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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
202/283

勘違い + 戦闘 = 悲惨

どうも、東方転妹録最新話更新です!



さて、今回は真面目な戦闘……だったはずなんだけどなぁ(笑)


まぁフランのいるところ、勘違いor天然ありということです!



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後。

ーーーーside フラン



ーーガサガサガサッ!


「ほらほら、逃げてちゃいつまでも消毒できないよ?」


「そんな乱れた格好のまま逃げてると、興奮が収まらなくなってくるんだけど?」


「う、うぅ……!?」



こんばんは! 只今息をあらげるこいしと諏訪子から逃げ続けているフランドール・スカーレットだよ……って、挨拶してる場合じゃないってば!!!!

弾幕で二人を振り切るのも無理、空を飛んで逃げるのはもっと危ないから無理、このまま走って逃げてても転けたりしたらアウト……なんなのさこの八方塞がりな状況!?

しかも捕まってしまえば、さっきみたいに自主規制レベルのことをされるかもしれないし…………いけない、それは私のこれからの為に非常にいけない!



「……はぁっ……はぁっ……か、考えてみれば、最近の私って色々失ってたよね……!」



私の下着とか小物とか、他にも理性も記憶も失いかけちゃったし…………何より吸血鬼として持っていたはずの威厳が無くなってる気がするよ!!!?

このままじゃ……御姉様にいつか怒られちゃうし、顔向け出来なくなるよね……?



「……そうだ、私は吸血鬼なんだもん。 前世なんて関係ない……御姉様のように、強くて格好いい誇り高き吸血鬼…………!」



そう、吸血鬼である私がこんな風に逃げ回ってばっかりでいて良い訳がない。

御姉様の妹である私がこんな不甲斐ないことをしてしまって良い訳がない。

……そんなのは、御姉様の妹としても、吸血鬼としても名折れだもん!



ーー『レーヴァテイン』


「……燃えろっ!!!!!!!!」


「「えっ!!!!!?」」


ーーゴアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!



一気に頭を戦闘思考に切り替えた私は、走りながら前に手をかざしレーヴァテインを喚び出す。

そして両手でレーヴァテインを掴むと、ありったけの魔力と妖力を流し込みながら炎柱を作り出し、身体をこいしと諏訪子がいる後ろに投げ出して振り向きながらレーヴァテインを振り抜いた。



「き、緊急回避ぃぃぃ!!!?」


「あー、フラン、もしかしてキレちゃったのかなぁ……?」



レーヴァテインを振り抜いた先で、慌てたように炎柱を避けるこいしと余裕を見せながら軽く避ける諏訪子。

……うん、こいしはまだ良いとしよっか…………でも諏訪子!

そんな余裕を見せられたら吸血鬼として黙っていられるわけないでしょ!!!!!?

こうなったら徹底的に威厳を取り戻してみせるもん!



「そこっ!」


ーーガキィィィィィィィィンッッ!!!!!!!!


「おっと、私に標的を絞った?」


「フ、フラン!? 私はー!?」



振り向いたまま軽く崩れていた体勢を整えてから、燃え盛るレーヴァテインを右下段に構えて諏訪子に接近し左斜め上に一気に凪ぎ払う。

私が諏訪子一人に標的を絞ったことを悟って驚く諏訪子は、それでも冷静に鉄輪を2つ喚び出し、それらに水を纏わせながら燃え盛るレーヴァテインを受け止めていた。

……こいしの声なんて知らないよ!



「ならっ! これっ! でっ!」


ーーガキュンッ! キィンッ!!!! バキィィィィィッ!!!!!!!!


「へぇっ! 接近戦もっ! よくできるんだねっ!?」



受け止められたレーヴァテインを身体ごと右回転しながら左上段から打ち付け、その一撃が諏訪子の右手の鉄輪で流されればすぐさま突きを放って諏訪子の胸に鋭い一撃を叩き込む。

しかしそれも諏訪子は左手の鉄輪で私から見て左側に受け流され、ならばごり押しの一撃と思って放った右足の蹴りは同じく振り上げられた諏訪子の左足に受け止められてしまった。



「うんっ、これは、本当に、素晴らしいっ!」


「ふっ! はっ!! このっ!!!! それっ!!!!!!」


ーーガッ! カキィィィィンッ!! ドガッ!!!! ガキャァァァァァンッ!!!!!!


「おーい、フラーン……私はー……?」



勝負に乗ってくれたのか反撃を始める諏訪子の一撃一撃をいなしつつ、時には相棒のレーヴァテインで、時には自慢の力を誇る四肢で攻撃を重ねていく。

しかしそれでも諏訪子に決定的な一撃を与えることができないでいた。

……何か聞こえる気もするけど、今は諏訪子との戦いが優先だよ!



「じゃあ、これならどうっ!?」


ーー『カゴメカゴメ』


「成る程、動ける範囲を狭めようとしてるのか……なら、私も乗ってみるかな?」


ーー『七つの石と七つの木』


「ねぇー……ねぇってばー! ってなんか私の方に来た!?」



接近戦を仕掛けつつ、諏訪子の動きを制限しようとカゴメカゴメを出してみれば、面白がるように七つの石と七つの木を展開する諏訪子。

これでお互いに動きを制限されたけど、そんなのお構い無しと言わんばかりに私と諏訪子の攻防は激化していっていた。

……あれ? 七つの木の部分が私の方に来てないみたいだけど……まっ、いっか!



「まだ……まだまだっ!!!!」


ーーキィンッ! ガキィンッ!! バキャッ!!!!


「あぁ美しい…………月の光の中で地獄の炎に照らされる君の姿は、この世で最も美しい!!!!!!!!」


「そんな言葉には踊らさせられないもんっ!! でもありがとっ!」


「いや見事に踊らされちゃってるよ、ってフラーン!? お願いだからこっちも相手してよー!!」



勝手にスイッチの入った諏訪子の台詞を流しつつ(流してるよ! 流してるからね!!)、ただひたすらに弾幕を避けながらレーヴァテインや蹴りを諏訪子にぶつけ続ける。

しかし実力が拮抗しているのか、或いは遊ばれているのか、戦いが終わる気配は全くしなかった。

……どうしよう、このままじゃ決着がつきそうにないし、能力を使った方が良いのかな……?



「……ふふっ、フラン、君は今、焦れてるね?」


「っ!? う、うるさいっ!」


「図星を突かれて紅くなる顔もまた可愛い……! ってそうじゃなかった……こほんっ、まぁはっきりと言おうか、私は今かなりギリギリだよ」


「それだけ喋ってて、何を……!!!!」



諏訪子は何を言い出しているのだろうか?

どう見ても、どこからどう判断しても、講釈を垂れながら笑顔を見せて戦う諏訪子の姿は余裕があるようにしか考えられない。

もしかして、おちょくってきてるのかな……?



「いやさ、フランの力って思った以上に強くてね? さっきふと口説いてしまったのも現実逃避だったというかそろそろ手が限界、っていうか鉄輪ももう限界になってるし、フランの蹴りを受け止めていた足も破裂してるんじゃないかって位痛いからそろそろ止めて欲しいというかマジで痛いです余裕ないですちょっマジストップ痛い痛い痛い!!!!!?」


「うぅっ……そんなにおちょくらなくても……! もう良いもんっ!! 次で決めてやる!!!!」


「えっ!? ちょっ、待っ「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇフラァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!」て、って外野は本当に黙れぇぇぇぇぇ!!!!!?」



本気で痛がる演技をしてまでおちょくってくる諏訪子に思わず涙目になりながらも、最後の一撃にするためにレーヴァテインだけでなく全身に魔力と妖力を意識して流し込む。

そしてレーヴァテインの炎をギリギリまで圧縮して密度の高い小さな炎柱へと変え、流し込まれた魔力と妖力によって身体強化された状態で、私の得意技ーーー居合いの体勢に入り…………。



「これで、終わりだよっ!!!!!!!!」


「……あっ、これ一回死んだかな」


ーーズバァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!



……横に振り抜いた一撃で諏訪子の鉄輪は粉々に砕かれ、周囲の弾幕も居合いの余波で吹き飛び、諏訪子自身も見事に身体を上下真っ二つにされて宙を舞ったのだった…………。






























……あれ? 真っ二つになった!?




ーーーーー

以上、哀れ諏訪子&こいし放置プレー回でした!



……さて、久々にフランが『まともな』戦闘をしましたね!

えぇ、本当に『まともな』戦闘でした!


……うん、やっぱり『まともな』は無理があるな(笑)



それではまた次回にてお会いしましょう!

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