守護霊
こちらは百物語六十二話になります。
山ン本怪談百物語↓
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私の友達には、とても霊感の強い女の子がいます。
「○○ちゃんって幽霊が見えるの?」
ある日、私は面白半分で彼女にそんなことを聞いてみたのです。
「うん、見えるよ」
彼女は躊躇することなく、そう言い放った。
「それじゃあ、私にも幽霊憑いてたりする?」
そう言った途端、どういうわけか彼女は私の後ろをじーっと凝視し始めた。
「うん、いるよ」
私は彼女の霊感を信じていなかったが、この発言には少しゾクッとした。
「そ、それって悪霊とか?まさか怖い幽霊じゃないよね…」
驚く私とは対照的に、彼女はにっこりと笑顔を浮かべていた。
「大丈夫だよ。××ちゃんを守っている『守護霊』だから。悪いことはしてこないよ」
そういうことなら安心だ。
「その守護霊ってどんな幽霊?お姫様とか侍とか?」
「違うよ。顔が潰れて右手が無くて両足が反対向きになってて、胸に大きな穴が開いている女の人の幽霊」