03.裏技はチートじゃない!!
こんにちは。今度は一週間を待たず新話投稿です。
1・2話は雄真vs利子を延々とやってましたが、
第三話は雄真と利子の会話だけという比較的ゆるい回です。
身がなくて申し訳ありませんが、こういう回も
なかなかに必要なものですので…。
では、第三話、はじまりはじまり〜。
指で目を押し広げている俺に、少女は
「そろそろやめたらどうですか?目が痛くなりますよ?」
と言ってくる。…はぁ、もういいか。
俺は目から手を離すと、
「まぁ、壱兆歩譲ってお前が幽霊か何かだということは認めよう。
問題は、お前が何をしにここへ来たのかだ」
そうだ。そもそもこの少女は
「あ、さっきから思ってたんですけど地の文に『少女』って書くの
やめてください。『利子』でお願いします」
「地の文言うなよ」
あ〜、ゴホン。利子はどうやら本物の幽霊。
何をされるか知れたものではない。
壁抜けするぐらいだから命を吸い取られてもおかしくはない――
なんか、現実主義の俺はもはや滅びたな。
「う〜ん、強いて言うなら寝床を求めて、ですかね?」
「はぁ?」
「いや、だから寝床を求めて…」
「…なんか頭が痛い」
っていうか幽霊に寝床とかあるのかよ。
「そりゃそうですよ」
「だから地の文読むなって!!」
最近の幽霊には随分とメタな特殊能力があるもんだな…
「こんな日に外で寝たりしたら体が冷えて風邪引きますし。
オバケが出たら怖いじゃないですか」
「お前、自分がなんだか分かってるの?」
…つ、疲れる…。
(中略)
…ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ…
「というわけで、しばらく泊めて欲しいんですっ!!…って、あれ?
どうしました?肩で息して」
利子の話す言語は、まるで日本語とは似て非なるもの。
というか、文脈とかそういうのが一切ない。
聞き取り、解釈、そしてツッコミの繰り返し。
し、死ぬ…
しかし、それでもなんとか利子の言いたいことはなんとか理解した。
どうやら、中学生のときに死んだ(それにしては幼い)女子の霊
らしいこと。
気づいたらこの世(?)にいたこと。
なんかよくわからないけど、外は危ない(?)から寝床を探して
いること。
「ていうか、さっさと成仏しろよ」
「う〜…そう言われてみましても…
どうやるのか知らないし…そもそも未練とかそういうの――」
そこまで言われて思った。
「そういえばお前さ、」
「?」笑顔でこちらを見つめてくる利子。
「なんで――死んだの?」
俺ってもしかしてKYなのかな。
こんな所まで読んで下さりありがとうございます。
なかなか読み返すと稚拙な表現や下手な文章構成が
多く見られますが、それはそれで自分の未熟さを知る
のに充分かなと思ってます。
「明日はもっといい小説を」をモットーに精進してまいります。よろしくです。
ではでは〜