変態は止まらない!
どうも、東方転妹録最新話です!
まず、ここ最近更新がずっと遅れてて申し訳ありません。
何分多忙なもので…………しかし、二輪の卒検に昨日受かったので少し暇が出来ました!
さて、今回は変態祭りですよ!
それでは楽しんでいってください!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーー数秒後、紅魔館通路。
ーーーーside フラン
その二つの背中を見付けるのは早かった。
幾ら素早い鴉天狗や紅魔館最強を誇るルーミアであっても、二人が何か別の物に気を取られていれば追い付くのは容易い。
つまり二人共、私以外の別の物に気を取られていたんだけど…………。
「射命丸! フランのドロワーズを被るのは私なのだー! 邪魔だからさっさとその手を離すのかー!!」
「あやややや! 流石にそれは譲れませんよ!? 私はただ被るだけではなく、フランさんの匂いを堪能するんですから!!!!」
「ふんっ! そんなのは当然なのだー!!!! 私はさらにフランの脱ぎたてドロワーズを被ってクンカクンカしてから舐め回してーーーー」
「ーーーースターボウブレイクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」
ーーズドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!
「「おっと!?」」
変態という私にとって最強の敵対生物、最早天敵というべき存在に向かって全力でスターボウブレイクを放つ。
廊下の装飾品や床など、周りの物を巻き込みながら放たれるスターボウブレイク…………しかし、そこはあの古代から生き残り続けてきたというゴキブリレベルの生存本能を見せるかの如く、全て避けられてしまった。
……ふと思ったけど、これだとゴキブリに失礼かな?
「私のドロワーズを早く返してよ!!!! このド変態ぃぃぃぃーーーーー!!!!!!!!」
「あやや! ここは戦略的撤退をしましょうルーミアさん!!」
「うん、御姉様達と合流してこのドロワーズを必ず守りきるのだー!!!!」
「お、御姉様は私の味方だもん! ルーミアと文お姉さんのバカァァァァァァ!!!!」
今度は何か別の物に気を取られることなく、全力で逃げ出すルーミアと文お姉さん。
流石に本気になった二人に追い付くのは中々厳しく、スターボウブレイクを乱射しながら必死に二人の背に追いすがる。
このままだと二人を逃がしてしまうかもしれないけど、いつも大事な時は助けてくれるから……きっと御姉様なら私のドロワーズを取り返してくれる…………そう信じつつ必死に二人の背を追い続けた。
「ん? あれは……あやややや!! レミリアさん! さとりさん! それにこいしさんも!!」
「あら? これはこれは……愚かな怨敵の射命丸じゃない。 一体どうしたのかしーーーー」
「ーーーーお願いします! フランさんの脱ぎたてドロワーズをフランさんから死守するのを手伝ってください!!!!」
刹那、広間の扉の前でさとりとこいしと一緒に並んでいた御姉様の姿が掻き消える。
瞬きすら許さぬ速度で動いた御姉様は、次に私の目の前に姿を認めた時には右手に私のドロワーズを持っていた。
しかしそれは紅魔館最強の名を欲しいがままにしているルーミアが持っていたはずの物……それなのにルーミアから私のドロワーズを奪った瞬間を認識するどころか反射反応すら許さなかった御姉様の速さは、確かに、この世界で最速であっただろう。
「……えっ? フ、フランのドロワーズが…………!!!!!?」
「ま、まさか……あのルーミアを出し抜くだなんて…………お、お姉ちゃん、幻じゃないよね?」
「……いえ、私にも先程の光景は見えましたから、幻ではありませんよ…………幻だと、思いたいぐらいの衝撃は受けましたが」
「あやや……まさか、私ですら目で追えないとは……」
それぞれが思い思いに言葉を発するけど、私の耳はそんな言葉なんて聞き流していた。
凛とした姿で私の前に立ち、堂々と佇む御姉様…………右手に持っている物が私のドロワーズというのが少し残念だけど、しかしそれでも私には私の期待と思いに応えてくれた御姉様が、お伽噺に出てくるような救世主のように見える。
やっぱり、どんなことがあってもいざという時の御姉様は…………本当に、妹として誇らしく、頼もしい。
「あ、ありがとう御姉様! ルーミアから一瞬でドロワーズを取り返してくれてるなんて……やっぱり御姉様は凄いよ!!」
「…………………………」
「私もいつか、今の御姉様みたいに…………あれ? 御姉様……?」
私の言葉が届いていないのか、 それとも何か言いたいことがあるのか、返事もしてくれずにじっと私の目を見つめて佇み続ける御姉様。
……何だろう、凄く嫌な予感がする…………も、もう早いところ御姉様からドロワーズを受け取っておこう!
そうしたら後はルーミアと文お姉さんに御説教したら万事解決だもん!
「あ、あの御姉様! ドロワーズ、返してもらーーーー」
「ーーーーごめんなさいフラン。 私達吸血鬼を含めたほとんどの悪魔ってね、自分の欲望に正直なのよ」
「…………えっ?」
ーーバサッ……ヒュンッ!!
大きく立派な翼を広げてから私に背を向け、今度は目に見える速度で広間と通路を繋ぐ扉へ飛び出す御姉様。
御姉様からドロワーズを受け取ろうと伸ばした私の左手は宙をさ迷い、私の戸惑いすら表していた。
「……お、御姉様…………どうして、どうして……!!」
「おー! 無意識に覗いちゃったけど、本当にあれはフランの脱ぎたてだったんだね!! いやー、それにしてもフランったらツルツーーーー」
「ーーーーう……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!」
ーーヒュッ……ドッガァァァ!!!!!!
「ぐっはぁぁぁぁぁ!!!!!?」
「……フランに全力で蹴られるとしても、それでも無意識に桃源郷たるフランのスカートの中を覗いてしまったのですか、こいし…………流石、私の妹です。 その気高き意志、素晴らしいものーーーー」
「皆の、皆のバカァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」
ーーズドンッ!!!!!!!!!!!!
「カフッ……!!!?」
広間の扉を開いて中へと消えていった御姉様の姿に、深い悲しみと絶望を抱いた私は泣き叫びながらセクハラをしてきたこいしを膝蹴りからの回し蹴りで蹴り飛ばし、セクハラを助長するような変な発言をしていたさとりを渾身の右ストレートで広間の方へ吹き飛ばす。
ルーミアと文お姉さんも吹き飛んでいったこいしとさとりを追い掛けていき、その姿を広間へと消した。
「うぅ…………絶対、絶対私のドロワーズを取り返すんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
決意の声は紅魔館中に響き渡り、私の深い悲しみと絶望、そして怒りを紅魔館にいるすべての生命に届かせる。
決意の声をあげた後、私はスターボウブレイクを止めて、代わりにカタディオプトリックを乱射しながら広間へと突撃したのだった…………。
ーーーーー
以上、変態は止まらない回でした!
……うん、変態はもうどうしようもないよね(トオイメ)
えっ? あの子はどうしたって?
それはこれから先のお楽しみです!
それではまた次回にてお会いしましょう!




