面戦争にフランが出ると知り、私自身も参加することに決めて8ヶ月。


私が他の者に負けることは無いと言っても、もしかしたらフランが私より強くなっているかもしれないと思って修行を始めてみたわ。

『妹より弱い姉』だなんて、絶対に思われたくないもの。

フランには、より良い姉の姿を見せたい。

……そのためにも修行の内容は強いとされる妖怪と戦うことにしたのだけれども、全く修行にならないのよね。

だから、本当は部下に手を出したくは無いけれども、美鈴に相手をしてもらうことにしたの。


……当の本人は若干うろたえてしまっているのだけれど。



「さて、そろそろ帰ろうか。

こうしている時間すら惜しい」


「はっ、はい!!!!」






夜空に浮かぶ半月を見ながら思い浮かべる、私の半身たる幼いフランの顔。

あれから幾分たったけれど、どんな風に成長しているのかしら?

……早く、会いたいわね。





「……後、4ヶ月、か……」



本当に……待ち遠しいわ。








ーーーーー

以上、こいし&ルーミア暴走回でした!!



……とりあえず、フランは災難でしたね。

ある意味フランも周りに多大な被害を与えてましたが♪



これをレミリアが知ったらどうなることやら……?




さて、また次回にお会いしましょう!

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― 新着の感想 ―
[一言] あ、あれ? なんか主人公さん… 染まってきてません…?
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