光闇　―神様に世界を救うよう頼まれたけど、どうやらチートな能力はないみたいです―

　朝起きて、会社に行って、家ではラノベやアニメを見て。
　そんな日常に退屈していた相川美咲の元に「神」を名乗る人物が現れる。

「異世界に転移して、将来的に犯罪者に支配されるその世界を救って欲しい」

　その神の頼みを美咲は承諾。「リリー・ブラウン」という名を貰い、その場で転移した。
　転移先は、殺人を唯一の行動原理とする霊を霊術で除霊する世界だ。

　転生した直後に高レベルの霊と遭遇して死にかけ、その後は軍の地下牢で過ごす事になるリリーだが、自身の知恵と霊術で信頼を勝ち取り、軍に入隊する事になる。

　最初は除霊や霊術を楽しんでいた美咲だが、その世界は彼女が考えているほど甘くなかった。
　未知の敵との戦闘、そこでの仲間の死をきっかけに、美咲は「美咲」としてではなく「リリー」として生きる事を決意する。

　転生して数年、リリーは大規模組織の実態を掴めないまま全国の凄腕霊能者による武道会・霊能会を迎える。
　貴族の権力で強引に開催されたその霊能会二日目に起きた、後に「ミネスの大霊災」と呼ばれる悲劇を機に、歯車は急速に回り出す——。


　友情、裏切り、信頼、嫉妬。
　様々な感情や思惑が交差する残酷な世界で、リリーはどう生きるか。
　異色の異世界ダークファンタジー、ここに開幕。



※この作品と同じ世界観の作品をカクヨム・アルファポリスに投稿していますが、その内容には異なる部分があります。