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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
153/283

2限目続き! とりあえず鳩尾1発プレゼント!

どうも、東方転妹録最新話です!



今回については何も言うことはありません。

鳩尾です、鳩尾なのです!




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー10分後。

ーーーーside フラン



そろそろ参加している皆に、多分戦いでの疲れだと思うけど疲労が見え始めた。

今は萃香と龍太が試合をしてるんだけど…………。



「アッハッハッハッハッ!!!! 私のミッシングパワーにここまで耐えるなんて、あんた中々強いねぇ!!!?」


「っ!? あぁもう図体デカ過ぎんだよマジで!!!!」



ミッシングパワーで巨大化してとにかく龍太を拳で潰そうとする萃香。

それを龍太は、『自分の形状を操る程度の能力』という能力で自分を気化することで回避している。

ただ、どうみても萃香の拳は軽くふらついていて焦点が定まっていないし、龍太の方も、昨日は何時起きたのかは知らないけど足取りが不安定に見えた。



「ねぇねぇさとり、これはもう皆限界じゃないかな? こいし達も座り込んじゃってるし……」


「……確かにそうですね。 しかし、皆フランが景品だというのは逃せないように思っているようですよ? 無論私も、ですが…………」



隣で座って観戦しているさとりに話しかけると、さっきから色んな人(ここに純粋な人間はいないけどね)から何度も聞いた景品の話で終わってしまった。

そこから辺りを見渡してみても、発案者の幽香さんは木に寄り添って休みに入ってるし、運悪くルーミアと当たったぬえや紫さん、御姉様なんかは地に伏してしまっている始末。

一応意識はあるみたいだけど、皆、どうみても限界だ。



「うーん……そろそろ、使おっかなぁ?」


「……どうしたのです、フラン? 何か気になることがありましたか?」


「うん! ちょっと、皆をそれぞれの家に帰さないといけないなぁ、って!」


ーー『レーヴァテイン』

ーー『フォーオブアカインド』

ーー『恋の迷路』×4


「……フラン、流石に真剣勝負の邪魔はいけないと思いますよ?」


ーー『想起、レーヴァテイン』

ーー『想起、フォーオブアカインド』

ーー『想起、クランベリートラップ』×4


「えっ!?」



そろそろ皆を止めやすくなった頃合いだと思って弾幕を用意した途端、さとりからの抵抗というあまりにも予想外な展開になって思わず固まってしまう。

さらに、さとりがフォーオブアカインドを真似してきたことが余計に私を驚かせていた。



「……さてフラン、どうせですから賭けをしましょうか?」


「か、賭け……?」


「……えぇ、単純な賭けですよ。 『勝った方が負けた方を自由にする』という、単純な賭け…………」



……もしかしたら、さとりはローリスクで幽香さんが掲示した景品を手に入れようとしてるのかな?

後二試合後にさとりと映姫さんの試合があるけど、映姫さんにさとりが勝てるとは思わないし、対吸血鬼なら今まで御姉様との組手で慣れてるから勝てる可能性は高いって思ったのかも。

…………まぁ、私だって負ける気はしないけどね!



「うん、分かっ「「「ってたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」」た、って、こいし!? それにルーミアとぬえも!?」


「ちょっと、試合とは別に賭けをしようとするなんてズルいじゃない!?」


「さとり! それは絶対に見逃せないのだー!!!!」


「そうだよお姉ちゃん! お姉ちゃんにはもう御義姉様がいるでしょ!?」


「こいしぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!! 私は私とフランの物って何度も言っているでしょぉぉぉぉぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」



さっきまでグロッキー状態だったはずのこいし達が急に全力で私とさとりの間に割り込んでくる。

そんな中、こいしが放った一言に御姉様が強く反応して…………というよりは、身の危険を感じ取って叫びをあげていた。



「……全く、最近の貴女達はいつもいつも邪魔してくれますね。 私とてフランとレミリアを抱きしめ接吻して全力で愛でたいというのに…………!! それとレミリア、貴女は貴女自身の物でありフランの物でもあり、そして尚且つ私の物であるということを忘れないでくださいね?」


「だから私はさとりの物ではないと何回言ったらいいのよ!!!?」


「……照れ隠しはしなくてもいいのですよ? 大丈夫、地底に行ったとしても1日10回は1時間半程会いに行きますから」


「それって1日15時間は紅魔館にいるってことじゃない!!!? それと照れ隠しなんてしてないわ!!!!」


「……ねぇねぇこいし、ルーミア、あれってもう気を逸らせれたよね?」


「うん、まぁこういう時は御義姉様を強く反応させておけばお姉ちゃんは自動的に御義姉様に気がいくからね!」


「後はフランに気が行かないよう、注意するだけなのかー…………それにしても、こいしも中々悪なのだー!」


「いやいや、ルーミア程じゃないよ? ふふふっ…………!」


「うわぁ…………私は染まらないようにしないと……」



一気に私を空気にするくらい場を持っていった御姉様とさとり。

その影でこいしとルーミアが目にクマをつけて黒く笑っているのを、ぬえと同じように引きながら眺めていた。

……視界の端で、御姉様とさとりに触発されたように言い争ってる幽香さんと紫さんと勇儀と星は見なかったことにしよう。

途中途中『フランは私の娘だ』的な言葉が聞こえてきたりなんて絶対してないからね!



「それにしてもそろそろ、今度こそぶっぱなしても良いよね?」


「ん? どうしたのフラン?」


「あっ、なんでもないよぬえ。 とりあえず…………おやすみなさ、い!」


ーードゴォッ!!!!


「ごふぅっ!!!?」


ーー……ドサッ。


「「…………えっ?」」



流石に今度こそはと意気込んだ私に話し掛けてきた一人目の獲物…………ぬえに、本体のレーヴァテインを持ってない方の手で鳩尾に一発入れて気絶させる。

それを見たルーミアとこいしが思わず固まっていたけど、そんなことは気にせず、私は分身を皆の所に散らした。



「あやややや! い、一体何をしごはっ!!!?」


「ちょっ、文さがふっ!?」


「フラン!? 何をしてるごほぉっ!?」


「小白!? あっ、ちょっ、まっげふっ!!」


「なんと、雀までやられたか…………しかし私の筋肉の前でがふあぁぁ!!!!」


「あらあら、これは私もされるのかしら?…………あいたっ」


「えっ、幽々子様!? あっ、きゃっ!?」


「フラン殿、乱心かごぉう!?」


「ちょっと待ちなよ!? 私の方に来るなぁがぁぁぁ!!!?」


「フラン、落ち着いて話せば分かるわ? だから少し待っげふっ!?」


「紫様!? ……って、あっ、あぁ…………お、お願いしますから、モフモフさせてあげますから鳩尾だけはかふっ!!!?」


「あっ、フラン! 私こそ貴女の母ですごほぉ!?」


「ままま待てフラン!? 私は寺子屋の準備をがはっ!!!?」


「おいおいフラン、今は試合中だごべっ!!!?」


「あっ……ま、待ってよフラン? 私より先にお姉ちゃんを止めたりとかきゃふっ!?」



ひたすら無言で皆の鳩尾を打ち続ける私。

しかし幽々子さんと妖夢は手刀で軽く首を叩いて気絶させ、玄気はレーヴァテインで横凪ぎにぶっ飛ばしている。

皆、『昨日から丸1日以上起き続けてる』から動きが鈍っていて、案外簡単に気絶させることができた。

……ただ、一部の相手は避けられたけどね。



「あらあら、フランったら……!」


「おぉ! これは豪奢に殺ったなぁ!」


「あぁぁ……対戦相手を奪われたぁ!!!!」


「ふむふむ、青春にはこういう展開もあったな!!」


「黄龍さん、貴方の言う青春とは一体何なのです?」


「……気が付いたら、私の分身を殺られてますね」


「妹様は力もさながら、素早い動きも特徴の1つですからね!」


「それでも、一気にここまで気絶させれたのは凄いのかー!!」


「フランは私の自慢の愛しくて可愛くて純粋で誇り高くて強い妹なんだから当然よ、ルーミア! …………それにしても、フランったらどうして私からは逃げたのかしら?」



元より戦闘能力が高い幽香さんや勇儀に萃香。

よくわからないけどいつの間にか現れて笑顔のまま私の拳を避けていった清さん。

フォーオブアカインドで呼び出した分身を一気に消し飛ばした映姫さん。

私の恋の迷路で分身を消されつつも本体はしっかりと避けていたさとり。

得意の拳法の動きで私の一撃からしっかりと逃げた美鈴。

いつものハイスペックで体を闇に溶かして避けたルーミア。

鳩尾を狙おうとしたら唇を突き出しながら抱き締めてこようとしたから私から逃げた御姉様。

計9人がまだ意識を保ったまま、堂々とその姿を晒していた。



「むぅ……皆昨日から丸1日以上起き続けてるし、様子もおかしかったから強制的に眠ってもらおうとしただけなのに…………」


「成る程、昨日はフランは泣き疲れて寝ていましたね。 それにこれはフランなりの気遣いでしたか。 しかし、暴力はいけませんよ? 気が触れているように感じてもまずは口で話さなくては」


「それにしてもフラン、どうして私から逃げたのかしら?」



確かに映姫さんの言う通り、まずは話すべきだったんだろうけど……どうみてもまともに話を聞けそうな感じがしなかったしなぁ。

なんだか深夜のテンションみたいになってたもん、朝なのに。



「……そういえば、弾幕で小屋が壊れてしまいましたね」


「クランベリートラップは包囲型だけど、恋の迷路は放射型だもんね…………えっと、ごめんなさい清さん…………」


「いやいや、少しでも良いからあの空気が味わえたのはありがたかったから構わんよ! 皆の制服姿や体操服姿を見れたからね!」


「フラーン? どうして逃げたのか聞きたいのだけれど?」



さっき撃った恋の迷路で、さとりの分身だけじゃなく教室に使っていた小屋まで壊してしまったことを清さんに謝ると、優しい笑顔で許してくれた。

因みに私達が元々着ていた服をそれぞれ入れていた箱が小屋の残骸のあちこちに見えるから、多分服は大丈夫だと思う。



「まぁ教えるといっても何をすれば良いか分からない場所だったし、これで良いんじゃないかしら?」


「あぁ、風見の言う通りだな! どうやら服と酒の樽は無事なようだし、流石はフランだよ!」


「私は対戦相手を潰されたんだけどー……?」


「あ、あはは…………ごめんね萃香?」


「うぅー……まぁいいさ、酒は無事なんだしね!」


「ちょっとー? フラーン? 聞こえてるでしょう?」



清さんは笑って許してくれたけど、小屋を壊してしまったことを気にして俯く私に明るく話しかけてくれる幽香さんと勇儀。

萃香は初め怨み言を言っていたけど、謝った途端に笑顔を見せながら私の頭を撫でてくれた。



「それじゃあ流石にここに居続ける訳にもいかないし、気絶してる皆をそれぞれ運ぶのかー!」


「力仕事なら私にお任せください!」


「えっと、もう運ぶ先は皆の家で良いよね?」


「あっ、私はまださとりさんに着いていっても良いですか? 地底の件が片付くまでは……」


「うん、それは重要なことだし、大丈夫だよ!」


「ねぇ、フランってば…………お願い、無視しないで…………」



ルーミアの提案に、捕捉の意を込めつつ質問するとルーミアと美鈴は大きく頷いてくれた。

他の皆も、視線を向けるとそれぞれ頷いてくれる。

……さて、そろそろ御姉様の相手をしてあげないと本気で拗ねちゃうよね?



「フラン…………」


「さて、御姉様?」


「っ!!!? ど、どうしたのフラン!? 何でも言ってごらんなさい!」


「紅魔館に帰ったら、一緒に寝ようね!」























「いっっっっっっっっっよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっっっっっっっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「なっ!? ズルいのだ御義姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


「わ、私もそこに混ぜてください!!!! スカーレッツ布団で寝たいです!!!!!!!!!!!!」


「ふむ、飴と鞭とはこのことでしょうか?」


「不純異性交遊はいけんが……しかし不純同性交遊は単に友情とも……しかも姉妹だし…………」


「「……う、羨ましい…………」」


「お酒飲みたいなぁ……」


「この様子だと祝杯をあげそうですよ?」


「よっし!」



……物凄く御姉様を安心させるための一言を間違えた気がしてきたけど、まぁ大丈夫だよね?

添い寝するだけだし、それ以外の何物でもないもん。

とりあえず、私はぬえとこいしを運ぼっと…………。





ーーーーー


以上、フラン愛の鳩尾連打回でした!



まぁ鳩尾だけではありませんでしたが、大体は鳩尾でしたね。


そしてほとんどのキャラが丸1日以上起き続けていたという恐ろしい事実に気づくのが遅れて、今にもキャラ達に殺されぬか不安です(笑)



それではまた次回にてお会いしましょう!

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