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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
178/283

さとり、暴走中につき…………

どうも、東方転妹録最新話です!



……えー、突然ですが、ここで警告を。

今話、作者の大暴走につき非常にキャラ達が暴走しています。

まともなのはフランだけです、原型をとどめていないのはさとりです。


とりあえず、今回はレミリア視点で進むのですが…………覚悟が決まった方は、どうか、楽しんでいってください!


















覚悟、できましたか?






それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数十分後、地霊殿前。

ーーーーside レミリア



……私は、どこで間違えてしまったのだろう?



「フラン……どうして…………」



どうして、フランはこの場にいないのだろうか?

……いや、理由は分かっている。

私がそうしたのだ、フランを守るために……全力でフランを地霊殿に投げ込んだのだ。

そう、私と他数名を残してーーーー。



「ーーレ、レミリアさん、助けてくださいぃぃぃ!? この人色々怖いんですぅ!!!!!!」


「軽々しくレミィの名前を呼ぶとは一体どういう了見ですかぁ!!!!!!!? いいからさっさとレミィから離れて何処へでも行きなさい!!!!!! 今私は手が離せないんですから!!!!!!」


「……ルーミア、地霊殿の施錠、終わった?」


「うん、ちゃんと全部終わったし、中にいるフランも射命丸と一緒に避難してたみたいだったのかー」



永遠に終わることの無いように思えるさとりとヤマメの言い争い。

その当事者である私はともかく、巻き込まれる形となったこいしとルーミアは不運だったと諦めてもらうしか無いだろう。

何故なら、こいしとルーミアが巻き込まれる原因になったのは、フランの為だったのだから。

……あぁ、でも、本当に……本当に…………!



「どうして、こうなった……?」



























ーーーーー十分程前。



暗く、吸血鬼の目をもってしても遠く彼方を見通せない地下の世界、地底。

地上での作業が終わり、反省中の札も外すことを許された私は地底を飛びながら、上からのし掛かるようにフランに抱き着いていた。

……あぁ、フランったら本当に良い匂いがするわ!

この世界にあるどの美しい花の香りよりも、甘く柔らかい香り…………例えるならば、そう、赤子の乳臭さ!!!!



「あれ? 御姉様、今何か変なこと考えなかった?」


「あら、フランったら勘が良いのね、流石私の自慢の妹だわ! でも、心配しなくても大丈夫。 私はただこの世界にあるどの美しい花の香りよりもフランの匂いの方が好きだって思っただけよ?」


「えっ!? えっと、あぅ…………お、御姉様の馬鹿ぁ!!!!」


「ふふふっ、フランのためなら馬鹿にでも道化にでもなれるわ?」



私がそういうと、今度こそ完全に顔を紅く染めて手で顔を隠してしまうフラン。

そのまま気を紛らすように、駄々をこねるみたいに首を振るフランを更に強く抱き締め、私はこの後のことに思いを馳せていた。

……もうすぐ、地霊殿に着く。

地底から戻ってきて残りの材料について連絡してくれた天狗達は感謝の言葉と共に先に帰したから、後日改めて礼の品を送れば良いだろう。

ただ、天狗達が上がってきたときにルーミアと隠れるように話していたことが少し気になるけれど。

何はともあれ今の問題は、今この状況とこの後のことだ。

まず一つ目の問題は、今こうして私がフランを独り占めしている状況なのにこいし達が干渉してこないということ。

普段ならこんな状況になれば、こいし達は少なくとも眼前で行われる行為に関しては強く介入してきた。

だというのに、今は誰も……こいしも、ルーミアも、封獣も、射命丸も、犬走も、およそフランを独り占めしたがると考えられる誰もが介入してこない。

不審に思って能力で私自身の運命を見ようとしてみたけど、不可思議なことに全ての運命がまるで『闇に包まれたように』見えなくなっているのだ。

……これはフランの『他者の能力が効かない』という特性だけでなく、確実にルーミアが妨害してきていると見て間違いない。

そしてここで二つ目の問題、この後についてのことだ。

ルーミアが能力を使ってまで見せまいとする運命、そして私がフランを独り占めしているというのに誰も介入してこないこの状況…………恐らく、こいし達はこの後、地霊殿に着いてから私に何かとてつもないことが起きてフランに着いていられなくなるような事態を予測しているのだろう。

つまり、そのような事態を引き起こす『何か』が地霊殿に…………。



「……さ、寒気がしてきたわね…………!」


「んっ? 御姉様、どうしたの?」


「あぁ、別に大したことではないわよフラン。 ただ、少し寒くなっただけだから……そうね、フランをもっと強く抱き締めて暖まろうかしら!」


「きゃっ! くすぐったいよ御姉様!」


「「ふふふっ!」」


『『『『……ちっ!!』』』』



愛しくて美しくて大切で可愛い目に入れても痛くない私の自慢のフランと絆を深めるべく、そして心の底から癒されるべく戯れていると、後ろから7人分の舌打ちが聞こえてきた。

こいし達は理解できるが、7人ということは閻魔とパルスィという妖怪も舌打ちしたのだろうか。

まぁパルスィとやらも、嫉妬する妖怪らしいから分からなくもないけれど…………。



「だがしかし閻魔、貴女だけはダメよ! フランの純粋さが失われて固い性格になってしまうわ!」


『『『『えっ?』』』』


「お、御姉様……? 急にどうしたの……?」



……しまった、完全にやらかしたわ…………!!

どうするレミリア・スカーレット……!?

こいし達はいい、別に突然真剣な表情で大声で叫ぶような変なイメージを持たれたって後で(実力をもってして)強制的にイメージを消せば良いんだから。

でも、フランにだけは一瞬でもそんなイメージは持たれたくない…………それにさっきまで明るく笑っていたフランを不安そうな表情にしてしまったし、このままだとフランがとんでもない勘違いをかましてきそうで私も不安よ!



「御姉様……きっと、疲れてるんだよね……でも、私はマッサージとかあまり詳しくないし…………」


「あ、あのフラ「あっ、あれが地霊殿かな!?」ン、ってこいし貴女なんてタイ「そうなのだー! あれが地霊殿なのかー!」ミング、って今度はルーミア!? ちょっと声を小さ「へぇー! 綺麗にできてるじゃん! 後は私とルーミアと射命丸達が持ってるので終わりなんだよね?」く、封獣! 貴女まで「あややややっ! 家から予備の写真機を隠し持ってきてて正解でした!」って今度は射命丸、貴さ「文さん! またフランさんに怒られますよー! 隠し撮りは駄目ですからねー!」まか、って椛ぃぃぃぃぃ!!!!!! 貴女わざとらし「これで地底の件もほとんど解決ですね! ようやく私も本来の仕事に戻れます!」い閻魔ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 貴様もかぁぁぁぁぁぁぁ「あぁもう皆元気で妬ましい! そのままやれ! パルパルパルパルパルパルパルパルパルパル!!!!!!」ぁぁぁ、って貴女のそのパルパル言ってるのは何なのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!?」



何なの、本当に何なのよコイツらは!!!!!!!?

私がフランの誤解を解こうとしてたのに、地霊殿が見えてきたったからって邪魔するように声を張り上げて!

特に椛と閻魔!

貴女達はわざとらしすぎるのよ!!!!

そしてそのわざとらしさに気付かないフラン、私の身を案じて悩んでくれてるその姿は本当に癒されるしとてつもなく可愛らしいけれど、どうかこの異常な空気に気付いて!!!?



「地霊殿……? あっ、あそこに勇儀達が…………そうだ!!!! 御姉様御姉様! 早く行こっ!!!!」


「へっ? フ、フラン!!!!!?」


「あっ! 御義姉様を逃がしてはダメなのかー! 皆、全力で追うのだー!!!!」


『『『おぉー!!!!!!』』』


「貴女達の目は節穴!? どう見ても私が引っ張られているでしょうがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!? でもフランに罪はなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!!!」


『『『『それには激しく同意します(するのだー)(するわ)!!!!!!』』』』



地霊殿の方を見て何かを思い付いたのか、私の左腕を両手で抱き締めるように掴み引っ張るフラン。

そんなフランに引っ張られる私を見て激しく間違えた発言をしながら追い掛けてくるルーミア達に、思わずツッコミを入れてしまった。

そして同時に心の叫びをあげてしまったわけだけれど、フランは思い付いた何かで頭の中が一杯になっているのか、ワクワクとした表情のまま地霊殿に向かって一目散に飛んでいく。

こうして一つのことに集中すると周りが見えなくなる辺り、やはりフランは純粋で可愛い!

しかし周りに盲目になっているのだから、私がしっかり守らなくては!

……そんなことを考えていると、フランは地霊殿、いや、目的の人物の元へ辿り着きそうになったのか、その人物の名前を呼び始めた。



「あれっ? 誰とおいかけっこしてるんだろう?……まぁいっか、さーとーりー!!」


「待てこの泥棒蜘蛛女! レミリアを奪う敵は私がスカァァァァァァァァァァレェェェェェェェェェェェェェッッッッッッット!!!!!!」


「何!? 今度は何なのぉぉぉぉぉぉぉ!?」


「おっ! フランじゃないか!」



瞬間、存在レベルの危機を感じた私の視界が急激にスローになる。

恐らく意識を取り戻してからヤマメを追いかけ回していたであろうさとりの、意味不明な叫び声が頭に響き、遅れてヤマメの悲痛な叫びとフランに気づいた勇儀の声が聞こえてきた。

同時に視界では、ヤマメを追い回していたはずのさとりがフランの声に反応し迷うことなくこちらに体の向きを変えて飛びかかってきているのを捉え、スローでさとりが私とフランに近付いてきていた。

そこからの私は、最早明鏡止水の境地に達していたに違いない。


あまりの危機に思わずとてつもなく冷静になった私は、妖力と魔力を瞬時に左腕に集め、身体強化された左腕でフランを自分の懐に押し込める。

そして更に引き摺られるように引っ張られていた為にさとりに対して横向きになっていた体を一気に正面に向け、同時にフランの両足の裏に右腕を通していた。

この時点でさとりとの距離は射命丸位の体格の人が三人分入る位の幅しかなく、互いの速度からして衝突まで一秒もない。

が、そこで私は再び妖力と魔力を解放し、全身を瞬時に強化して行動速度を上げ次の行動をとる。

突然私に引き込まれたことに驚いたフランの両手から、フランの柔肌に傷が着かないように左腕を引き抜きフランの肩に即座に左腕を回す。

そしてフランの両足の裏に回していた右腕を一気に引き上げながら翼を前に広げ、お姫様だっこの形でフランを抱えつつ翼でフランの全身を包み込む体勢をとった。

この時点でフランの表情を確認したけれど、一瞬の出来事に思わず放心したのか、私の目を見ながらきょとんとした表情を浮かべている。

それを確認した後、そのままフランだけは絶対にさとりに捕まらない体勢で目前に迫るさとりへと突っ込む。



「スカァァァァァァァァァァァァァレェェェェェェェェェェェェェェェェッッッッッッット!!!!!!!!!!!!」


「私とフランの、未来の為にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!」



迫るさとりの魔の手……それを避けるように空中で上に飛び上がり、さとりの右肩に左足を捩じ込む。

そして思わずといったように体勢を崩すさとりを踏み台に、一気に地霊殿へ飛び込もうとした瞬間…………。



「レ、レミリアさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」


「しまった!!!!!! 伏兵!?」



横から飛び込んできて、私の右の翼にしがみつく黒い影ーーーヤマメ。

突然の出来事に驚き、一瞬だけ私は動きを止めてしまった…………そしてそれは、足元にいるさとりにとっては十分すぎる時間だった。



「レミィスカァァァァァァァァァァトォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」


「ぐっ!? フランだけは、フランだけはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」



一瞬の間に、いつか湖でチルノがフランの名前を間違えた時のような叫びを上げながらさとりは射命丸と犬走から借りた天狗の服ーーー袴の隙間に滑り込み、服の中で私の両足を腰ごと捕らえる。

その瞬間、私は自分がもう逃げられないことを悟った。

だから、フランだけは助けるために地霊殿の開かれた扉の中に向けて全力できょとんとしたままのフランを放り出す。

しかし、右側の翼にしがみつくヤマメと、私の下半身を服の下でしっかりと捕まえているさとりのせいで力がちゃんと入らず、地霊殿に入る前にフランは地面に落ちてしまいそうになっていた。



「私の速さなら、不可能なことはありません!」


「よぉし、よくやった射命丸ぅぅ!!!!!! 萃香ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 内側から施錠しろぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



地面に落ちてしまいそうになっていたフランをギリギリのところで拾い上げ、そのまま地霊殿に飛び込んでいく。

その後ろに犬走、封獣、閻魔、パルスィ、死神が続き、最後に萃香と勇儀が飛び込んで地霊殿の正面玄関を閉じ始めていた。

そしてその光景を、ヤマメを巻き込みつつ私の勢いで体勢を崩したさとりと共に倒れ行きながら眺めていると、私達の後ろからさらに二つの影が飛び出す。



「ルーミア! 地霊殿の窓は外開きみたいだから、二人で閉めていこう!」


「うん、鍵はぬえ達に任せるのかー! 私は左、こいしは右を頼むのだー!!」


「「さとり(お姉ちゃん)の魔の手に、フランはやらせない(のだー)!!!!!!」」



なんと心強い光景なのだろうか。

外から窓だけをどんどん閉めていき、地霊殿を次々と閉鎖していくこいしとルーミア。

それに呼応するように、こいし側には封獣、ルーミア側には犬走が地霊殿の中を駆け抜ける姿が見えて、次々と窓を施錠していくのが確認できた。

後は玄関が完全に閉じてしまえば、地霊殿は完全に閉鎖され、フランは安全地帯に匿われることになる。



「これで、フランは大丈夫……」


ーーバタンッ…………ガチャッ!



ただ一言、自分に言い聞かせるように呟いたその言葉の残響が完全に無くなったとき、さとりとヤマメ共々私は完全に地面に倒れて、そして地霊殿の大きな扉は閉じられ、中から施錠をする音が響いてきたのだった…………。







































ーーーーー(おまけ)地霊殿。

ーーーーside フラン



ーーバタンッ…………ガチャッ!



目の前で閉じられ、施錠される地霊殿の扉。

それを眺めながら、私は訳のわからない突然の出来事を把握しようと放心したまま必死に頭を回していた。



「よしっ! これで施錠は出来たよ勇儀!」


「なら次は避難だ! 萃香、どこが一番固い!?」


「玉座の間の下にある宝物庫さ!! こっちに階段があるよ!」


「よし、じゃあ射命丸、萃香と一緒にそのままフランを連れていってくれ! 他の皆は私と一緒にここで扉を破られたときのために待機を頼む!!」


「分かりました!」



未だ動きが止まらない周りからおいてけぼりのまま、私は文お姉さんに抱えられて初めて見る地霊殿の中を進んでいく。

そこで私は状況を把握するのを諦め、ただ一言、ポツリと呟いた…………。





「……さとりに、御姉様のマッサージ頼むだけだったのに…………」






ーーーーー





以上、何がなんだか分からない真面目に馬鹿やってるどうしようもない回でした!




……えー、やりすぎですよね。

完璧にやりすぎましたよね。

まぁ、あれです、フランが可愛かったからそれでいいんだと思ってます。


……さて、作者が支離滅裂になってきたのでこの辺で失礼しましょう。



それではまた次回にてお会いしましょう!

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