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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
167/283

(注意)フランのことには気付いていません

はいどうも東方転妹録最新話です!



すいません、完全に更新前に寝落ちしてました!

えぇ、そんなことよりも内容ですよね、本当にすみません!



それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー椛が紅魔館を脱出して数分後、紅魔館真下の地底。

ーーーーside レミリア



「ーーそれで、フランを上に避難させてからここで戦っていたと?」


「はい! 妹様の肩を掴んで揺さぶっていましたので、もしや何か脅されているのではと思ったのですが…………本当に、勘違いしてすみませんでしたぁ!!!!!!!!」


「あっ、いや、うん……こっちも興奮していてすまなかったよ」



目の前で綺麗に腰から上を直角に曲げて謝罪をする美鈴。

その先にはネズミの妖怪と舟幽霊と西洋風の尼のような姿の者がいる。

……数分前に、偶然にも射命丸によって(貞操の)一命をとりとめた私はそのまま糸団子状態のこいし達と気絶しているさとりを運んでここまで辿り着いた。

そうしたら留守を任せたフランの姿は見えず、変わりに争っている美鈴と三人組を見つけて割り込む形で名前と事情を聞いたのだけれど、これがまた美鈴の早とちりだったらしい。

この三人組が心底尊敬している人物(その人物も何やら訳有りのようだけれど)をフランが知っているらしく、それで話を聞き出そうとしていたところに美鈴が勘違いしながら介入したようだ。

因みにヤマメは、地底の下まで落ちていったから回収していない。

……目覚めたさとりを再び暴走させる羽目になったら

非常に、これでもかというくらい(わ・た・し・が!!!!)困るからだ。



「ふむ、それなら貴女達三人ーーーナズーリン、ムラサ、一輪だったわね。 貴女達はこれから私に着いてきなさい、フランと会わせてあげるわ。 それと美鈴、貴女はここで引き続き出入口の警備をして頂戴。 それと射命丸はこいし達の御供を頼めるかしら?」


「あ、ありがとうございます!」


「これで、これでやっと聖と主の情報が……!」


「雲山は……法輪を飛ばして先導を付けておけばいいわね」



了解の意を込めた敬礼をする美鈴の近くで三者三様に喜びの声をあげる三人組。

簡単に地底にいる理由を聞いた時、封印されてここにいたらしいから、封印から解放されることと尊敬している人物の情報も手に入ることも重なって喜びも最高潮に達しているようだ。

因みにこの三人組の封印は三人が八雲紫のような能力を持たなかったせいか、出入口しか出入り出来ない地下に閉じ込められ出入口を強固な結界で固められたらしい。

とはいえ出入口以外を堀り続ければどうにかなるもの、そう信じて出入口でない場所を堀り続けて大きな空洞ーーーこの地底に到達したとのこと。

その根性には非常に驚かされるけれど、悲しいかな、地底から地上に繋がる道はほとんどないし、有ったとしてもその道の近くには強力な妖怪や堕ちた神が封印されているのがほとんどだ。

そのせいもあって、最近はこの付近でさ迷っていたらしいけれど、そこに運良く私達が掘った穴を見付けたから様子を見に来ていたらしい。



「あやややや、あのー、レミリアさん? さとりさんはどうするんですか? それに、幾ら速さに定評のある私でもこの状態のこいしさん達を守りきれる自信は無いのですが……」


「さとりは一番の当事者だし、貴女に頼むわ。 それとこいし達は、まぁ糸を燃やして解放すればいいでしょう。 どうせなら派手にいくわ」



少しばかり様子を伺う様に質問をしてくる射命丸に、とりあえずさとりを預けてから両手に魔法による炎ーーー『不夜城レッド』を形成する炎を生み出す。

ヤマメの糸は多少は炎に対する耐性があるらしく、ちっとやそっとじゃ中々燃えない。

だからこそ、どうせならこの付近にいる地底の妖怪や堕ちた神達に牽制出来るように派手に燃やしてみようと思ったのだけれど……。



「おおお御義姉様!!!? それは死ぬそれは死ぬぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!?」


「いくら私でも抵抗できない時にそれはキツすぎるのかー!!!?」


「フランのレーヴァテインよりマシそうだけど…………うん、あの姉妹の加減無しなんて食らったらどちらにせよ死ぬね……」


「ちょっ、封獣とやら!!!? アンタ何か悟ってないかい!!!?」


「萃香、私ももうすぐそっちに逝けそうなようだ……」


「勇儀、流石に私ももう復活してるからね? まぁ私はあの炎は食らわないで済みそうだし、このままなら勇儀だけで逝くことになりそうだねぇ」


「「「「「えっ?」」」」」



聞いているだけで面白い会話に、何やらさらに面白そうな発言を萃香がする。

こいし達が疑問の声をあげる中、受け取りようによっては私への挑発とも取れるその発言に、スッと目を細めて萃香を見つめてみれば、萃香の方も、まるで悪戯が成功した子供のように口元を細めてこちらを見つめてきた。



「勇儀、私の能力を忘れたのかな……っと!」


「んっ!? あっ、ちょっ、ズルいぞ萃香ぁぁぁぁぁ!!!?」


「にゃはははは!!!! 霧になれるってこういうときに便利だよねぇ!!!!」



霧になって糸団子から脱出したかと思えばすぐさま実体化し、愉快そうに、ひたすら愉快そうに笑い声をあげる萃香。

それを見て叫び声をあげる勇儀を尻目に、私も少し笑いながら両手の火種を大きくし始める。

その私の様子に気付いた美鈴が隣で苦笑をしていて、同じく気付いた封獣が流石に焦り始めていた。



「さぁて、他に脱出する人はいるかしら? フランが言っていたけれど、一見使えそうにない場面でも能力は使いようらしいわよ?」


「そ、そんな……!? 無意識に動いたって糸は付いてくるよ!!!?」


「正体を分からなくしても意味ないじゃん!?」


「あっ、アタシもひらいたかもしれないねぇ!」


「って早っ!? ひらめくの早っ!?」


「私もひらめいた、というか思い出したのかー!」


「「ル、ルーミアも!!!?」」



どうやら、次の脱出者は死神とルーミアになりそうだ。

こんな面白い状況で運命を操る、ひいては見るといったことはしないけれど、ルーミアの方はなんとなく予想がついてしまう。

死神は……なんだかんだて能力を聞き忘れていたからなんとも言えない。

そんなことを考えていると、焦るこいしと封獣を尻目に死神とルーミアが動き始めていた。



「アタシの能力は『距離を操る程度の能力』…………これでアタシと糸の距離を操れば……よっしゃあぁぁ!!!!」


「私も闇に溶け込めば良かったのかー! 地底ってかなり暗いし、溶け込み放題なのだー!」


「「考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ……!!!!」」



死神が距離を操る程度の能力とやらを使うと、体の回りの糸がまるで自分の意思を持ったように動いて死神から離れていく。

そのすぐ近くではルーミアが闇に溶けたのか、黒い霧のようになって消えていった。

……残るは後三人、こいしと封獣と勇儀。

こいしと封獣はまるで何かの呪文を唱えるかのごとく呟いているけれど、その間にも私の両手の火種は大きくなっていて、遂には両手に灯る火種の大きさは私の体の大きさを越えていた。

そして、そろそろ『不夜城レッド』を放とうかと考え始めた時…………。



「……ふん、私には考えるだけ無駄な話だったね。 こういうときは考えるよりも先ずは行動、その姿勢を忘れるところだったよ!」


「へぇ? じゃあ勇儀はどうするんだい?」


「ふふっ、こうするの、さ!!!!!!!!」


ーーグイイィィ、ブチッブチッ!!!!!!!!



萃香からの質問にあっさりと答えつつ、無理矢理糸を引きちぎり始めた勇儀。

柔軟性にも優れた糸をどう引きちぎるのかと思えば、糸をとことん短く両手で掴んでは引きちぎり始めていた。

そんな粘着性すら無視して引きちぎるその力強さに、ほんの少しだけ湧く悪戯心。

運命を操る訳ではないけれど、ほんの些細なその悪戯心を、実際に行動に移してみた。



「残り、10秒よ?」


「「「えっ?」」」


「ほら、10……9……8……」


「なっ、くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」


ーーブチィッ! ブチッ、ブチィッ!


「7……6……5……」


「……こいし、オーエンの時と同じように、また一緒になったね」


ーーブチブチブチッ! ブッチィ!!


「4……3……2……」


「……うん、勇儀もいるけど、ぬえと一緒なら、また生き残れる気がするよ」


ーーブチッ……ブチッ…………ブチンッ!!!!



カウントダウンと同時に構える両手の先、そこにいるのはヤマメの糸に包まれているこいしと封獣と勇儀。

既に色々諦めているこいしと封獣の近くで、勇儀が遂に最後の糸を引きちぎったその瞬間、私は、両手の炎を放った。



「1……0」


ーー『不夜城レッド』





ーーーーー

以上、レミリアの戯れ回でした!



まだまだ皆(命の危機の一部を除く)余裕がありますね(笑)

しかし、これから上に上がるレミリアの余裕は一体どうなってしまうやら……?


そしてこいしとぬえ、勇儀の運命は!?


それではまた次回にてお会いしましょう!

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