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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
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目処が立つ地底と、目覚めたフラン

どうも、東方転妹録最新話です!



今回は前半が地霊殿組、後半が椛&フランでお送りしています!


……いやぁ、結局フランを書きたくてたまらなかったのを我慢しきれませんでした(笑)



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー数分後、地底、灼熱地獄の端。

ーーーーside ルーミア




御義姉様がド派手にこいしとぬえを焼いて、勇儀を痴女に「ルーミア! 私は痴女なんかじゃないよ!!!!」変え……って、さとりみたいに思考を読んできたのかー!?

……と、とにかく御義姉様が色々やらかしてからこいしとぬえ、そしてぬえの友達のムラサ達三人組を連れて上がってから数分、ようやく私達は紅魔館の真下に地霊殿を建てても大丈夫かどうかの確認が終わったのだー。

結果として、真下の立地は…………。



「全く、服がこうなったのはどう考えても私のせいじゃないっていうのに…………まぁとにかく、近くに危険そうな奴もいないし紅魔館の真下だから安全面として此処の立地は悪くはない、悪くはないが……」


「んー、周りの地盤と比べて結構此処の地盤緩めだよねぇ。 一度固め直して置かないと、どれだけ丈夫に作ってもすぐに建物が痛みそうだよ」


「鬼の二人が言うならそうなんだろうねぇ…………それにしても、映姫様を置いてきちまったなぁ……今頃、どこにいるんだか?」


「断言するのだー。 今頃地底にいる妖怪や荒神に説教をかましまくってるはずなのかー!」


「うわぁ、説教してる様子がありありと脳裏に浮かぶよ……まぁ、その間はあたし達に被害が来ないから良いかね」



……結局、立地は良くないってことが分かったのだー。

地霊殿を建てる予定の場所で腕を組み少し悩んでる様子の勇儀と萃香の近くで今此処にいない閻魔のことを気にしてる死神。

そんな死神に大穴での出来事を思い出しながら断言してみせると、死神もかなり親近感が湧く表情をしながらゆっくりと息を吐いていたのかー。

……さとりが暴走してしまって同じ糸に引っ掛かっていた私達は一緒に此処まで来れたけど、引っ掛かっていなかった閻魔は見事に置いてけぼりにしてしまったのだー。

後で色々御小言が怖いけど、まぁその時は死神を生け贄にして私はフランの所に逃げてればいいのかー。



「あやや、それでは今からここの地盤を固め直しますか?」


「そうだねぇ、私と勇儀でここの地盤を固めていくから、ルーミアと死神は建物の壁とかに使えそうな大きめで硬い岩を切り出してきてくれないかい? それとさとりは私達で一緒に見張っておくから、射命丸は地上から木を十本単位で切り取ってきてくれるかな?」

「じゅ、十本単位!? それは「了解したのだー! それじゃあ行ってくるのかー!!!!」無、ってルーミアさん!? ま、待って、手を離してくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!?」



文さんが無理だと声をあげる前にさとりをひったくって地面に降ろしてから文さんをひっ捕まえて飛び立つ私。

死神は距離を操る程度の能力とか言ってたし、少し位早く飛び出しても着いてこれると思うから、遠慮無く叫ぶ文さんを引きずって飛び去る。

……地上に繋がるあの穴なら色々な積層があるだろうし、建物に使うのに役立つ岩も切り出せるはずなのかー。

それに…………あの穴で閻魔に気付かれたのも文さんが原因だったし、その仕返しくらいしたいのだー!



「さぁて文さん、フランを喜ばせるために全力で頑張るのかー!!!!!!!!」


「ちょ、まっ、幾らフランさんの為とはいえ…………うわぁーーん!? 分かった、分かりました、フランさんの笑顔の為にやってやりますよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」



……うん、最早フランの名前が皆を(どんな形であれ)やる気にさせる魔法の言葉になってるのだー!

やっぱりフランは最高なのかー!









ーーーーー同刻、紅魔館から山への道。

ーーーーside 椛



「ふぅ……もう暗くなったなぁ」



何故か屋根でチルノが妖精メイド共々凍っている紅魔館から脱出して十数分、始めこそ自分の出せる最高速で逃げ出していたけど、もう追っ手は来ないだろうと思われる地点に差し掛かった頃からフランさんを起こさない様ゆっくりと飛び続け、ようやく山がはっきりと見える所まで辿り着いた。

因みに山がはっきり見えるといっても能力は使ってない。



「山に着いたらとりあえず私の家に行って、それから布団を出してフランさんを寝かせないと……」


「すぅ…………んみゅ…………ふぁぁ……!」


「んっ? あっ…………」


「んぅぅ……おはよぉ…………」



胸元にしっかりと抱いていた大切な赤子(誤字にあらず)から、突如覗いた紅い二つの宝玉。

その美しさに何時かの酒場での出来事を思い出しながら見とれてしまい…………フランさんが覚醒するのに十分な時間を与えていた。



「ここは、外…………夜? それに椛かぁ……あれ? 私は確かメイドに抱っこされて…………って、私どうして椛に抱っこされて外にいるの!?」


「えっ、あっ、そ、それはですね……!?」



今自分が置かれている状況を把握した途端、興奮、というよりは訳が分からずに慌てているフランさん。

ただ、それでも寝ている間掴んでいた私の胸元の手は離していなかったことに、なんとなく優越感を感じることができた。

……って、いけない、非常にいけない! 後もう少し寝ていてくれれば山で落ち着いて対応できたのに…………と、とりあえず今は落ち着かせておかないと!



「落ち着いて下さいフランさん、事情は後で「フゥゥゥゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!」はな、っ!!!?」


ーーーズォアァァァァ!!!!!!!!



事情を説明しようとする私と、興奮しながらも何とか私の言葉を聞き入れようとしてくれているフランさんの横を轟音と共に掠めていく紅い閃光。

それは運良くも山には当たらず空へと上っていき……見事に、空を覆っている雲を跡形もなく散らしていた。

……お、追っ手!? それも、まさかレミリアさん!?

くっ、まさかこんなに早く追い付いてくるなんて……!



「お、御姉様!? も、椛、本当にこれは一体どういう状況なの!!!?」


「ぐぅっ!? あ、後でしっかりとお話ししますから今は少し待ってーーーー」


ーーーズドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!


「アハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!!!!!!!!!!! 私達カラ『フラン』ヲ奪オウナンテ、良イ度胸シテンジャン!!!!!?」


「「封獣さん!?(ぬえ!?)」」


「封獣!!!! 『フラン』二当テルナ!!!!!!!!」


「アイツノ背中二当タルダケデ貫通ハシナイヨ!!!!!!!!」



……最早詰んだ状況とはこういうことを言うのだろう。

振り返った先にいた、最初の紅い閃光の主は恐ろしいことに狂化したレミリアさんで、さらに後ろから新たに飛んできた弾幕の主は封獣さん……それもまた、狂化してしまっていた。

正直封獣さんの実力はあまり知らなかったが、大量の妖力弾を展開しながらも、狂化した身で私だけを的確に仕留める実力を持っているとすると流石に敵いようがない。

今は逃げるが先…………といっても、このまま山に逃げたところで警戒して飛び出してきた哨戒天狗達が無駄に死んでしまうだけだろう。

流石に捕まることと同様にそれは本気で避けたい。



「フフフッ、椛サンガソコマデ死二タガッテルトハ知ラナカッタヨ!」


「「っ!?」」


ーーードシュッ!!!!



真下から飛んできた一つの妖力弾が抉るように私の右腕を掠める。

それに対し私は痛みをこらえるうめきを、フランさんは衣の中から驚愕に満ちた声にならない声をあげた。

……まさか真下にまで接近を許すなんて…………あぁ、そういえばこいしさんの能力は相手に気付かれなくなるんだったか。

というか揃いも揃って見事に狂化するとは…………こうなれば、最後の最後まで逃げきってみせるしかないか。



「くっ、フランさん、しっかり掴まってて下さい! 飛ばします!」


「えっ、あっ、うん!」


「「「ニガスモノカァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!」」」



もう二度と聞きたくないような、恐怖の権化とも言える叫び声を背に受けながら、少なくとも自分にとっての生き甲斐は私の胸の中にいることを確認して全力で逃げ始める。

そうして私が逃げ出した先は…………地底へと繋がる、あの大穴だった。




ーーーーー

以上、作業開始&椛、絶体絶命回でした!



……うん、いや、なんか椛が正義の味方的雰囲気を醸し出してますが、レミリア達が狂化した原因は椛の欲望に満ちた行動だというこの不思議さ。


まぁボロボロになっていたとはいえ、そりゃあこいしとぬえも動きますよね(笑)



そして地霊殿組……さとりは気絶、勇儀は背中が半裸という色々変な状況に……これはあかん。



それではまた次回にてお会いしましょう!

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