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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
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哀れなぬえと小悪魔な二人

どうも、東方転妹録最新話です!




今回はものの見事にぬえがやられます、本当に精神的にやられます。

そしてフランは笑います、本当に笑います。




それでは楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪


ーーーーー二時間後、どこかの森の中。

ーーーーside フラン



こんばんは!

ぬえに連れ去られた後、白玉楼の敷地内から飛び出してぬえと一緒に森の中をさ迷ってるフランドール・スカーレットだよ!

もうすぐ夜が明けそうになっている中、紫さんが

スキマを開いてこないかを警戒しながらぬえに手を引かれてひたすらに森の中を歩いているんだけど…………一体何処に向かってるんだろう?



「ねぇねぇぬえ、私達は何処に向かってるの?」


「ん、私達が隠れやすい所だよ」


「隠れやすい?」



むぅ、私達が隠れやすい所って何処かあったかな?

多分ぬえの言い方からすると『私達が隠れやすい』というより『私達だけなら隠れやすい』というニュアンスがあると思うんだけど…………。

……まず『私達だけなら隠れやすい』となると真っ先に浮かぶ条件は『私とぬえだけが知っている場所』になって『地底にあるオーエンの時の隠れ家』が候補になるんだけど、少なくとも紅魔館の皆、特にルーミアと、文お姉さんはぬえが地底も行動範囲であることをよく知ってるから地底関連の場所はダメだよね。

かといって紅魔館や白玉楼、永遠亭、紫さんが管理する人里、星の廃寺、太陽の畑など私が行ったことがある場所の周辺も危ないから、実際こうして近場の森を歩いていること自体見つかりそうなものだと思うの………………なんだか、私もこの逃亡劇にノリノリになっちゃってるみたい。



「ぬえ、本当に何処に行ってるの? 私の知る限りだと逃げ込み先に当てはまりそうな場所が無いんだけど……」


「うーん、もしかしてフランは『私とフランだけが知ってる場所』とかで考えた?」


「えっ? あっ、う、うん」



今までこの条件が誰か知り合いから隠れるとき一番良いって思ってたけど、もしかして違ったのかな?

だとしたらちょっと恥ずかしいや…………!



「あははっ、やっぱりフランは可愛いね! うん、二人で駆け落ちするには雰囲気もあって最高の考え方だと思うよ! たださ、なにも別に『二人だけが知ってる』とか拘らずに『どっちか一人だけが知ってる』とかでも良いと思わない?」


「あっ……!」



た、確かにそうだった!

ぬえの言う通り、何も二人とも知ってることに拘らなくても良いもんね。

……うぅ、おもいっきり自爆した自分が悪いんだけど、ちょっと恥ずかしいよぉ…………!



「おっ、ちょっと顔が紅くなってきてるように見えるけど、もしかして恥ずかしかった?」


「あぅ、うぅぅ…………!?」


「あはっ、真っ赤になってフランったら可愛い!!」



恥ずかしがっているのがぬえにバレて余計に恥ずかしくなる私に、歩きながら肩に左手を回してきて頬をつついてくるぬえ。

そうして私を弄ることに夢中になってるぬえをどうやったら止められるかと思案を始めようとした時、私は私に触れてくる二人分の感触を確認して、この後のことを考えてほんの少しだけ吹き出してしまった。



「本当にフランっていつもいつも可愛くてたまらな……って、フラン? 急に吹き出してどうしたの?」


「ごめんごめん、ちょっとこの後のことを考えたら面白そうで思わず吹いちゃったの!」


「この後のこと?」


「ねぇねぇフラン、どんなことを考えたの?」


「こいしと同じことが私も気になるのかー!」



瞬間、向けていた顔の先でぬえが少し疑問を浮かべた笑顔のまま、まるで凍りついたように固まる。

それにより私も歩くのをやめ、『私の左腕に抱きつくこいし』と『背中から腰に腕を回して私に抱きつくルーミア』もその歩みを止めた。



「…………して……たら………………」


「ん? 封獣どうかしたの?」


「急に立ち止まってどうかしたのかー?」


「……どうしてあんたらが着いて来てんのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!?」


「あー…………とりあえず、御愁傷様、ぬえ…………」



……とりあえず、こいしは無意識に、ルーミアは闇に紛れて来たって所なのかなぁ?














ーーーーー数分後。

ーーーーside ぬえ



あぁもう本当に信じらんない!!!!

どうして、どうしてこの二人が…………!?



「一体全体あんたらなんで着いて来れたのさ!? 私が残した術に攻撃してたはずだし、索敵が出来る能力を持ってる奴等は私の能力で能力自体を錯乱したはずなのに!!!!」



そう、私は人間の術ーー身代わりの術と変化の術以外にもわざわざ能力で索敵対象を判らなくしてきた…………というのに何故ここにフランと私以外の存在がいるのよ!!!?

せっかく都まで連れていって宿屋でフランと初夜を迎えようと思ってたのにぃぃ!!!!!!



「いやぁ、最初は攻撃してたけど無意識にこれは違うって悟っちゃって、すぐに無意識にフランのいる場所に飛んできたの!」


「なにそれ本当に無意識って便利ね!? そのまま無意識に地獄まで行っちまえ!!!!」


「私は攻撃してた時にいつもフランとぬえから感じる独特の闇が目の前の偽者から感じれなかったから、すぐに周囲の闇に溶け込んでフランとぬえの闇を追ってきたのかー!」


「へぇそっか闇って無意識と同じくらい色々便利なのね!? もう一度闇に溶け込んで二度と出てくんな!!!!!!」



私のフランにしがみついたままどうやって追ってきたのかを話す間抜け二人におもいっきり罵倒を飛ばす私。

そうやって罵倒を飛ばしている間もフランを引き寄せようと肩を引いたけど、フランの背中と左腕に張り付いている馬鹿二人もフランごとそのまま私の腕の中に入り込んできた。

……さて、マジでこの二人どう殺してやろうか?

槍は白玉楼から貰ってきたものが札の中に封印されているものがあるし、妖力だって余裕がある。

そして今なら、この理不尽な状況を生み出したうつけ二人に対する怒りでルーミアにも勝てる気だってする!



「あんたら二人はいらないっつーの!? 何私の腕の中に来てるわけ!!!?」


「「フランいるところに私有り、だよ(なのだー)!!!!」」


「ふふっ、あはははははははっ!!!!!!」


「よしちょっと馬鹿こいしと間抜けルーミアはそこの茂みの所に来なよ、少し、ちょっとだけガチで殺りたいから」



私が文句を言えば堂々と馬鹿なことをぬかす二人。

そんな私と間抜け二人のやりとりを見ながらおかしそうに笑うフランに対し、本気で可愛いと思いながらも後で絶対に幸せと快楽の奥底に叩き落としてやろうと決意しつつ、愚か者二人を別の場所に誘う。

すると…………



「あー、前にも言ったと思うけど、私はフラン以外に身を捧げるつもりはないのかー……」


「封獣、私もそうなんだ……その、だから封獣の気持ちだけは受け取っておくね?」


「だから『ヤル』じゃなくて殺す意味の『殺る』に決まってんでしょぉぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!?」


「アハハハハハハハハハハッ!!!!!?」



一体全体本当にこいつらはなんなのよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!?

どうしてここまで私をコケに出来るの!?

何、本気で私をなめてるわけ!!!?

だったらその認識修正してやるわ!!!!

それとフラン、フランもフランで笑いすぎよ!!!!!!

後で絶ッッッ対にその心と体を味わい尽くして私しか感じられないようにしてやる!!!!!!!!!!!!



「アハッ……お、落ち着いてよ……フフッ……三人、とも……!! ここからは、皆で行けば良いでしょ?」


「うんうん、フランの言う通りだよね! というわけでこのまま皆でぬえに着いていこう!!」


「分かったのだー! じゃあぬえ、案内よろしく頼むのかー!!」


「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉ!!!!!? フランは良いとしてあんたらまで私を使ってんじゃないわよ!!!? ってか何さりげなくあんたらまで私を『ぬえ』って呼んでんの!? 別に構わないしやめろとは言わないけど事前に許可ぐらい取りなさい!!!!!!」


「「おっ、ぬえがさりげなくデレたよ(のだー)!」」


「デレてなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!!!」



フランに追従しながらさりげなく私を使おうとする二人に文句を言えば、別の方向から言葉の槍をぶっ指してくる馬鹿二人。

そんな二人に再度文句を言いつつ、私は暫く喉が鍛えられるという確信を感じていたのだった…………。





ーーーーー

以上、哀れなぬえ、笑うフラン、小悪魔なこいしとルーミア回でした!



……うん、さとレミに次ぐ新たなギャグトリオが結成されましたね!

フランはさとレミといいギャグトリオといい、周りに面白い人ばかりで笑いに困ることはないでしょうね!



それではまた次回にてお会いしましょう!


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