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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第4章 ~フラン包囲網、拡散~
189/283

ちょーっと、修行中……?

どうも、東方転妹録最新話更新です!



……えー、本日2度目の更新となりましたが、本当になんとなくなんです(笑)

何だかよく分からないけど手が進んだんですよね!



さてさて、今回はちょっとした閑話になっています!


それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数日後、どこかの山。

ーーーーside フラン




黄色く染まった枯れ葉すら珍しくなり、秋の名残すら感じさせない冬の山。

山の表面を滑るように吹く北風が私の頬を撫でようとして…………突如吹き荒れた爆風に掻き消され、消し飛んでいってしまった。



ーーズガァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!


「っ…………んの野郎!!!!」


「どうした!? その程度ではフランの旅には着いていけないぞ!!!! せめてさっきの犬走のように私に一撃でも入れてみるがいい!! お前の一撃一撃は強い、しかしその荒削りな攻撃では私には届かんぞ!!!!」


「うひゃー、二人とも気合い入ってるなぁ……!」


「藍さんはフランさんの頼み、もこた……えっと、妹紅さんは何か強くなりたい理由があるみたいですからね。 気合いが入るってものでしょう」



どうも皆さんこんにちは! 只今椛と一緒に精神統一の修行をしてるフランドール・スカーレットだよ!

今、藍さんは宣言してくれた通り、見付からないように対紫さん用の結界を張ってくれながらもこたん(藍さんと椛はもこたんの本名が妹紅だって知って、そっちで呼び出しちゃったんだけどね)の修行をしてくれてるの!

ただ、ちょっとやさぐれてるもこたんと面倒見が良くて真面目な藍さんの組み合わせが良いのか悪いのか、まるでスポ根漫画やバトル漫画みたいな光景になっちゃってるんだよね。

それをただ見てるだけっていうのも暇だから、椛と精神統一してるんだけど……正直、あまりにももこたんと藍さんが激しく戦うから集中できてなかったり……。



「それにしても、ああやっているの見てると椛って案外強いんだなぁって感じるよ。 それにもこたんから聞いたけど、数日前戦った時も左腕だけじゃなくて頭と右足も切り落としてたんでしょ?」


「案外ですか…………まぁ、私は哨戒天狗として日々鍛練を積んでますからね。 そこら辺のポッと出には負けません! ……と言っても妹紅さんと戦った時は、不老不死だと知らずに短期決戦を挑んで燃やされてしまいましたけどね……」



そう言うとガクッと俯いて落ち込んでしまう椛。

そんな椛を慰めようと背中を撫でると、ふと手に当たった柔らかい毛並みの感触に気付いて、おもわずひしっとしがみついてしまった。

……うぁ~! 柔らかくて気持ち良くて癒されるよ!!



「ひゃうっ!!!? ちょ、ちょっとフランさん!? きゅ、急に触るのはやめ……っ!!!!!!」


「えへへっ! もふもふもふもふもふもふ~!!!!!!!!」


「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!? く、くすぐっ…………アハハハハハハハハッぐっはぁぁぁ!!!!!!!!!?」


「あれっ? も、もふもふ椛!? 大丈夫!?……って、ぶつかってきたのはもこたん……?」



椛の悲鳴は無視して私が極上の癒しを味わっていると、まるで邪魔をするかのように飛んできて椛にぶつかったもこたん。

……って、あれ? もこたん、背中から椛にぶつかってる。

普通邪魔をしにタックルしてきたとしても肩から当たるだろうから、椛の上に仰向けに倒れて目を回してるのは変だよね?

まるで誰かに投げられてきたみたい。

……まぁとりあえず、私の極上の癒しを邪魔した罰として燃やしちゃおっと!

あっ、どうせならレーヴァテインじゃなくて最近ようやく覚えた『あれ』を使おうかな……!!



「……せーの、『アグニレイディアンス』!!」


ーーゴオオォォォォォォァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!


「「あっっっっっつぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!?」」


「おぉ、景気よく燃やしたなフラン! 素晴らしい炎だ、御褒美に犬走の貧相な尻尾なんかじゃなく私の整った最高級の尻尾に埋もれてもふもふするといい!」


「えっ、藍さん? ……って、それ本当!!!? やったぁ!!!!」


ーーバフッ、モフモフモフモフモフモフモフモフ…………!



うひゃあー! 嬉しくておもわず藍さんの尻尾の中に飛び込んでみたけど、椛とはまた違った良さがあってとっても気持ち良くて癒されるよ……!

あっ、もこたんと一緒に椛まで燃やしちゃったけど……まぁ大丈夫だよね?



「ぐぅぅ…………藍さん、さっきの発言は燃やされていても聞き逃せませんよ!」


「うん? 私が何か間違ったことを言ったかな?」


「えぇ言いましたとも!! 誰の尻尾が誰の尻尾より劣るですって!!!?」


「ああそれか、そこら辺の犬の尻尾より私の極上の尻尾の方が気持ちいいと、当然のことを言ったまでだが?」


「何が当然ですか!!!? フランさんが最初に気に入ったのは私の尻尾ですし、何より藍さんの尻尾を味わった後も私の尻尾を気持ちいいと言ってくれた以上、私の尻尾は少なくとも藍さんの尻尾と同等以上ってことでしょう!!!!!!!!」


「ほう……妹紅の修行の前に私に挑んで負けた駄犬がよくもまぁ吠えるじゃないか? 良いだろう、そこまで言うなら相手になってやろう」



んにゅ? なんか外で言い争ってるみたいだけど……ふぁぁ、藍さんの尻尾が気持ち良くてよく聞こえてこないや。

……そんなことを私が思いながら藍さんの尻尾に埋もれて癒されていると、ふと少しだけ大きく尻尾が揺れる。

どうしたのだろうかと思っていると、突然金色の尻尾の群れの中に真っ白な尻尾が差し込まれてきた。



ーーズボッ!


「よし、差し込んだな。 いいか? 恐らくだがフランは気持ちよさのあまり、このまま眠りにつくだろう。 そしてフランが眠りについたその時、フランがどちらの尻尾を掴んで寝ているかで勝負を決めるぞ」


「望む所です! 妖力で焦げた部分の毛並みも回復させましたし、量より質が上だって所を見せてあげます!」


「ふふっ、私が量だけだと思っているのか? 質も量も私が上であるということを証明してやろう」


「つぅっ…………何なんだ、この訳の分からない光景は?」



もしかしてこれって、椛の尻尾なのかな?

だったら今のこの状況って最高だよね!

だって藍さんと椛の尻尾を同時に楽しめるもん!!!!

えへへっ、両方もふもふしちゃおっと!



「あっ、今私の尻尾を掴みましたよ!」


「なぁに、まだ私の尻尾も掴まれてるさ。 どちらがいいか、選んでいる最中なのだろう」



うふふっ! とっても気持ちいいや…………うぅ、気持ちよすぎて眠くなってきたよ……。

でも、どうしよう? どっちか手放さないときっと藍さんも椛も大変な姿勢のままだよね?

……あぅ、もうダメ……眠くて頭が回らないや、もう手放さないでいいよね…………おやすみなさい……。



「なぁ、私の修行は……?」


「「今はこっちが先だ(です)!!!!」」


「お、おう……?」





ーーーーー



冬のある日、どちらか一方が尻尾を手放されるまでというルールの下で行われた1つの勝負は、結局審判が両者を手放すことなく眠ってしまったために引き分けとなったらしい。

それに付き合わされたたった1人の観客は、後に『あれほど訳の分からない時間を過ごしたのは初めてだった』と語ったそうな……。





ーーーーー

以上、嵐の前の静けさの中のもふもふ一本勝負回でした!



……うん、なんちゅーしょうもない勝負をしてるんだろう、藍さんと椛は(笑)

まぁフランにとっては天国だったんですけどね!

妹紅にとっては摩訶不思議な空間だったでしょうが(笑)



それではまた次回にてお会いしましょう!

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