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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
207/283

失敗? それとも成功?

どうも、東方転妹録最新話です!



……えー、執筆しながら寝落ちしてしまい、若干更新が遅れてしまいましたこと、謝罪申し上げます。

布団の魔力に敵わなかった……orz




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後、魔界の法界地帯。

ーーーーside フラン



例えば、必ず目的が達成できる方法があるにも関わらず一つの要因のせいでそれを実行できなかった時、人々はどういう風に思うのだろう?

別の方法がないか探すか、あるいはすでに別の方法を思い付いているからそっちを実行しようとする、前向きな気持ち。

感情が高ぶって、ふざけるなと、理不尽すぎると怒ったり悲しんだりするちょっと後ろ向きな気持ち。

一気に熱が覚めて、やる気も何もなくなってさっさと諦めてしまう、前向きとも後ろ向きとも言えない微妙な気持ち。

きっと他にもいろいろな気持ちがあるだろうけど、私がすぐに思い付けたのはこの三つだった。

……じゃあ、私がいるにも関わらず、今目の前で法力で出来た結界を壊さずに一部だけ開けようとしている諏訪子は、どんな気持ちなんだろう?



「諏訪……洩矢諏訪子、大変なのに任せきりにしてごめんね……」


「いやいや、これくらい平気だから安心しなよ? まぁどうしてもって言うなら後で褒美にフランかオーエンをちょうだ「さーて、洩矢諏訪子のこの後の台詞を考えとこっと!」い…………って綺麗に遮ったね」



なんだかえっちぃことを頼まれる気がしたからすぐに遮ったよ!

諏訪子に任せっきりで申し訳ないとはいえ、そういうのはダメなんだから!!

……それにしても、法界って思ったより広くないなぁ?

魔界の大地にポツンとドーム型の白い結界が張られてるだけだし、大きさも見た感じ紅魔館が十数個入る程度っぽいし。

もっと、こう……地球レベルの大きさがあるかなーって思ってたんだけどなぁ……ちょっと、拍子抜けしちゃったよ。



「……ふぅっ、やっぱり宝塔と飛倉がないと結構キツいなぁ…………そういえばさ、さっき私の台詞がどうのこうのって言ってたのは何なのかな?」


「台詞のこと? 台詞は諏……洩矢諏訪子が聖白蓮を説得するためのものだよ!」


「成る程、私が白蓮を説得するための台詞なのか。うんうん、それは確かに考えとかないと…………ってぇ!!!!!? 私が説得ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!?」


「ひゃうっ!!!?」



びびびびっくりしたぁ!! 確かに諏訪子に説得をさせることは唐突に明かしたけど、そこまで驚くことかな!?

途中まで考えてた台詞が全部飛んじゃったし、しかも諏訪子の手が止まっちゃってるよ!!

……そんなことを考えている間に、諏訪子は落ち着きを取り戻したらしい。

再び法界の結界の一部解除に取り組み出すと、今度は落ち着いた声で私の言葉を聞き直してきた。



「あー……えっとだね? フラン、いやオーエンか。 とにかく、私が白蓮を説得するの? それと何を説得するの?」


「オーエン! オーエンだからね!! ……あっ、えっと、封印解除するけど暫くはお寺の活動とかおさえてねって諏訪子が説得するの!」



因みに白蓮に拒否権はないよ、私は吸血鬼で妖怪だから思うがままに動くからね!!

決してナズーリンや星達が寂しそうにしてるのが嫌だとか、そんなことはないよ! 絶対!!!!

……諏訪子に説得させようとしてるのは、私が説得したとしてもその後が困るしね。



「……諏訪子って言っちゃってるし、本当にフランはぼろが出やすいというか可愛いというか…………じゃあ、私が説得する理由は何なんだい? オーエンがしちゃダメなの?」


「えっとね、白蓮達の活動を『神様が』認めたって事実がないと、せっかく封印を解いてもまた封印されるかもしれないから……」



そう、人間にとって大きく信頼も信用もされている立場の者が救出したって事実がないと、いくら助け出しても再び白蓮が封印されてしまうかもしれない。

むしろ妖怪や悪魔に助けられたと知られれば白蓮への迫害はもっと酷くなるだろう。

人間にとって悪の象徴とも言える妖怪や悪魔に救われた、つまり悪にとって何らかの利があるから生かされた等とありもしない噂がたてば、例え真実でなくとも人間の不信を大きく買ってしまう。

……絶対に、それだけは避けないといけない。



「……神の名を借りて地上での安全な生活を保証させようってことか。 まぁ考えとしては悪くはないね、悪くは」


「悪くはない……?」



悪くはない、この言い方だと私の考えに大なり小なり問題や抜けがあるように聞こえるけど……どこか、抜けてたかな?

もちろん目的を隠すように諏訪子をここに連れてきたのは申し訳ないとは思ってるけど…………絶対に、断られたくなかったんだもん……。



「そう、悪くはないよ? ただね、私がやるにはちょっとスケールが小さい話だと感じたのさ」


「えっと、スケールが小さいってどういうこと?」



スケールが小さいって言われても、確かに諏訪子に頼むにはちゃちな話かもしれないけど…………。

諏訪子みたいな大神をそんなチマチマしたことで動かすなとか、そんな感じなのかな?



「つまりだね、私がやると良くも悪くも目立ちすぎるってこと。フランは白蓮に暫く隠れていて欲しいんだろう? だから隠れ蓑として大神である私の認知が必要だと思ったんだろうけど、その隠れ蓑自身の知名度が大きすぎるから、隠れようとしても逆に目立っちゃうのさ。 ほら、段ボールに隠れるにしても大きすぎる段ボールに隠れたら逆に注目を浴びちゃうでしょ?」


「えっと……つまり、諏訪子の知名度が大きすぎるから、逆に白蓮の知名度が上がって過去の件のせいで再び封印されちゃうかもってことかな?」


「まっ、ざっくり言えばそういうことだね。 出る杭は打たれる、目立てば過去のことであっても再び叩かれたりするものさ。 もちろん、表だって白蓮を封印なんてしたら私に反抗したってことと同義になるし、陰口をたたかれたりするぐらいだろうけど」



知らない人が急に目立てば、その人がどんな人なのか、どんなことをしたことがあるのかっていうことに人々は思考を向けやすい。

……そして、少しでも自分にとって良くない印象を持てば、表だって嫌われたりせずとも陰で悪い噂を流したり嫌がらせをしたりしやすい傾向がある。

もちろん、識者はそんなことはしないだろうけど……時として感情はとてつもなく恐ろしい武器となる。



「……じゃあ、私、間違えちゃったのかなぁ…………」



せっかくオーエンにまでなったのに、結局最後の最後で選択を間違えたらしい。

もう少し知名度の低い神様に頼めば良かったのかな。

でも、そうなると頼んだ神様すら迫害されだす可能性もあったし…………神様に頼むのが、間違いだったのかなぁ……。

……そうして気付かなかったことに気付かされ、落ち込んで軽く俯く私。

そんな私の方を見ながら、諏訪子はにっこりと笑って見せた。



「なぁに、フランは、オーエンは全く間違えてなんてないさ! 私は祟り神の頂点に立つ神様だよ? まっ、任せておいてよ!!」


「えっ……?」



失敗した、そう思っていた私の頭の中は今度は驚きに満ちていた。

さっきまでの諏訪子の話なら、私の考えは詰めのところで間違えていたはず。

でも、今度は失敗ではないと言い出した…………一体、どういうことだろう?



「ほら、まずは一つ目……法界の中へごあんな~い!」



気が付けば法界に丸く穴を開けていた諏訪子が私の手を引き、法界の中へ入っていく。

さまざまな疑問や驚きと共に、私は諏訪子の力に引かれ流されるように法界を飛んでいったのだった……。





ーーーーー

以上、THE☆説明回でした!




……うん、そろそろある程度話を纏めようと思ったら説明回オチ……orz

まっ、まぁ後は諏訪子がどうにかしてくれるでしょう(トオイメ)



それではまた次回にてお会いしましょう!

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