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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
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進む作業、繰り返されるお仕置き

どうも、東方転妹録最新話です!


今回はやっと作業が進んだ場面ですよ!

そして最後は……!


それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

―――――二時間後、地上、大穴付近。

――――side フラン



 こんばんは! 只今レーヴァテイン片手に木の伐採と大穴での岩の切り抜きの監督をしているフランドール・スカーレットだよ!

本当なら私も監督じゃなくて作業の方をするはずだったんだけど、そうしたらパルスィ以外の皆が何故か作業しないんだよね……まぁ、映姫さんは文お姉さんへの説教をしていたからだけど、流石にタイミングは選んでほしかったなぁ。

だからその罰として文お姉さんはカメラを壊してから、皆と一緒に……。



「ね、ねぇフラン? これもう外しても「ダメッ!! それは罰なんだからね!」いい、って、そ、そんなぁ……!?」


「……こいしも無駄な抵抗するわね…………いつかの人里でも、逃げられなかったのを覚えていないのかしら……?」


「こいしさんは、紫さんと買い出しにまで行かされてましたもんね……この状態で……」


「ない、これはない……でもこれを外したら、フランに怒られる……」


「まさか……まさか……閻魔である私が……こんな、こんなものを付けることになるだなんて……!」


「そういえば、ぬえと閻魔はこれを付けるのは初めてだったのかー。 まぁ、この『反省中』の札にもいつか慣れるのだー。 さて、私は岩の切り出しを続けてくるのだ―」


「「「「「ル、ルーミア(さん)が虚ろな目をしてる(よ)!?」」」」」



……再び、皆の首に『反省中』の札を掛けたの!

これなら皆も頭から『反省』の二文字が抜けないだろうし、ルーミアは目が死んで従順になっちゃってるけど他の皆は早く札を外したいからってちゃんと作業してくれるしね!

まぁ、後者はなんとも情けない理由だけどね……。

それと、他にも皆がちゃんと反省してくれるように用意したモノ、というか人達がいるんだよ!



「フランドールさん、先程切り出した3本の木の整備が終わりました」


「あっ、ありがとう! じゃあそのまま地底に運んでもらっていい?」


「了解しました。 それでは運ぶのに私の他に5人程『天狗』を連れていきますね」


「うんっ! よろしくお願いします!」



 一応ここの現場監督をしている私に、報告と次の作業の確認をする一人の男性の烏天狗。

彼はさっき私が文お姉さんと椛の直接の上司である大天狗に会いに行って派遣してもらった天狗達の内の一人だ。

手に札を持った私から逃げる皆をレーヴァテインを使って捕まえてから文お姉さんの案内で天狗の里に会いに行ったんだけど、私が文お姉さんと一緒に里に一歩踏み入れた瞬間に全力で悲鳴を上げたのがこの人だったりする。

どうも勇儀や文お姉さん達が以前住んでいた山に私が初めて訪れた時の(一方的な)戦闘を見て覚えていたらしく、それで当時の哨戒天狗部隊が抹殺された光景がフラッシュバックしたらしい。

そのせいで一悶着起こりかけたけど、文さんが首から反省中の札を下げているのと私がレーヴァテインを引っ提げたままだったのが何とも言えない空気を作り出してしまって、結局騒ぎを聞きつけた、椛を説教中だった大天狗が駆けつけてくれたおかげで事無きを得た。

……その時に私の方を見た大天狗が私の方を見てニヤニヤしていて、奥から続くように現れた椛に切り付けられ落ち込んでいたはずの文お姉さんに全力で蹴っ飛ばされていたのは何だったんだろう?

まぁ、とりあえずその後文お姉さんと椛に何故か正座させられた大天狗が二つ返事で天狗達を大穴まで派遣してくれたから良かったけどね。

そうして連れてきた天狗達の視線に、首から『反省中』の札を提げた皆は晒されているのである。

因みに椛は今大穴での岩の切り出し班に回っている。



「フラン、後どれくらい切り出せばいいの? そろそろフランに全力で嫉妬したいんだけど……」


「嫉妬しちゃダメだよ!? またさっきみたいになっても困るし、それに今パルスィは私達と一緒にいるから寂しくないでしょ? あっ、木は後2本だと思うよ!」


「後2本ね、分かったわ。 ……全く、いざ話してみると嫉妬しづらいわね…………」


「? パルスィ、今何か言った?」


「いいえ、何も言ってないわよ」



パルスィが背を向けた時に何か呟いたような気がしたけど、パルスィは何でも無いと言って木の切り出しに戻っていった。

なんとなく気になって、札のせいで意気消沈している皆に一声掛けながら切り出しを始める後ろ姿を眺めていると、ふと暖かい気分になる。

きっとその気持ちは、何だかんだでパルスィが皆とちゃんとコミュニケーションが取れていることに安心しているからなのだと思う。

地底で地霊殿が出来た時には、さとりとこいしにパルスィのことを頼んでおこう。



「うぅ……やっぱりこれは無理……! 能力で姿を消して隠れれば逃げられるはず……!」


「……ぬえ、私もその話に乗ったよ! 私達の能力を組み合わせれば、お姉ちゃんでも分からないくらい上手く隠れられるはず……!」


「よし、そうと決まればこいし! 早速「早速、二人で何をするのかなぁ……?」逃げ、て…………」


「「「………………」」」



……うん、皆が頑張っている中サボろうとする人はちゃんと怒らないといけないよね?

という訳で、そろそろレーヴァテインにも慣れてきた頃だろうし……!



「お仕置き、しなくちゃね?」


――『フォーオブアカインド』

――『カゴメカゴメ』

――『カタディオプトリック』

――『フォービドゥンフルーツ』

――『禁じられた遊び』


「「……は、初めて見た弾幕があるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!?」」



 こいしとぬえが、私の展開した弾幕を見て山に響くほどの悲鳴を上げる。

それはフォーオブアカインドによる弾幕の同時展開ではなく、それに含まれる、こいしとぬえからしたら初めて見る弾幕によるものだった。

本体である私と3人の分身から放たれた4種類の弾幕の内の2種類、それは今までみんなの前では使っていなかったもので、包囲型のカゴメカゴメと反射型のカタディオプトリックの隙間を塞ぐように四方から追撃を喰らわせる『フォービドゥンフルーツ』と、逆に内側からえぐるように展開する『禁じられた遊び』により着実にこいしとぬえは追い込まれていき……。



「あっ、これは無理だね」


「さとり妖怪だからって突然悟るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」


―――ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!!!!!!


「ぬぅえぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!?」



 こいしは悲鳴もなく、ぬえは独特な叫び声をあげて弾幕の中に消えていったのだった…………。

























―――――同刻、地底。

――――side ???


――……カーン……カーン…………。


……ぼんやりとする頭の中に、何かを叩くような音が聞こえてくる。

まだほとんど動かない体はそのままに、頭に響く音は何だろうかと緩やかに考えていると、今度はそれとは別の音が聞こえてきた。



――……カーン……カーン…………。


「……そっ…………きたか……?」


「にゃはは…………だいない……後は……」



 頭に響く音に混じって、別のにぎやかな音―――誰かの声が聞こえてくる。

それも一人ではなく二人以上はいるらしい。

……ふと、私は何故ここで動けずにいるのだろうかという疑問が湧いてきた。

そしてそれと同時に、意識がゆっくりと、それでいてしっかりと回復してくる。



――……カーン……ズンッ……カーン…………。


「よしっ…………っちは出来たよ……」


「……か…………ゃあ死神は……たの……」


「…………い、天狗達が次の……ってき……」



 どうやら何か工事のようなことをしているらしい…………工事?

そうだ……何か、大切なことに工事が関係していたはず。

そのために私は地底に…………そうだ、私は閻魔の頼みで地底に地霊殿を作り、そして地底の管理をする予定だったはずだ!

……でも、どうして私は意識を失っていたのだろうか?

何か、とてつもなく嫌な事があった気がする……。



「おぉしっ! あと一息だぞ!」


「じゃあ天狗の皆! 岩はもう大丈夫だから、最後に木を後3本調達してくれってフランに伝えてきて!」


「「「「「「了解しました!」」」」」」



 これは、勇儀と萃香の声……それに、ようやくはっきり聞こえてきた会話からして、天狗が複数人いる……?

勇儀と萃香が手伝いのために呼んだ天狗なのだろうか……どちらにせよ、恐らく地霊殿の建設に一役買ってくれているのは間違いない。

体が少しでも動くようになれば、すぐにお礼を伝えなければ…………それにしても、さっきのは気のせいだったのだろうか?

とても、とても嫌な何かが…………。



「いっやぁ~~! こんなに早く大方できちまうとはねぇ? 速さといい出来栄えの見事さといい、流石は鬼ってところかい?」


「あっはっはっ! なぁに、材料さえあればこんなもんさ! それにこの付近に紅魔館にあるような硝子の材料もあったからね、ちょいと飾ってみただけさ 」


「にゃはははは! さぁ死神さんよ、これが終わればお酒だよ! 完成祝いの宴会が楽しみだねぇ!!」



 あぁ、どうやらここには閻魔の付き人であった死神もいるらしい。

会話には出ていないけど、多分ここにいるということは地霊殿の建設を手伝ってくれていたのだろう。

となると、他の皆は建設材料の回収に…………皆?

……何故だろう、皆という一言に、落ち着く気持ちとざわつく気持ちが湧いてくる。

落ち着くのはレミィ達のことを思い出すからで…………ざわつく原因は、一体……?



「そうだね、色々あったけどさっさと一仕事終えて酒飲んでのんびり昼寝でもしたいさね。 なぁ、あんたもそうだろう、『ヤマメ』?」


「はいっ! 早く建て終わってからレミリアさんにまた会いたいです!」



……あぁ、『コイツ』だ。

私の心をざわつかせる存在、とても嫌なことの張本人……私のレミィを盗まんとする、存在を許すべきではない『蜘蛛女』!



「さて、そろそろさとりの様子を一度確認した方がいいね。 萃香と死神はこっちをしてもらいたいし、ヤマメ、頼めるかい?」


「はい、それじゃあちょっと見てきますね!」



……感じる、蜘蛛女が一歩、また一歩と近づいてくるのを。

体はもう動かせる、後はギリギリまでばれないように動かないでいるだけ。

もう少し、もう少しで手が届く……そうしたら、この手でレミィに近づく蜘蛛女を……!!


――そして、遂にその時はやってきた。



「さて、まだ寝てるの――――」


――ガシィッ!!!!


「――――えっ?」

























































「……つ~かま~えたぁぁぁ!!!!」





―――――

以上フランのお仕置き祭り&デスストーカーの復活回でした!



……さて、唐突に不安になったこと……フォービドゥンフルーツと禁じられた遊び、今まで出したことなかったはずだよね?

これで既出なのを忘れていたら即修正ものだ……orz


ま、まぁ大丈夫ですよね!

後でしっかり確認しておきます!



それではまた次回にてお会いしましょう!

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