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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第3章 ~デンデンデデデン地霊殿!~
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哀れな巻き込まれ被害者=人里住民

どうも、東方転妹録最新話更新です!



今回は大変申し訳ありませんでしたが、家に帰ってこれたのが深夜0時前だったため更新が遅れてしまいました。




さて、早速ですが楽しんでいってください!

ゆっくりしていってね♪



ーーーーー半日後、人里。

ーーーーside レミリア



本来ならば1日程かけて行き来する道を半日で飛び続けた私達。

日が傾き、私も日傘をささずに済むぐらいまで辺りが暗くなった頃、私達は遂ににっっっくき仇がいる人里に到着した。



「ふむ、もう人間達は家の中に戻っているようね」


「まだ声が聞こえてくるのはそこの団子屋と、私が設置したフラン探索本部ぐらいじゃない?」


「……ということは、あの雌狐は探索本部にいる可能性が高いわけですね」



封獣が言うには人里に残したメイド達に『封獣はフランの所に行った』といった感じに八雲紫達へ伝言を伝えるよう言ったらしいから、フランが帰ってくるのを今か今かと待ち構えている可能性が高い。

さとりも同じ意見……というか私の考えを読んだようだ。



「それじゃあ後は貴女達でなんとかして頂戴。 私はそこの団子屋でフランを寝せておくわ」


「私がフランの傍に着いておけないのが少し嫌だけど、今はあの金髪女郎を狩らないといけないからお願いするね、風見幽香さん」


「私もこいしと同じ気持ちなのかー…………風見幽香、もしフランに変なことをしたら次は貴女を狩るのだー」


「はいはい、分かったから早く行ってきなさい? あまりフランの傍で殺気を出してると、フランが悪夢を見てしまうわ」


「「あっ…………!!!?」」



目の前でこいしとルーミアから一本ずつ取って、天使のような寝顔で寝ているフランを優しく抱えながら団子屋へ去っていく風見幽香。

その様子を見ながら、隣で封獣が肩をすくめて苦笑いをしていた。



「さっ、それじゃあ早く狩りに行くわよ。 さっさとあの雌狐を狩って可愛い可愛いフランを風見幽香から取り返さないと……!!」


「……そうですね、それでは始まりの狼煙をあげるとしましょう」



さとりが言葉を終えると同時に私はグングニルを、ルーミアはダーインスレイヴを、さとりは想起グングニルを喚び出し、こいしは複数の妖力弾を展開した。

唯一封獣だけは結界符を用意していたけれど、おそらくは周囲の関係の無い人々への被害を防ぐためだろう。



「さぁて、フランをたぶらかした九尾の雌狐の…………」


「「「「「皮を剥ぎ取ってやる!!!!!!!!!!!!」」」」」



次の瞬間、人里の中を凄まじい衝撃が駆け抜けていった…………。












ーーーーー



ーーーーside 幽香



ーーードゴオオォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!


「まったく……あんなに大きな音を出したらフランが起きてしまうじゃないの」



団子屋の赤い布が敷かれた長椅子にフランを抱えて座りながら様々な色の閃光が駆け抜けるのを眺める。

ちょうど団子屋の御婆さんが団子を出してくれていた時だったから、長椅子の隣で御婆さんが驚いて地面に倒れ込んでいた。

因みに団子は無事に長椅子の上にある。



「んぅ……ぅ…………」


「ほら、何でもないから大丈夫よフラン。 御婆さんも、早く中に上がりなさい? 今は気分が良いから、ここだけは守ってあげるわ」


「は、はいぃぃぃ…………!」



怯えきった御婆さんを中に帰しつつ、私は空いている片手を使ってベストを脱ぎ、みじろぐフランに被せてあげる。

そして頭を撫でてあげると、ようやくフランは落ち着いた寝息をあげ始めた。



ーーーズガァァァァァァァン!!!!!!!!!!


「……イヤァァ……ァァァァ…………ァァ!!!?」


「た、助け…………ぇぇぇぇ…………!!!!!!」


「回りに結界を張っているみたいだけど、あまり意味がないわね…………」



戦いに、というか狩りに巻き込まれたのかあちこちから人間の悲鳴があがる。

一ヶ所だけ頑丈な結界が張られているが、おそらくあれが雌狐のいる場所なのだろう。

その雌狐がどれ程の実力を持っているかは知らないが……。



「結界が意味がないと分かっているなら手伝っていただけないかしら? このままだと私の式だけではなく人里が滅んでしまうわ」


「嫌よ、フランを起こしてしまうもの。 それにしても、今回は敬語じゃないのね?」


「今はあまり余裕がないし、第一以前会った時にあれほど激しく戦った相手に敬語は必要ないでしょう? それに貴女に敬語を使うと胡散臭いって言いながら攻撃してくるじゃない」


「争ったのは何十年も前の話でしょう。 それと私は胡散臭いのは嫌いだから、嫌いなものを排除しようとしてるだけよ?」



突如隣に開いたスキマという空間から出てきた八雲紫を冷たくあしらう。

しかし本当に八雲紫には余裕が無いらしく、少しばかり表情が固まっていた。



ーーーズザザザザァァァァ!!!!!!


「っつぅ…………!? ってあややや? これはこれは、貴女はもしかしてあの花の妖怪ですか?」


「えぇそうよ? というか貴女、着地するならもっと静かにしないとフランが起きてしまうじゃないの」


「えっ!? あっ……す、すみません……」



これまた突如争いが起きている方向から一匹の鴉天狗が飛び込んで…………というか吹き飛ばされてきた。

私が放った言葉に反応してフランを見てから静かになった様子を見る限り、おそらくこの鴉天狗もフランの知り合いなのだろう。



「射命丸、貴女が飛ばされてきたということはあちらはもう限界なのかしら?」


「はい、理由は分かりませんが紅魔館の皆さんが本気で襲ってきていますから。 貴女と八雲藍さんが張った結界もそろそろ限界ですよ?」



八雲紫に射命丸と呼ばれた鴉天狗が言う通り、ふと先程強固な結界のあった方に目をやれば今にも砕けそうな結界が見えた。

今も尚、結界の方から凄まじい音が聞こえてくるから、結界が崩れるのも時間の問題だろう。



「んみゅ…………うぁ、幽香さん……?」


「あらフラン、もう目が覚めたの?」


「うん……この音はなぁに……? って、紫さんと文お姉さんも、どうしてそんなにボロボロなの…………?」



あまりにも激しい音と振動のせいか、可愛らしく寝ていたフランが目覚めてしまった。

音の正体が何なのかと周囲を見渡すフランの視界に八雲紫と射命丸という鴉天狗が収まると、フランは浮き上がった疑問を口にする。


「おはようフラン、気分は大丈夫かしら? この音は、そうね…………まぁ、人里が襲撃されている音よ」


「正確に言えば八雲藍さんが紅魔館の皆さんに襲撃されている音ですけどね」


「襲撃…………御姉様達が……?」



八雲紫と射命丸の言葉に驚いたのか、寝ぼけ目だったフランの瞳が一気に開かれる。

そしてそれと同時に、フランは私の腕の中から一気に空に飛び上がった。



「あっ……人里が……!?」


「フラン、危ないからこっちにいらっしゃい!」


「空にいると私みたいに流れ弾に当たりますよ!?」



フランの家族達と八雲紫の式の一方的な争いが起きている場所を見ながら固まるフランに、私と射命丸が早く戻るように声をかける。

しかしフランはこちらに見向きもせず、静かにあのレーヴァテインという武器をその小さな掌に喚び出した。



「あらあら、これはもうレミリアさん達も「……御姉様の、皆のバカァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」……色々終わったわね」


「あややや……行ってしまいましたか…………」



八雲紫が何か諦めたように呟き始めた途端、フランが怒鳴りながら争いが起きている場所へ飛び去っていく。

それを見た射命丸は、何かやらかしたとでも言いたげな顔で頬を掻いていた。

……因みに、今回ばかりは私も八雲紫の言葉に賛成だ。



ーーードガァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!


「「「終わったわね(りましたね)」」」



既に暗くなった空に一本の火柱が現れたと思うと、その火柱が凄まじい勢いで争いが起きている場所に振り下ろされる。

そしてその火柱が何かに叩きつけられた音が聞こえてからは、争いの音は聞こえなくなり、代わりに誰かが誰かに説教をする声が聞こえてきたのだった…………。





ーーーーー

以上、紅魔館組精神的死亡フラグ回でした!




紫と幽香はあれです、以前コンタクトをとってる設定です。

いつか余裕があればファーストコンタクト場面を書きたいですが…………。



さて、それではまた次回にてお会いしましょう!

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