新たな閻魔、そしてぬえの暴走
どうも、東方転妹録最新話です!!
えー、皆さんはそろそろ夏休みになるのでしょうか?
僕は8月の頭から夏休みになります!!
…………つまり、それぐらいから更新回数が増えると言うことです!!
ただまぁ夏休みと言えどいくつかの講義やサークルの合宿等がありますので毎日とはいきませんので御了承ください。
さて、それではぬえのトンデモ回、楽しんでいってください!!
ゆっくりしていってね♪
ーーーーside フラン
ーーーシュウゥゥゥゥゥゥ…………
「うわぁ…………こりゃまた豪奢にやったねぇ」
「こうでもしないとこいしも皆も止まらないもん…………それに私の酔いも覚めたしね」
こんばんは、こいしにレーヴァテインを喰らわせて酔いが覚めたフランドール・スカーレットだよ!
まぁレーヴァテインを喰らわせたせいでこいしは気絶しちゃったけどね。
……至近距離から焔を纏ったレーヴァテインをぶつけたせいか、こいしがかなり真っ黒焦げになっちゃってるけど大丈夫だよね?
一応妖力が感じられるし、それに目に見えて回復してるからきっと大丈夫……………のはず!
「ありゃりゃ、じゃあ私は飲み損ねちゃったか」
「えっ? えっと、小町さんが飲みたいなら飲んでいいよ? まだお酒もあるし」
「いやいや、せっかく一人じゃないのに一人で飲むのは虚しいから遠慮しておくよ。 流石に酔いが覚めた奴にまたいきなり飲ませるのもあれだし、それに年端もいかない嬢ちゃんに酒を進めるのは何かはばかられるしね」
……今、小町さん完全に私を子供扱いしたよね?
こいしが気絶しちゃってるから相手は私しかいないし、しかも完全に私の方を見ながら言ったもん!!
「ムッ、私は吸血鬼だから長生きしてるよ! もう百歳越えたもん!」
「百歳なんて甘いあま~い! そんな程度じゃ私より大分幼いさね…………って嬢ちゃんは吸血鬼なのかい? あの八雲紫とかいう妖怪と手を組んでるっていう?」
「そうだけど、その前に私は幼くないよ!! それとフランって呼んでね、嬢ちゃんなのはこいしかルーミアだもん」
「はいはい、嬢ちゃんはフラン嬢ちゃんね、分かった分かった」
「ムゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」
うぅぅぅぅぅ…………!!!!
絶対に小町さん私のことを馬鹿にしてるよ!!
今もニヤニヤしながら私の方を見てるもん!!!!
いつかレーヴァテインで丸焼きにして映姫さんの前に差し出してやる!!!!
……あれっ、そういえばどうして小町さんは白玉楼の庭にいるんだろう?
「……そういえば、小町さんはどうしてここにいるの? ここは白玉楼の庭だから、幽々子さんか誰かに言わないといけないでしょ?」
「それには訳があるんだけど……とりあえずフラン嬢ちゃん、私が悪かったから機嫌を戻しておくれよ? ほら、だっこしてあげるからさ」
「きゃう!?……むぅ、分かった…………」
「よしよし、フラン嬢ちゃんは優しいお姉ちゃんだねぇ!」
……もうこの際子供扱いされるのは諦めよっと。
抵抗すると疲れちゃうし、それに誰も話を聞いてくれないもん…………だから、決して小町さんのだっこが気持ちよかったわけじゃないよ!!
それと皆にギュッてされるのが好きなわけでも無いんだからね!!!!
「さて、私がどうしてここにいるかって話だったね……まぁあれさ、私の新しい上司の付き添いでここまで来たのさ。 しっかしこれがまた説教が長い閻魔様でねぇ? 今日だってここの主…………西行寺幽々子だったかな? そいつに冥界の管理者にならないかって話をしに来たはずなのに、ちょうど宴会で騒いでたからっていきなり説教始めちゃったんだよ。 さらにそのついでにって普段の私の昼寝癖のことまで説教してきてねぇ? 耳が痛くなりそうだったから私特製身代わり小町ちゃん人形をおいて逃げてきたのさ」
「…………えっ? ってことはえい…………閻魔様がここに来てるの?」
ちょっと、これはまずいよね?
御姉様達は大丈夫かなとか小町ちゃん人形ってなんなのさとか色々突っ込むところはあるけど、何より映姫さんが来てるってことは浄瑠璃の鏡を持ってる可能性が高いよね?
だとしたら幽々子さんは紫さんがいるから大丈夫だとしても、もし私が写されたら…………!!!!
「ね、ねぇ? その閻魔様って、もしかして今浄瑠璃の鏡を持ってたりするのかな?」
「んっ? あぁ、浄瑠璃の鏡なら小型のだけど効果は全く同じやつを持ってきているよ。 大層なことに、ここに来るまで出会った奴ら全員に過去を見せながら説教してきたからねぇ、どれだけ説教が好きなんだって話さね。 まぁ、何故だか西行寺幽々子には使えないって言っていたけれど」
よし、幽々子さんが無事なら皆が説教を受けている間に私は白玉楼から逃げておこっと!!
……もし、もしも私が鏡に写されて前世の様子を皆に見られたりでもしたら、また紅魔館を、それも永遠に出なくちゃならなくなるもん!!!!!!
…………過去の姿なんて見られたら、恥ずかしくて妖怪社会、いや、この世界から逃げ出したくなっちゃうよ………………!!!!
「んっ、あれっ…………どうして私は黒焦げに…………………あっ、フランに焼かれたんだっけ?」
「あっ、おはようこいし! 目覚めていきなりで悪いけど、私はちょっと用事ができたから白玉楼から出ていくね! 心配しなくても一週間位で紅魔館に帰るから!!」
「「えっ?」」
こいしと小町さんが私がいきなり叫びながら小町さんの腕から飛び出したことに驚いてるけど、そんなの気にしてる場合じゃないよ!
早くここから逃げ出さないと、私の人生が全て終わっちゃうもん!!
ーーーガサガサッ、バサッ!!
「あっ、フランここにいた、ってうわぁ!!!?」
ーーードガァッ!!!!!!!!!!
「キャウッ!?」
「いったぁ!!!?」
「フラン! って封獣!?」
「ちょっ、あんたら大丈夫かい!!!?」
タイミング悪く木々の間の茂みから飛び出してきたぬえと正面衝突して、抱き合うように地面に落ちる私とぬえ。
その瞬間を見てこいしと小町さんが心配そうに駆け寄ってきたけど、それよりも早くどこか焦った様子のぬえが飛び起きて私の肩を必死につかんできた。
「た、大変だよフラン!! さとりが、さとりが!!!!」
「お、落ち着いてぬえ!! そんなに慌ててどうしたの!?」
「もしかして、お姉ちゃんが遂に御義姉様を(性的に)食べちゃったの!!!?」
「そこの黒い帽子の嬢ちゃんよ、あんたマせてるねぇ…………」
後ろでアホなことを言ってる二人は放っておきつつ、顔まで紅くして息を荒くしているぬえを宥めるように背中と頭に手を回してゆっくりとさすってあげると、ようやく落ち着いたぬえは私の顔をじっくり見ながらゆっくりと口を開き…………。
「…………フラン、私と結婚しよう!」
「え、えぇぇっ!!!!!!!?」
「お姉ちゃん関係ない上に何言ってるの封獣ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ま、まぁ、今のフラン嬢ちゃんとそこの触手の嬢ちゃんの見た目の雰囲気は確かにちょうどよかったねぇ。 触手の嬢ちゃんは息を切らせながらフラン嬢ちゃんの両肩を掴んでたし、片やフラン嬢ちゃんはそれに応えるように心配そうにしてたし」
あ、あわわわわ…………!!!!
い、今私ぬえからおもいっきり告白、というよりプロポーズされたよね?
けけけ、結婚しようって言われちゃったよね!!!!!?
これって本物の同性愛だよね!!!!!!!!!?
…………ど、どうしよう……ルーミアは百合ッ子って知ってたけど、まさかぬえまでそうだとは思わなかったよ…………!!!!
オーエンの時もこいしみたいに甘えたいから過剰なスキンシップをしてるんだって思ってたし…………!!!!!!
「あぁもうフランも顔を紅くしてまで固まらないでよ!!!!!? ってか封獣、何かお姉ちゃんにあったんじゃないの!!!? それとなんだかやりきったかのような表情しないで!!!!!!!! ああぁぁぁぁぁぁぁぁルーミアは何してるのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!?」
「ちょっ、一旦落ち着きなよ嬢ちゃん!? と、とにかくだよ? 触手の嬢ちゃん、そのさとりってやつに何かあったのかい?」
私が自分の世界にトリップし、ぬえは満足げ、そしてこいしが荒れ狂っている状況を何とかしようと小町さんが場を仕切り直す。
するとぬえはまるで長らく忘れていたかのようにキョトンとしてから反応し、今度はさっきとうって変わって冷静に落ち着いた様子でさらりと驚愕の事実を伝えてきた。
「あぁ、さとりなら閻魔の四季映姫って奴に地底に連れていかれるみたいだよ? 私がいた地底って別名旧地獄って言うんだけど、そこの管理者にされるみたい」
「「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!!!!!!?」」
「……映姫様、説教以外にもやらかしたのかい………………」
そ、そうだった…………私、おもいっきり地霊殿のこと忘れてたよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!?
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冬を迎えつつあるある日の冥界の桜の林。
そこで響いた二つの大きな声は周囲にいたさ迷える魂を大層驚かせ、一時期魂達の間で白玉楼七不思議の1つとして暫く語られたらしい。
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以上、映姫の名前ばかりでて本人は出ずぬえがとことんやらかしてくれた回でした!!!!
……さて、一番新参者のぬえが大きくリードしましたね!!
こいしの不意を突いたいいタイミングでした(笑)
しかしどうやって説教から抜け出したのかは…………まぁぬえの能力を考えれば楽ですね。
それでは又次回にてお会いしましょう!!