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東方転妹録〜悪魔なんて言わせない!!〜  作者: 愛式未来
第1章 ~生まれ変わったら吸血鬼!?~
12/283

破壊VS無意識

どうも♪

東方転妹録、最新話です♪




今回は決闘回となっています♪


フランとこいしの勝負の行方は一体どうなるのでしょうか?




それでは楽しんでいってください♪

ゆっくりしていってね♪


ーーーーside 文




「……よし、両者共用意はいいか!?」


「うん!!!!!!」


「いつでもどうぞ?」



古明地こいしは意気込み、フランさんは余裕を見せていますね。

しかし、古明地こいしの意気込みにはどこか焦りも見受けられます……。



「ふむ…………」



……先程、旅への同行権の有無を巡り、フランさんとさとり妖怪の妹、古明地こいしが決闘を行うことになりました。

審判は名乗り出た勇儀さんが勤めるようですね。



「文さん…………」


「んっ、何ですか、椛?」


「文さんはどちらが勝つと思いますか?」


「……この勝負、古明地こいしに勝ち目はない、と私は考えています」



古明地こいしが無意識を操り認識されなくなれば不意打ちをすることができます…………が、しかし、それを打ち破る方法は主に2つあります。

1つは、以前私がしたようにまだ見えているうちに圧倒的な速さで攻撃すること。

2つ目は、古明地こいしの攻撃を受けた瞬間にカウンターを打ち込むことです。

1つ目の方法はフランさんでは恐らく無理でしょう。

確かに速いですがまだ足りませんし、今までのフランさんの戦い方を見る限り自分から攻撃することは少ないです。

…………ですが、2つ目の方法ならフランさんの勝利は確実なはずです。

今まで見たフランさんの攻撃手段は範囲攻撃が多く、古明地こいしの速さではフランさんがカウンターをする際に多少位置がずれても攻撃が当たります。

さらにフランさんの一撃は勇儀さんには劣るとはいえ、凄まじい威力です。

古明地こいしならまともに当たればただではすまないでしょう。

そして一番のフランさんと古明地こいしの圧倒的な差は、耐久力と経験です。

種族で見れば、戦闘向きではないさとり妖怪に対し鬼と張り合える戦闘力をもつ吸血鬼。

さらには古明地こいしは半引きこもり気味の生活をしていたのに対し、フランさんは今まで旅をして来て様々な経験をつんでいます。

これだけで、勝つのは厳しいと言えるでしょう。



「……ですが、勝負は最後までわからないものですからね」



さて、どんな勝負が見られるでしょうか?




ーーーーside こいし





「………………」


「ふふっ!」



……フランは随分と余裕を見せている。

あれが油断しているのか、相手を挑発する戦法なのかは、フラン相手といえども戦闘となると閉じてしまう第三の目のせいで分からない。



「両者、構えて……!!」



……だけど、絶対にその余裕を見せれなくしてあげる!!!!



「いざ尋常に……始めっ!!!!」


「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」


ーーズババババババババッ!!!!!!



試合開始の合図と共に、私は大量の妖力弾を撃ち出す。

そしてその全てがフランに着弾しそうになり…………



「……ふふふっ!」



フランが手で凪ぎ払っただけで全てかき消されてしまった……。

……けど、その間に私は無意識領域を展開している。



「これでフランは私を認識できない…………!」



この勝負、私の勝ちだよ!!

そのまま私は大技を撃つ構えをとり…………



「『サブタレイニアンローズ』」



私の撃てる、最大の技を放った…………。







ーーーーside フラン



目の前に迫る円上に広がる燃える弾幕。

その奥にいる勝利を確信した表情のこいし。



「……確かに、不意打ちなら焦ったかもね?」



正直に言えばこいしが無意識を操り始めたと思われるときからこいしのことは見えていた。

何故ならこいしの能力は私に干渉できないからだ。

以前さとり対策として施した、私への他の能力不干渉化をそのままにしていたのが原因だったりする。

……だから私にはこいしを捕捉できていた。



「まぁちょっと反則っぽいかもしれないけど、勝負は勝負、このままいくからね!」



サブタレイニアンローズへのお返しとして私が繰り出す技は…………



「『そして誰もいなくなるか?』」



技を発動した瞬間に私の姿は見えなくなる。

そして周囲に広がり続けるサブタレイニアンローズとは反対にこいしを囲い込むようにして弾幕は現れた。



「えっ!? き、消えた!? それにこの技は…………くっ、私の妖力弾じゃフランの妖力弾に耐えられない!!」



その言葉通りに『そして誰もいなくなるか?』は『サブタレイニアンローズ』をかき消していく。

そして徐々に迫る弾幕を見つめていたこいしは、突然何かを閃いたように手を伸ばした。



「……2倍の量なら!!」


ーー『イドの解放』



…………っ!!!!

こいしの大技の同時発動で逆に私の弾幕がかき消され始めちゃったよ……。



「よしっ、これならいけるよ!!……あっ、そういえばフランはどこに…………っ!?」


「あらら、避けられちゃった」



『そして誰もいなくなるか?』の効力で見えない内に不意打ちを仕掛けてみたけど、一瞬前に私に意識を向けられたためにやはり避けられてしまった。

……まるで私と文お姉さんの時みたいだなぁ。



「危なかったぁ……でも、無闇に近づいたらダメだよフラン!!」


ーー『スーパーエゴ』


「うわぁ……そんな連続技だったっけ?」



先程こいしが放った『イドの解放』の弾幕が青く変わり、こいしに集まるようにして迫ってくる。

でもこれをうまく使えば…………。



ーー『クランベリートラップ』


「設置型の技? でもそれじゃあスーパーエゴは防げないよ!」



確かにこのクランベリートラップは穴が大きいように見える。

しかし、それは始めの内だけ…………。



「さて、それじゃあいくよ、こいし!」


ーー『レーヴァテイン』


「なっ!? 燃える武器!?」


「アハハハハッ!!」



狂ったようにレーヴァテインを振り回し迫ってくるスーパーエゴを粉砕しながら、こいしをクランベリートラップに誘導していく。

さらにここでクランベリートラップが動き出す。



「っ!? 設置型じゃないの!?」



急に動き始めたクランベリートラップに焦るこいし。

そして私は手に持っているレーヴァテインをこいしに投げつける。



「きゃっ!?」



ギリギリグレイズしたこいしに、私は…………



「大好きだよ、こいし?」


ーーギュッ…………!


「え、えっ!? フラン!?」



……思いっきり抱きついた。



「フ、フラン…………!」



だから、ね?



「大好きなこいしに、1つアドバイスだよ?」



そう言いながら能力でこいしのスーパーエゴの目を捉える。



「えっ、何?」



例えどんなことがあっても…………



ーーキュッ!


「戦ってる最中に油断したらダメだよ、こいし!」


ーーバァァァァァァァァン!!!!!!


「えっ!? スーパーエゴが!!!! あっ!! さ、避けなきゃ

……っ!?」



アハハ!!

抱きついているから動けないよね?

それじゃあクランベリートラップを調整してっと!



「……ふふっ、我慢比べだよ!」



私の言葉と共にクランベリートラップはこいしと私に向かって集まる。

障害物がないため、クランベリートラップは勢いを緩めることなく近づいてきて…………。



「あっ!! き、きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」


ーーズガァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!






ーーーーside さとり



……結局、同行権を巡っての勝負はフランの勝利で終わりました。



「こいし…………」


「……………………」



……完全に落ち込んでますね。

負けてしまったので、旅にはついていけないと思っているのでしょう。



「あややや…………えっと、こいしさん? 私は良い勝負だったと思いますよ?」


「あっ……わ、私も文さんと同じ意見です!! フランさんによく食らいつけていたと思います!!!!」



どうやら天狗の方々は本当にそう思っているようです。

実際、私から見ても良い勝負だったと思いますし、最後のフランの我慢比べは経験の差でしかないと思います。

あれは自分がどこまで耐えられて且つ相手がどこまで耐えられるかを見極めなければなりません。

フランは旅でそういった部分の観察眼をかなり鍛えていたはずですから…………。



「…………もん……」


「こいし……?」


「負けたら意味がないんだもん!!!!!!!! フランの……フランの旅に…………ついて、いけないよぉ…………!」



……こういう時、私はどうすれば良いのか全くわかりません。

そして、そんな自分が、泣きじゃくる妹に何もできない自分に……とても、怒りを覚えます…………。



「「……………………」」


「こいし…………」



私は、私はどうすれば…………?



「おいおい? なぁに泣いてんだい?」


「辛気くさい面するなら酒飲んでスッキリしようよ!」



……全く、この鬼達は空気を読めないのでしょうか?

こいしが泣いているのに…………っ!?

この鬼達が考えてることって、まさか……!?



「負けたらついていけないんだよ!? それだったら意味がないの!!!!!! フランと離れちゃうなんて、私………………」


「おいおい、誰が『負けたらついていけない』っていったんだい? 私は『戦ってみてからこいしがついていっても大丈夫かどうかをフランが決めな』って言ったんだよ?」


「にゃはは! 早とちりしてたんだね?」


「「「えっ……?」」」



……こいしが旅に着いていける可能性が無くなったわけではない。

後は、フランの判断で決まるんですね。



「さてこいし、そろそろ結果発表していいかな?」



おっと、どうやらフランはもう決めているようですね。

私にはフランの心を読めませんから、結果は分からない。

せめて良い結果であることを祈ることしか……。



「えっ!? あっ、うん!!」


「「「「「……………………」」」」」



その瞬間、まるで時が止まったかのように周りが静かになりました…………。



「じゃあ発表するね。 結果はーーーー」














「ーーーー合格だよ、こいし♪」












ーー次の瞬間、辺りにとても大きな喜びの声が上がりました。





ーーーーー

以上決闘回でした♪




勝負の結果はフランの勝ちでしたが、こいしはついていけるようになりました♪



・・・早とちりって、案外怖いですね♪





さて次回はフランがこいしと共に、再び旅立ちます♪


一体次は何処へ行くのか?

(フラグは建ってますが♪)





それでは次回にまたお会いしましょう♪

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