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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
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さらされた前世、痛々しい姿と幼馴染み

どうも、東方転妹録最新話です!


今回はなんと前世視点から始まりますよ!

……そして、ついに確実なオリキャラが登場します。

うん、高崎誠すら元々出す気なかったのに……勢いとは恐ろしい(笑)


そして感想の件ですが、見事に前回の後書きをスルーされた感がありますね。

一部の方は良くなりましたが…………正直、このままだと執筆意欲も削がれます。



まぁ何はともあれ、楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪

ーーーーー現代、通学路。

ーーーーside 高崎誠


凍えるような地味に寒い風が通り過ぎ、そこまで必要ないだろうと言いたくなるくらい豪奢に飾られたイルミネーションを派手に揺らしていく。

その上見れば見るほどパルパルしてしまう年上のカップルを、まるでネオジムかと言いたくなるくらいさらに強く密着させていきやがった。

不本意なことに、俺が通う県立の安い学校は何故か街中にあるせいで毎朝先程のようなカップルを見る羽目になるのだが…………この俺の寂しい心をガンガン削っていく環境にいたためか、俺は見事に俗に言う『オタク』になっていた。



「全く、そんな年取った女のどこがいいかねぇ? フランやこいしのように妹キャラの方が圧倒的に癒されるだろうに……」


(今私の名前いったよ!! やっぱりこの人がフランの前世なんだね!!)


(い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!? こ、こいし、見ないでぇ!!!!!!)


(それにしても、うんうん!! やっぱりフランは『私に』癒されてるんだね!!!!)


(うっわ、コイツ調子に乗りはじめちゃったよ…………)



まぁ世間にはいろんな人々がいるから好みも人それぞれなんだろう。

So many people、十人十色とはまさにこの事だ。

とはいえ俺は妹キャラの方が癒されるという主張は一切変える気はないが。


そんなことを考えていると、何処からか朝から俺をさらに憂鬱にさせるような、それでいて回りの人々が聞き惚れるのは間違いないくらい凛とした響きをする声が聞こえてきた。



「おーい誠ー!…………っておい、無視するんじゃない!! 朝から無視なんてされたら一日が台無しになるような気分になるじゃないか!!」


「あー、ういうい、おはよっさん小白…………」


(ちょちょ、フランがよくわからない女性に話しかけられてるのかー!?)


(あら、誰かしら? まぁいくら前世のフランに対してとはいえ、私の妹に堂々話しかけるなんていい度胸ね)



周囲の目なんて気にせずに朝から大声で俺を呼び止めたやつーーー西崎小白。

俺と同じ名字に崎が付くザキザキ仲間で恐竜の体液に捕まるといった哀れな虫の宝石と同じコハクという名を親から頂戴した女だ。

まるで吸い込まれると錯覚してしまうくらい綺麗な黒髪を頭の後ろで束ねて俗に言うポニーテールをしており、空手をやっているというのに端正な顔立ちでスラッとした体、その上身長も俺(175.5cm)に近いくらいあり胸もそこら辺の女よりしっかりとある(以前殴られるという代償を払って聞いた話ではEカップはあるようだ)。

性格はどんな相手でも臆することがなく平等にかつ無償で優しさを分け与えられる姉御肌な男勝りなのだが、しかしそれでいて乙女で純情なところがあり時折守りたくなるような庇護欲かきたてる一面もあったりする。

学業は学年トップとはいかないがそれでも三百人中二十位には入るくらいの学力があり、現在入っている空手部でも次期部長確定ときている位程よく完璧なやつだ。

そんな十人いれば八人にはどれだけ自慢しても逆ギレされることはないと確実に言える位の美人さんが何故俺に話かけてきたのかと言えば………………はて、何故だろう?



「朝から一体何なんだ? 俺は今世界の不条理に悩みつつフランのいる地下室にどういくかを考えていたというのに……」


「何って、別にいつも通りのことじゃないか? それにしても小学校からの付き合いだというのに、誠がそんな痛々しいことを考えてしまうようになるのを止められなかったことが悔しくてたまらないな…………親御さんにどう謝れば…………!」


「別に変態発言はしてないのにどうしてそうなる!?」


(……フラン、私は別に痛々しいとは思いませんよ? ちょっとした妄言くらい、他の人間のおぞましい願望より遥かに可愛いものです)


(うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!?)



……まぁ今の会話からお分かりいただいたように、俺と小白は所詮幼馴染みというものだ。

だからといってお互いに恋愛感情はなく、実に健全な友情で結ばれているだけである。

ただ、小白が俺と同じように高二として生活している今の今まで一度も恋愛をしたという話を聞かないのが心配なところではあるが……。



「さて、実に痛々しい誠のことは後で話し合うとして今は早く学校にいこうか。 遅れてしまっては困るしな」


「へいへい、それじゃあ俺は昼の弁当を買ってから行くから先に行っときなよ。 購買が今は工事中だしな」


「んっ、その必要はないぞ? 私が誠の分の弁当は作ってきているからな!」


「……………………へっ?」


(あらあら、この女、見事なまでの確信犯ね?)


(紫様、健全でうら若きおなごというものはこのようにして男へ奉仕するのですよ)


(にゃはは!! 狐が言うとなんだか説得力があるねぇ!!!!)



……どうやら俺の耳は一時的に故障してしまったらしい。

なんせ幻聴が聞こえたのだ、いくら姉御肌な小白とはいえまさか誰かの分の弁当を、その上男の分を作ってくるはずがない。

それに俺からしても、まさか俺みたいな世間から一線を引かれて接されることになってしまう『オタク』が、贔屓目があるかもしれないとはいえこんな美少女から弁当を作ってもらえるなんてあり得るはずがない。



「何でかは知らないけど、現実逃避してないでさっさと学校にいくぞ。 もうそれ以外に用事もないしな」


「って、ちょちょちょっと待て!? 何故お前が俺の弁当作ってきてるんだ!!!? いや、ありがたいけど、なんか申し訳ないって言うか…………!!」


「別にそんなのは私の自由だろう? 誠は遠慮なんかせずに黙って受け取っていけばいいんだよ。…………それに、こんな時じゃないと理由が作れないじゃないか………………」


「んっ? 最後なんて言ったんだ? 聞き取れなかったんだけど………………」


「う、うるさい!!!? さっさと行くって言ってるだろう!! ほら、行くぞ!!!!」


「ちょっ、いきなり手を掴むな引っ張るなぁ!!!?」


(おい、八雲紫よ、ちょいとそこにスキマを開いてくれないかい? 少し三歩必殺をかましたい相手がいるんだ)


(私からもお願いするわ、少し植物の養分にしたい人がいるから)


(繋げられたら私も速攻開いてあの女をスキマ送りにしてるわよ…………)



俺より圧倒的に強い力でガンガン俺を引っ張りながら学校に歩いていく小白。

その後ろで情けない姿を晒しつつ、俺はほんの少しだけ昼休みが楽しみになっていた。


……それにしても、さっき何だか誰かに見られている気がしたのは気のせいだろうか?






ーーーーー所変わって白玉楼。

ーーーーside 映姫


『『『『『わいわいガヤガヤ…………!!』』』』』


「ひっく、グスッ………………映姫さん、あれ止めてよぉ……!!」


「う、うぅ…………す、すみません、私は閻魔としてあれを止める訳には…………あぁ、泣かないでくださいフランさん!?」


「うぇぇ…………映姫さんのバカァ……!!」



私は間違えたことはしていない、何故か私の公務の秘密をかなり知っていたから恐らく何らかの形で情報を盗んだのであろうフランさん(先程からこう呼び始めた)の反省を促すため、過去を見つめ直すにはこうするのが一番なのだから……………………しかし、それでもこの罪悪感はおさまらない。

最早浄瑠璃の鏡に熱中してフランさんの様子に気付いていない者達、その者達に過去……というよりは前世の姿を見られて私に飛び込んできたまま私の胸で泣きじゃくっているフランさんの姿を見ていると、母性本能がわいてしまったのかどうしても自分が悪いことをしているように感じるのだ。

それでも心を鬼にしてフランさんを引き留め、こうして何とかあやそうとしているのだが…………これは少し、場所を変えた方がいいのかもしれない。



「フランさん、流石に目の前で自分の過去が晒されているのはとても辛いと思いますし、私も十分フランさんが反省しているように思います…………ですが、流石にあの者達を止めることは出来ません。 ですから、私達だけ少し場所を変えませんか?」


「ひっく………………う、ん…………グスッ………………行く…………」


「よし、それでは参りましょうか」



泣きじゃくりながら私にしがみつくフランさんを抱え、私は他の者達に気付かれぬようにそっと縁側に出る。そして庭に降りると、私はゆっくりと桜林の中に歩みを進めていったのだった…………。




ーーーーー

以上、前世の幼馴染み登場&映フラフラグ回でした!


……さて、こうなったら出す気の無かったオリキャラ追加しますかね。

とはいってもほんの少しで、レミリア達とバトれるような感じにはしませんが(笑)


……只でさえ原作で一人一人が幻想郷を滅ぼせる強さがあるチート揃いだというのに、オリキャラでそんなのに対抗できるやつ出したら恐ろしくてたまりませんから。



それではまた次回にてお会いしましょう!

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