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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
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昂る意志を破壊せよ

どうも、東方転妹録最新話更新です!



えー、今回はフラン視点に戻りますが…………諏訪子、本当にごめん。

そしてフラン、段々吸血鬼としての存在に引っ張られてない?



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー十分後、魔界の法界内部。

ーーーーside フラン




さて、あれからどれ程の時間が過ぎてしまったのだろう?

一分? 一時間? それとも一日? ……どれくらい経ったのか、今の私には分からないけど、少なくとも言えることはとても心地よい時間であったということだろう。

何故なら、私は…………。



「……ラン…………フ……お……よ……」


「んっ…………うぅ……」


「……ン…………フラ……きて! ……フランってば!」


「んぅ…………むにゃ……ふぁぁ……あっ、おはよう……諏訪、子……」


「ちょっ!? まだ寝惚けてる! ほら、貴女も起こすの手伝って!!」


「はい、分かりました。 ……ほら、フランさん? 早く起きないと、諏訪子さんの声が枯れてしまいますよ?」


「うにゅ……ふぁい……!」



……白蓮の腕の中で、おもいっきり寝てしまっていたから。

未だに寝惚けながらも、強くしすぎないように白蓮の胸元に顔を擦り付けながらなんとか眠気を覚ます。

そして一旦白蓮の胸元から顔をあげて暫し微睡みに身を任せた後、腕を上に上げて伸びをし、ようやく完全に目が覚めてきた。



「……んー、よしっ! おはよう白蓮さん、諏訪子!!」


「はい、おはようございます。 ゆっくり眠れましたか?」


「うん! とっても気持ちよかったよ!」


「ふふっ、それは良かったですね」



完全に目が覚めてからすぐに二人に挨拶をし、白蓮と軽く言葉を交わす。

そしてちょっとだけ甘えたくなった私は白蓮の胸元に再び頬を擦り付け、おもいっきり抱き締めてみた。

……すると、横から何とも形容しがたい怪しい気配が漂ってくる。



「……もう、どこからどうツッコむべきか……あれほど真面目な話をしていたのにおもいっっっきり寝てるし、それに絶対今はさっきの話を忘れてるだろうし、何よりどうしてそう私の目の前で他の女に甘えるのかな…………!!!?」


「んっ、諏訪子? 何か話してた?」


「えっ!? い、いや、何でもないよ! それよりフラン、一度こっちに来なよ? さっきの話の続き、っていうか返事を聞かないといけないしさ」


「あっ……! う、うん! ごめんね白蓮さん、真面目な話をしてる時に寝ちゃって……!!」


「いえいえ、私も返事をどうするか考える時間になりましたから、大丈夫ですよ」



笑顔を見せながら頭を撫でてくれる白蓮の手の柔らかさを一杯に感じた後、優しい温もりから離れなければならないのを少しだけ惜しみながら白蓮の胸元を離れ諏訪子の傍へ行く。

すると私の気持ちを察してくれたのか、諏訪子がすぐに私を背中から抱き締め、新たな優しさを滲ませる温もりを全身に伝えてくれた。

……さっきの森の中でのことといい、諏訪子って前世では男だったって言ってただけあってこういう凄く良いタイミングで、一番してほしいことをしてくれるよね!

それに流されたら危なくなるわけだけど……でも、やっぱり心地良いな…………あれっ、でもそれって……。



「……諏訪子って、女の子の扱いに慣れてるのかな?」


「ちょっ、唐突になんてことを言い出すのさ!? そんなことないからね!!!? 単純に相手のことを考えて動いているだけだからね!!!!!?」


「あっ、う、うん! えっと、変なこと言ってごめんね?」


「いや、別に良いけど……本当に、何をするのか分からないというか何というか……」



私の発言に、思わずといった様子で溜め息を吐きながら脱力する諏訪子。

しかし、それでも私を抱き締める力は弱まらず、むしろ手の掛かる子供を離さないようにするかのようにさらに強く密着してきた。

……あれ? 子供を離さないように密着してきたってことは…………私、子供扱いされてるのかな?

むぅぅ……私はもう子供じゃないのに! 諏訪子といい、妹紅といい、子供扱いはやめてよね!



「諏訪子! 私は子供じゃないんだからね!! もう150年近く生きてるもん!!!!」


「今度は何!? どうしてそうなったの!? っていうか子供扱いしてないし私からしたら150年とかかなり少ないからね!!!? ……えぇい! 聖白蓮、これ以上フランが変なこと言い出す前に早く返事を!!!!」


「え、えぇ……それにしても、本当に仲が良いのですね!」


「それは当然! さっき顔合わせたばかりだけど!! ……って返事返事!!」



どうやら、諏訪子は子供扱いしてるつもりはなかったらしい。

それなら別に良いんだけど、しかしさらりと150年とか少ないなんて言ってきてるから…………やっぱり、子供のように思っているのかな?

まぁとにかく、諏訪子が大分暴走してきてるとはいえようやく本題に入り出したみたいだし、後で諏訪子に問いただそっと!



「……返事、ですか…………」


「ふむ…………まだ、考えてるのか?」


「いえ、答えは既に出ています。 フランさん、諏訪子さん、お二人が出された条件を私は受け入れようと思います。 ただ……」


「「ただ? …………っ!?」」



神様としての雰囲気になった諏訪子がいきなり俯き出した白蓮を見て、私を抱き締めながら突然全身に力を入れて神力を纏い、身構え始めたのを背中で感じる。

そして諏訪子が身構え始めたのと同時に、私は両腕に妖力を集めて迎撃体勢に入っていた。

……数瞬の後、白蓮が俯く顔を上げて身構える私達を静かに見定める。

その身には法力と魔力、そして霊力が混ざったようなモノを纏い、明らかに戦いの火蓋が切られようとしているのが分かった。



「……ただ、私に喝を入れて欲しいのです。 諏訪子さんの庇護の下、耐える日々を過ごす中で我慢できずに大きな行動をしたりしないように!」


「単刀直入に言えば、要は我等の実力を知りたいということか? いつでもお前を抑えられる力があるかどうかということを知るために」


「はい…………本来降り掛かる火の粉以外に力を奮うなど言語道断であり、勝手で暴力的な願いであるとは存じております。 しかし、これからを想うのならば……!」


「……さて、フラン? どうする?」



こうして話している間にも白蓮が身に纏うモノが研ぎ澄まされていくのが見てとれる。

しかし、それを目の当たりにしても微塵も気にしていない様子の諏訪子は、むしろどこか昂っているような雰囲気を出しながら、不敵な笑みを浮かべて私の顔を覗き込んできていた。

……戦いたくはない、そう言えれば、私はどれほど素敵な聖人君子でいられただろう?

でも……私は、聖人君子なんかじゃない。

かつては平和を謳歌し戦い等ひとつも知らぬ一人の人間だったけど、今の私はこの世界に生まれ落ちた時から夜を愛し、闇を抱き、月を紅く染める誇り高き吸血鬼。

……そして、その誇りの中にある1つの心得…………何者にも敗れない、敗れることのない絶対勝者である王の誇り、捕食者の気高き心を持ち続けること。

故に、私は…………!
























「……売られた喧嘩は、しっかり買うよ!!!!」



……有益な戦いから引くことなど、知りはしない。





ーーーーー

以上、天然フラン&ツッコミ諏訪子&超人フラグ回でした!




……うん、僕の中で諏訪子のキャラ(立ち位置)が凄く定着してきた!

そしてフラン……あくまで『有益な』戦いならガンガン行くように……あれか、オーエンの服とガンガンいく僧侶のせi(ピチューン!!



それではまた次回にてお会いしましょう!

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