04.既死感←変換ミス?
お久しぶりです。だいぶん長期にわたり放置しましたが…
誰も読んでないだろうし大丈夫だよね!!
原稿はだいぶ前に完成していたのですが、うpするのすっかり忘れてました。
…では、そんなこんなで第4話、よかったら読んでやって下さい。
「なんで――死んだんだ?」
「…それは」
利子は口ごもる。
「…それは、すみませんが今はちょっと…」
「…そか」
重々しい雰囲気に、俺もこれ以上詮索することは躊躇われた。
きっと、死者には死者の事情があるのだろう。
…でも。
中学生にして絶命した利子。
何があったかなんて知らない。利子だって、話したくはないだろう。
重々しい背景に不釣合な幼い外見。
一体こいつは何者なのだろう。
「へくちっ」
「?」
利子がくしゃみをしていた。そうか、外は寒かったしな。
ていうか、幽霊でも暑い寒いってあるんだな。
「当たり前ですよっ」
「だから地の文を読むな地の文をっ!!」
利子の手に触れる。
「うわ、冷たっ」
夏とはいえ、今夜はけっこう冷えてるみたいだ。
両手で利子の右手を包む。
自然とこちらを見てくる利子(上目遣い)。
…。
やっぱり俺はロリコンかもな。
「とりあえず、今日は泊まってけよ。明日以降は知らんけど」
まぁ、泥棒でないことも分かったし、こいつは壁抜けできる
のをいいことに物を盗ったりする奴ではない(だろう)。
放置するのもかわいそうだし、今晩くらいは寝床を提供して
やってもいいだろう。
「あ、ありがとうございますっ!!」
無邪気な笑みを浮かべ、135度くらいの深いお辞儀をする利子。
幽霊とはいえ、やはり幼い…、いや、中3だっけ。
「そうですよっ」
「地の文を読むなって何度言ったら分かるか」
あ、あとプルングルス・のりしお味の恨みはまだ残ってるからな。
「ごめんなさい…」
…もういいや。
「…で、寝床を提供するとか言ったはいいものの、」
「ものの?」
「…うちは俺の一人暮らしに必要なものしかないから、寝具は余ってないんだな」
「…あら~」
…どうしたものか。
幽霊とはいえ、これ以上利子を冷やすのも忍びない。
「じゃあお前は今日は俺の布団で寝ろよ」
「え、いいんですか?」
「ダメって言ったらどうするの?」
「え?あ?い、いや、あのっその…」
オロオロする利子。いじりがいあるな。
「まぁ、いいから寝ろよ」
「あ、はっはい。ありがとうございますっ」
いそいそと布団にもぐりこむ利子。本当に中3かこいつ。
俺は床に横になった。何だか今日はもう疲れた。
面倒ごとは明日にしてとりあえず寝よう…
「…しかし今夜は寒いな」
「?あれ?なんでそんなところに寝転がってるんですか?」
「は?」
「そんなところで寝転がってると寒いじゃないですか。早く布団に入ったほうがいいですよ?」
利子のほうを見ると、ご丁寧に布団は半分空けてある。
…おいおい。俺を犯罪者にする気か。
「何を苦い顔してるんですか?風邪ひきますよ?」
…もういいや。めんどくさい。
「ああ、そうだな」
とつぜん幽霊が家に入ってきただけでも狂っているのだ。
もはやこんなことで驚くかよ。
俺が布団に入ると、利子はもうすでに目がとろんとしていた。
「むにゃむにゃ…すぅ…すぅ…」
…寝付き良すぎ。こいつも疲れてたのかなー…いや、幽霊なんだよな。
もうさっぱりわけわからん。
寝息を立てる利子の横顔を眺める。
…本当に、こいつは何者なんだろう。
そのうちに、俺にも睡魔がやってきた。
利子と同じ布団の中で、俺は眠りについた。
何もしてないぞ。天に誓って何もしてないぞ。
今回は今までの回よりもちょっとラブコメ要素多めにしてみました。
ラブコメといったら、やっぱり新キャラとか出した方がいいのかな?
一応、2~3人ほど出そうと思ってはいますが、基本的に恋愛対象は利子のみ
だと思います。
というかそれ以前に、次回更新が何ヵ月後になるのか不明です(汗
利子からひと言。
「不定期更新な上に超展開でごめんなさいです」