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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
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こいしの涙

どうも♪



今回は幽香登場回です♪


それと同時に、とても大事なきっかけを含んだ話でもあります♪





一体2人に何が起きるのか?




それでは楽しんでいってください♪

ゆっくりしていってね♪



ーーーーー2日後、太陽の畑。

ーーーーside フラン



「「うわぁぁ…………!!」」



皆さんおはようございます!

辺り一面に広がる向日葵畑に感動しているフランドール・スカーレットです!!

……あれから道中にあった川で水浴びしたりしながら真っ直ぐに東に飛んで進んで、遂に太陽の畑に到着したよ!

そうしたら本当に綺麗な花畑が見れたの!!!!



「綺麗綺麗!!!!!! お花畑、すっごく綺麗だよフラン!!!!!!!!」


「うん! 本当に辺り一面の綺麗な黄色…………!!」



今は飛んでいるからお花畑を上から見てるんだけど、朝日に向かって揃ってる向日葵がすっごく綺麗なんだ!



「これってどこまで続いてるんだろ? よしっ、ちょっと何処まで続いてるのか見てくるね!」


「えっ? あ、こいし!?」



……あっちゃぁ〜、こいし、全速力で飛んでいっちゃったよ。

…………んっ?

あそこに家みたいなのがある……もしかして風見幽香の家かな?



「……ちょっとだけ行ってみよっと!」



花は傷付けたりしてないから、いきなりは攻撃されないよね?







ーーーーside こいし



「…………本っ当に、ひっろ〜い!!!!!!!!」



行けども行けども全く終わりの見えない花畑…………。

一体どれだけ広いんだろ?

風見幽香ってやつがお世話してるって人間が言ってたけど…………。



「幾らなんでも、これだけあったらお世話するのは無理だよね……?」



もしかして能力で咲かせてるのかなぁ?

でも強い妖怪って言ってたし、きっと花を操るとかそんな程度の能力じゃないよね!

私の知ってる強い妖怪が持つ能力っていったら…………



「たしか勇儀は怪力乱神とか言う能力だったし、射命丸も風を操る系の能力だったはず…………何よりフランは何でも壊す能力だもんね!」



花が好きって言うぐらいだし、きっと風見幽香ってやつの能力も大地を操るとか、命を操るとかのはずだよ!



「あっ、私に勝てるかなぁ?…………何にしても、強くならないとダメだよね!」



都でもフランがいなかったら、思いっきり暴れられないどころか退治されちゃってたかもしれないし…………いつか、フランを守れるぐらい強くなりたいなぁ。



「まぁ考えててもしょうがないよね……あっ、そうだ! フランにお花摘んであげよっと!!」



フランにあげるんだもん、一番綺麗な向日葵を摘まなくちゃ!







ーーーーside ??



「ふふふっ…………」



今日も皆元気に育ってるわね!

朝日を沢山浴びて、本当に気持ち良さそう……。



「さて、水もまき終えたし一旦戻りましょうか」



さて、今日の朝食は何にしようかしら…………っ!?



「花の悲鳴!? くっ……!! 場所は…………こっちね!!!!」



誰だか知らないけど、私の花に手を出した罪、命をもって償ってもらうわ!!!!!!







ーーーーー数十分後。

ーーーーside フラン



「むぅ〜……こいし、遅いなぁ…………?」



あれから家を訪ねたけど誰もいなくて、今は空でこいしを待ってるの。

太陽の畑がどれくらい広いのかは知らないけど、それでもこいしならそろそろ戻ってきてもおかしくないはずなんだけど……。



「もしかして迷ったのかなぁ? それなら探しにーーーーー」


ーーズバァァァァァァァァ…………!!!!!!


「っ!?」



今空に向かって放たれた光線って、もしかしてマスタースパーク!?

しかもあっちはこいしが行った方向…………!!

スペルカードならともかく、普通の勝負でこいしが風見幽香にかなうとは思えない……。



「こいし、無事でいて……!!」



急がなきゃ!!!!










ーーーーside こいし





「うぅ……!?」


「ほら、早く反撃してきなさい? これじゃあつまらないじゃないの!」



……うぅ、向日葵を摘んでたら問答無用で襲われちゃった…………。

無論無意識を操って反撃したけど、どうして…………



「どうして、私の場所が分かるの……!?」



今も無意識領域は発動しているのに、風見幽香らしきやつは迷いなくこっちに向かってくる。



「ふふふ、もう反撃も逃亡もしないの? それとも隠れてるつもりなのに居場所がばれて落ち込んでるのかしら?」


「くっ…………!!」


ーー『恋の埋火』


「あら? ゆっくりな攻撃ね…………っ!!」


「単にゆっくりなだけじゃなく、反射して段々追い詰める技だよ! 移動するのが遅い貴女にはちょうどいいよ!!」



さっきから動きを見てて、移動速度は遅い方だって分かってるもん!



「悔しいけど、今のうちに…………」



今の私1人じゃこいつにはかなわない…………。

さっきアイツが撃った大きな光線は私の技をいとも簡単に消し飛ばしちゃうし、多分経験もあっちが上だと思う。

だけど、フランと2人なら勝てるはず。

フランを軸に私がサポートに入れば、いける…………!!



「……あら、私がこの程度で足止めされると思ったのかしら?」


「っ!? まさか、また……!?」


ーーズギャァァァァァァァァ!!!!!!!!





あの光線だ…………でも、まだ、避けれる!!!!

……しかし、避けようとしたその瞬間、私の足に何かが絡み付いた。



ーーシュルッ!!


「えっ!? ひ、向日葵が!?」



嘘っ!? これじゃあ避けれないよ!!!!!!



「覚えておきなさい? 花を操る能力は、花が沢山あるところで最も役立つのよ?」



本当に花を操る能力だったなんて……ってそれはどうでもいいよ!!!!!!

このままじゃ当たっちゃう……!!!!!!





ーー『フォーオブアカインド』


「「「「いくよっ!!!!!!!!」」」」


ーー『カゴメカゴメ』

ーーー『恋の迷路』

ーーー『スターボウブレイク』

ーーー『レーヴァテイン』



私の周りに円形に妖力弾が展開される。

その隙間から見える上下に盾のように広がる妖力弾、そしてさらにその奥に見える光線とぶつかっている炎の柱と降り注ぐ星の雨。

……極めつけは、それぞれの具現化した技の付近にフランが『4人』いる光景。



「えっ、フ、フラン!?」



な、何でフランが4人もいるの!?

ぶ、分身の術なのかな?

……それにしても本当に凄いや。

レーヴァテインであのマスタースパークを完全に相殺してるし、スターボウブレイクで追撃までしてる。

後は、恋の迷路とカゴメカゴメだっけ?

この2つはアイツに攻撃するためじゃなく、私を守るために使ってるみたい…………。



「くっ!? このまま撃ち続けたらやられる…………!?」



凄いやフラン…………アイツを、風見幽香ってやつを圧倒してる……。



「フラワーマスター風見幽香!! 何も知らずに貴女の花を傷つけたのは謝ります! でも、こいしはやらせないよ!!!!」


「花を傷つけた…………?」



花を傷つけたって……もしかして向日葵を摘んだことかな?

……えっと、私、地雷踏んじゃった?



「……ふふふ、貴女は強いのね? 良いわ、私を満足させたら許してあげる!!」



なっ!?

さっきフランに圧倒されたのに、まだやる気なの!?



「……むぅ、こいしの具合見たいし、私はやる気ないんだけどなぁ。 まぁ、どうしてもやるっていうなら花畑が灰に還っても知らないよ? 私の炎と技、見たでしょ?」


「しかも今、私は『4人』」


「その上さっき貴女を圧倒したのは2人だしね!」


「それでも私と…………『私達』と、する?」



風見幽香を脅すように順番に話す『4人』のフラン。

あれ、本当に、どうやってるんだろう?



「なっ…………くっ!! 花を人質にするなんて……!」


「「「「ねぇ、早く選んでよ?」」」」



重なって響く、4つの全く同じ声。

それは何故か、とっても幻想的な響きに聞こえる…………。



「…………はぁっ、分かったわ。 今回は見逃してあげるからさっさと行きなさい」


「うん!」

「見逃してくれてありがとね!」

「今度お礼とお詫びにお花の種持ってくるよ!」

「それじゃあまたね!」



そういいながら1つに重なっていく『4人』のフラン。

そして1人に戻ったフランはこっちに来て、私を抱え飛び上がった…………。














ーーーーside フラン




しばらく何の考えも無しに飛び続けて、ようやく太陽の畑が見えない所にやってきた。



「…………ねぇ、フラン? 私、また負けちゃった。 また、フランに迷惑を、かけちゃった……」


「……………………」


「……私、無意識に頼りすぎてたみたい。 無意識を破られたら、フランの時やさっきのやつの時のように、何もできないの…………」



まるで懺悔をしているかのように、ただひたすらに話し続けるこいし。

……その間、私よりも少し大きいけど、それでも小さい抱えているこいしの体が、ずっと震えていた。



「それに、私ね? さっきフランが助けてくれるまでずっと怖がってた。 ずっと逃げ出したいって思ってたの…………」



私が現場に着いた時、こいしは反撃をしていた。

あの時、こいしが話している通りだったなら、こいしは相当な勇気を振り絞っていたはず。

……それならば、今私がかけるべき言葉はこれしかないと思う。



「…………こいし、私は、ずっと待ってるからね?」



その私の言葉に、こいしはただただ黙って、涙を流し続けていた…………。






ーーーーー

以上こいしの強化フラグ回でした♪




次は幽香は出てこない予定ですが暫くしてから、今度は長めに登場する予定です♪




さて次回、2人は一体どうするのか?



楽しみにしていてくださいね♪





それではまた次回にお会いしましょう♪

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