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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
211/283

いつもどこでも変わらない二人

どうも、東方転妹録最新話更新です!



えー、今回はまともなバトル…………になりませんでした!


あの二人が悪いんだ、あの二人が……(笑)



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後、魔界(法界)。

ーーーーside フラン



淡く白を滲ませながらも、やはり薄暗い空間の中で七色の軌跡が円を描き、それを追うように金色の光が小さく円を描く。

やがて七色の軌跡が宙に浮いて止まったかと思うと、その周囲に同じく七色の光点が現れ金色の光にぶつかっていった。



「スターボウブレイクなら……虹の雨に撃たれて墜ちちゃえ!!!! 」


ーーババババババッ!!


「くっ、弾数が本当に多いですね……ですが!!」


ーー『極楽の紫の雲路』



幾らか被弾しながらも『超人「聖白蓮」』を解かなかった白蓮は、そのまま拡散型の『極楽の紫の雲路』を展開する。

魔力で構成され、明るい紫の色をした弾の一つ一つがスターボウブレイクを撃墜し相殺していき、その間に白蓮は体勢を整え直そうとした…………しかし。



「おっと、こちらは多勢であることを忘れられては困るぞ?」


ーー『ケロちゃん風雨に負けず』


「しまった! 上から!?」


「挟撃だよ! それっ!!!!」


ーー『カタディオプトリック』


「きゃっ!? まさか、複数の弾幕で動きを……!!」



上から豪雨のように降り注ぐ神力で水を模した弾幕が『極楽の紫の雲路』を掻き消し、挟撃するために放った『カタディオプトリック』が残った『スターボウブレイク』や『ケロちゃん風雨に負けず』の弾に当たっては反射し、白蓮の動きを封じていく。

そしてある程度封じた瞬間、諏訪子が新たな鉄の輪を喚び出して白蓮に突っ込んでいった。



「それっ! 無手でどこまで洩矢の鉄の輪を防げるかな!?」


「確かに防ぐのは大変そうですね。 しかし、それならば壊せば良いだけのこと!」


ーーガッ!! ゴッ!!!! ガキィッ!!!!!!



身体ごと回転しながら白蓮に鉄の輪を叩き付ける諏訪子に対し、白蓮は鉄の輪の腹の部分を拳で打ち抜くことで刃を避けつつ、鉄の輪を破壊して諏訪子の戦力を減らそうとしている。

しかし鉄の輪と一言で言ってもあれは諏訪子の特別製の鉄の輪だ、数発喰らわせただけではびくともしない。

……まぁ、さっきは私とレーヴァテインに砕かれてたけどね!



「さて、状況は優勢だけど、早く援護しなきゃ…………んっ?」



多勢に無勢で、その上優勢とはいえ相手は白蓮、どんな起死回生をしてくるか分かったもんじゃない。

だからこそ、すぐにレーヴァテインを喚び出し、右手に構えてから諏訪子の援護に回ろうとした瞬間…………ふと、とても慣れ親しんだ気配がしたような気がした。



「んー…………なんだろう、法界の外からかなぁ?」



戦闘中だから、諏訪子と白蓮の方に気はやりつつも先程の気配を探す私。

周囲を見渡せど視線やスキマは見つからず、結界にも諏訪子が開けた穴以外は何も異常はない。

そうして結局何も見つからず、やっぱり先程の気配は気のせいだった…………そう考えた瞬間だった。



ーー……ドドド…………ドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!


「あれっ? 何の音か「待ってくださいレミリアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!! 頑張った御褒美をくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!」っ、ひゃうっ!!!?」


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!? 何を頑張ったかは知らないけれど私は関係ないでしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!?」


「関・係・あります!!!!!! 良いから御褒美として私にレミリアを(性的に)食べさせてくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!!」


「フ、フラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!? どこ、どこなのぉぉぉ!!!!!!!!」



おおお御姉様とさとりの声!? 諏訪子が開けた穴から声と音が聞こえてくるけど……もしかして地面をわざわざ走ってるの!!!?

……うぅ、これは返事をして良いのかなぁ…………?

返事をしたら、何だかとてつもないものがこっちに来てしまう気がするよ……!



「……フラーン? これ、返事をしない方が良いんじゃない? あっ、貴女も声は小さくね」


「は、はい、流石にこれは…………追われてる方には申し訳ありませんが、返事をしてしまえばとてつもない災厄が襲いかかってくるような気がします」


「諏訪子、白蓮さん……」



私と同じく御姉様とさとりの声を聞き付けたのか、諏訪子と白蓮が戦闘を止め、声を潜めながら私に話し掛けてくる。

その上二人とも私の両脇に立ち、まるで守るように結界に開いた穴に向かって構えていた。



「御二人が法界の結界に穴を開けている時も凄まじい音がしていましたが、あれはそれ以上の声量ですね……とても良く喉を鍛えられているようです」


「だから結界に穴を開けた時には正面にいたのか…………いや、それはどうでもいいでしょ!? 今はフランを守らなきゃ「フラン!? 今誰かフランって言ったわね!!!? はっ、そこの穴か!!!!」…………ごめん……」


「ひぅぅっ!? びゃ、白蓮さぁん……!!」


「大丈夫ですよフランさん、私が絶対に守りますから……絶対、絶対に…………!」



微妙に発動した白蓮の天然におもいっきりノリツッコミをした諏訪子のせいで、外にいた御姉様に結界に開けた穴の位置がばれてしまった。

そして御姉様はともかく、さとりが飛び込んできた時のことを想像して思わず白蓮にしがみついてしまうと、応えるように白蓮も私を抱き締めてくれて安心させようと声をかけてくれる。

……そうしている間に、遂にその時がやってきた。



「フラン、そこにいるの!!!? ……あぁ、良かった! そこにいたのね!!!!!! 私もそっちに「さぁ捕まえましたよレミリアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」行く、って、し、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」


「「「ひっ!?」」」



結界に開いた穴から御姉様が上半身だけ覗かせて、私の姿を見て心底嬉しそうな表情をする。

……しかし、御姉様の嬉しそうな表情は長くは続かなかった。

私達の視界には写らなかったけど、突然御姉様の上半身の胸元から下が結界に開いた穴から消え、御姉様が必死な表情で結界の穴の縁に掴まる。

恐らくはさとりが御姉様の腰の辺りにしがみついて引っ張ったのだろう…………しかし、そこまで想像できてしまったがためにまるでホラー映画を直接体験しているような気分になって諏訪子と白蓮共々、短く悲鳴をあげてしまった。



「ぐぅぅ……!!!? 後、後少しだったというのに、こんなところでぇ……!!!!!!」


「……ふふふふふふふふふっ!!!! もう逃げられませんよレミリア? さぁ、御褒美をいただきましょうか……!!!!」


「くそっ……くそぉぉぉ…………!!!! あぁ、フラン……フラン……!!!!!!!!」


「お、御姉様…………」



必死に結界の穴の縁にしがみつく御姉様の上半身に、段々とさとりの第三の瞳と体を繋ぐ触手が絡み付いていくのが見てとれた。

翼すら絡め取られ、徐々に、徐々に御姉様の上半身が穴の縁に消えていく。

それでも何かを伝えようとしてくる御姉様に視線を向けると、御姉様は優しく、とても儚く、そして満月のように美しい笑みを浮かべて、口を開いた。



「……フラン、今度、その『オーエンの服』を綺麗にしてあげるわ。 だから、また…………一緒に、紅茶、を…………!」


「お、御姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!?」



最後の言葉と共に御姉様の姿が見えなくなり、同時に御姉様の言葉も私の叫びと共に宙に消えていく。

そんな光景に諏訪子は帽子を深くかぶり直して顔を隠し、白蓮は無言でより一層強く私を抱き締めてくれたのだった…………。






























































「……今はオーエンだったの忘れてた…………」


「……一体、何の劇だったのでしょうか?」


「ぷっ……! くくくっ……!!」



……結局、数瞬後には雰囲気も何も全て壊れちゃったけど。





ーーーーー



以上、いつも通りのさとレミ回でした!



もうね、ルーミアどうしたのとかナズーリンのシリアスはどこいったとかまともなバトルはどこに消えたのかとか色々ありますが、とりあえずそれは後日更新の方に任せておいて…………あの二人は止まらない止められない(笑)


そしてフランはいつでも誰かに守られてます!



それではまた次回にてお会いしましょう!

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