白衣の天使、煌びやかな薔薇、そして…(200文字小説)
人気者の白衣の天使。
今日も院内を駆け回る。
よつ葉が行くところにはいつも笑顔が絶えない。
白衣を脱いだ天使は煌びやかな薔薇になる。
行く先々で男たちの視線を集める。
けれど、その棘が不埒な男たちからよつ葉を固くガードする。
「お待たせ」
煌びやかな薔薇はこの時だけは棘を隠す。
白衣の天使が、煌びやかな薔薇が、可愛らしい女の子に変わる瞬間。
「おそかったでちゅね」
よつ葉はギュッと抱きしめる。
「ごめんね、ななちゃん」