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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
199/283

*そろそろ本気で急げや皆

どうも東方転妹録最新話です!



……えー、今回はこれまでの転妹録史上最高にギリギリの限界にチャレンジしました!

フラン……フランは本当にフランだよ……。



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーside フラン



「私を、フランの『家族』にしてくれないかな?」



今にも、諏訪子の瞳と私の瞳がぶつかってしまいそうな距離で、優しく、甘く、そして真剣な声色で語りかけてくる諏訪子。

あまりにも予想外なお願いとその様子に、私の頭は熱を帯びるどころか完全に固まってしまっていた。

すると、中々返事が来ないことに焦れてしまったのか、諏訪子が私の背中に回した手を動かし始める。



「……そういえば、さっきフランは呪いのことを話していたね? 正直に言うと、それは私がフランを手に入れるために掛けた祟りだったんだ」


「私、を……手に、入れる……?」


「そう、フランに一目惚れした、本当に愚かな私の些細な独占欲だよ。 フランの中からフラン以外のモノを消し、私だけを見るようにしようとしてしまったのさ。 もちろん、少々事を処理していた私の目の前に現れたフランが能力……いや、本能に自分の身を任せることで祟りを破ったんだと気付いたときには、内心凄く反省したよ。 神奈子が側にいたから、反省の気持ちを表に出すことは出来なかったけどね?」


「私を、独り占め……したかったの……?」


「……そうだね、あの九尾からもらった法衣を纏うフランがあまりにも美しくて……そして可愛くて、思わず、独り占めしたくなったんだ」



お互いが何か言葉を発する度に、吐息がお互いの唇を揺らす。

そしてその間に、諏訪子の手は私の服ーー藍さんからもらった法衣を脱がそうとしていることに気づいたけど、私は何故か抵抗しようとはしなかった。

……いや、さっきからひたすらに私を口説き続ける諏訪子の雰囲気に抗えず、抵抗出来なかった。



「元々は本来もっと昔に生まれるべき私の初代の巫女を産ませる伴侶を探している時に、私と同じ転生者で、何者にも勝るとも劣らない実力を持ち、周りのモノを大切にし慈しむことのできる純真な心を持ったフランを見つけたから、私の伴侶の候補として興味を持った…………それだけのはずだったんだけどね? さっき言ったように、私はフランを見つけた瞬間、フランに一目惚れしていたんだ。 私の気付かない内に…………そしてそのフランへの本当の気持ちに気づいた時、私はフランに祟りを掛けたんだよ。 だから、本当にごめんなさい……」


「諏、訪……子………………あの、呪い……いや、祟りはとても怖かったけど、謝ってくれたし、もう私は怒ってないから、その…………泣かないで?」


「…………っ!!」


ーーグッ! ドサッ!



目の前に浮かぶ二つの星ーーーー諏訪子の瞳に貯まる涙に気付き、ただ一言、泣かないでと諏訪子に伝える。

すると諏訪子はまるで感極まったと言わんばかりに私を地面に押し倒し、私の両足の間にその細い腰を押し入れ、諏訪子の手によって乱され露出させられた肩の両側に手をそれぞれつく。

……最早、諏訪子をとことん傷付けてしまうような程の抵抗をしない限り、私は諏訪子にされるがままの体勢になってしまっていた。



「全く……神力で魂を覗いてその本質を知っていてもこれだから……本当、百聞は一見に如かず、だね。 フラン、君はどうしてそんなに優しい? どうして祟った私を許せる? どうして私を傷付けてでも逃げたりしない? …………どうしてそんなに『美しい』?」


「…………んっ……」



私に覆い被さる諏訪子から、言葉と共に『愛の証』が降り注ぐ。

その私を慕ってくれる心地好い熱に思わず声を漏らしてしまうけど、それでも諏訪子は止まらない。

諏訪子の前世は男だと言っていたから、その心はルーミアのように同性愛者ではなく、諏訪子の中で消え去ることの出来なかった男の部分が女として私を求めているのだろう。

確かな温もりを持って柔らかく私の唇に触れるそれは、『今ここにあるフラン』を求め、激しさを増してきていたーーーー。












































ーーーーー同刻、結界の外。

ーーーーside こいし



「シャアァァァァァァァァァァ!!!!」


「ちっ、一々群がってくるな!! この畜生どもが!!!!」



グングニルを構える御義姉様に、白い大蛇ーーーーミシャクジが数匹突撃し、グングニルの一閃で首を飛ばされ地に伏していく。

しかしミシャクジは一応祟り神だし、暫く時をおけば信仰によってまた生き返るだろうから心配も遠慮もいらない。

何より目の前にいる大量のミシャクジはゆうに数千匹はいる、少し減っても問題ないはずだ。

……問題は、大量にいるミシャクジの奥に控える、八坂神奈子という主神だろう。

今はルーミアが単騎で戦って圧しているけど、数百匹のミシャクジの援護を受けながら戦う神奈子を中々仕留めきれず、ルーミアが歯軋りしているのが見えた。



「くっ、単なる祟り神とはいえこの量は手間取りますわね…………それにあの結界をどうにかしないと、あれはかなり強い代物ですわ。 スキマでも無理矢理こじ開けて、一人通れるぐらいかしら……?」


「……一人でも送れるなら、送るべきですね。 この量、負けることはありませんが時間を稼がれてしまいますし」



眼前に迫る無数のミシャクジを弾幕で凪ぎ払いながら、お姉ちゃんと八雲紫が言葉を交わす。

確かにこのままでは勇儀達や幽々子さん達、輝夜さん達、そして風見幽香やチルノ達が懸命にミシャクジの壁を削ってくれているとはいえ、時間を稼がれてしまう。

そうすれば、結界の内側に連れていかれたらしいフランがとんでもない目に合うかもしれない。

いや、もしかしたら既にとんでもない目に合っているのかも…………だから、早く助けないと……!



「お姉ちゃん! 紫さん! 私を結界の中に送って!! 『無意識』なら迷わずにフランの所に辿り着けるから!!」


「……ですがこいし、相手は強大です。 まともに戦っては勝てませんよ?」


「大丈夫、まともに戦う気はないよ! フランを助けるだけなら、全力でフランを連れて逃げ続けるから!」



そう、別にあの洩矢諏訪子という相手に勝てなくても問題はない。

フランを連れて結界の中を逃げ続ければ、いつかはお姉ちゃんが、皆が助けに来てくれる。

相手が時間稼ぎをしているように、こっちも時間稼ぎをしてやれば良いのだから。

第一に私は誰かを化かすことに特化している妖怪だから、戦うより逃げることの方が元々得意だ。

……自分で言ってて虚しくなるのはこの際置いておこう。



「一人だけ送れるなら下手に戦うよりも、逃げ続けて味方が助けに来るのを待つが得策というわけね…………分かりました、それではこいしさんを今から送りましょう。 こうしている時間も惜しいですわ」


「……そうですね、今はただただ時間が惜しい…………封獣! こちらを援護してください! 八雲紫がスキマを開く時間を稼ぎます!」


「りょーかい!」



手にした槍を使って前線を支えていたぬえが、 藍さんと前線を入れ替わってお姉ちゃんと一緒に紫さんと私を援護し始めた。

その間に紫さんは懐から何枚かの御札といくつかの石を取り出し、それらを宙に展開して何か詠唱らしきものを唱え始める。

そして詠唱が始まり暫くすると、小さな電流を纏いながらいつもと少し様子が違うーーーー中の空間の色が紫から紅に変わったスキマが開かれた。



「くっ……良いですかこいしさん、このスキマを潜ればあの結界の中に入れますわ。 ですが今は無理矢理あの結界を抉じ開けているようなもの、結界の中のどこに出るかは分かりません」


「うんっ! 大丈夫、絶対にフランを見つけ出してみせるから!!」


「えぇ、フランの友人として、フランの事をお願いしますわ。 では、行ってください……!」



恐らくこのスキマを維持するのは辛いのだろう。

紫さんの言葉には余裕がなく、額には汗が出ていることのが見えた。

それを確認した私は急いで紅いスキマに飛び込み、遂に結界の中ーーーー閑静で、暗い森の中に辿り着いたのだった。





ーーーーー

以上、フラン貞操喪失待ったなしかも!?&こいし本気で急げ!回でした!



ま、まぁフランも今はもう女の子としての感覚の方が強いですからね!

雰囲気、美人、紳士、この三拍子を揃えられれば流されそうになるのもしょうがない……と思う、うん!


そして何気にルーミアがハイスペックを発揮しまくっているという事実…………神奈子&数百匹のミシャクジを相手に圧倒って……!


こいしー! 割とマジで急げー!


それではまた次回にてお会いしましょう!



P.S.

活動報告にコメントを下さった皆さん、本当にありがとうございます!

参考にさせていただいて、これからの方針を決めていきますね!

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