08.地獄の沙汰もツモ次第。
お久しぶりです。今日も携帯からの投稿となります。
なお本文中に麻雀のネタが出てくるので知らない方は読み飛ばす等して下さい。すみません。
それではどぞ。
夕食を終えると、多くの家族は居間であれやこれやと話をしたり、
テレビを見たりしてしばしの休息をともに楽しむ時間帯、
通称「一家団欒の時間帯」に入るらしいが、事情で一人暮らしを
する俺にとってはそれが食えるのか食えないのかすらわからない。
「ユーマさ〜ん」
…今日からは、よくわからない天然幽霊がいるみたいだが。
利子が隣の部屋からパタパタとやってきた。
「一緒にトランプをするのです!!」
その手にはどこから引っ張り出して来たのやら、トランプが握られている。
ま、暇だしちょうどいいか。
「おう」
「何にしましょうか…」
「二人だったらさしずめスピードか七ならb」
「じゃあババ抜きをやりましょう!!」
「二人で!?」
…こいつババ抜きのルール知らないのか?
「だめでしょうか…?」
ちょこんと正座して見上げてくる利子を見たら
「そうだな。ババ抜きやるか」
…そろそろロリコンを認めることにするわ。
トランプを手に取ると、手早くシャッフルして手札を配る。といっても二人だが。
俺の手札は27枚か。ジョーカーはないのでおそらく利子が持っている。
9ペア18枚を捨てると、利子を待つ。
利子はまだ手札を並べ替えているようだ。
「う〜ん。随分と対子が重なってますね」
「ちょっと待て。これはババ抜きでおk?」
「??そうですけど、それがどうかしたんですか?」
「い、いや、なんでもない」
見ると、利子は普通にペアを捨て始めている。
…考えすぎてたか。
「あ、ここ暗刻ってる」
「待てえぇぇぇぇぇい!!」
「ど、どうしたんですかユーマさん」
「いま暗刻とか言ってたよね!?ババ抜き違うよね絶対!?」
「さっきから何言ってるんですか。ババ抜きですよ」
見ると、利子は普通に二枚ずつ捨てている。
…幻聴だよね。
結局、利子は8ペア16枚を捨てた。俺9枚、利子10枚でスタート。
「あがりです♪」
「マジで!?」
結局俺が利子のジョーカーを一発で引いた後、利子はジョーカーを一回
たりとも引かなかった。天然幽霊のくせに小癪な…
「1000点です、ユーマさん」
…わざとやってるんだよな。
そんなこんなで、相変わらずグダグダなひと時を過ごした俺たちだった。
お読み頂きありがとうございました。
マンネリ化の波に乗っている本小説ですが、マンネリ化を止めるため(?)に
次話では学校にでも行ってみるつもりです。
感想・意見・アドバイス等あれば是非よろしくお願いします。
利子から一言。
「私の名前は『りし』ではなく『りこ』なのです」