Episode8 「おとうとだってきになっちゃう!」
今回はEpisode7の弟目線です!
あー、こんな時間か。起きないと。
お、姉さんまだ起きてない。
久しぶりに俺が起こすか!
「姉さん起きてー」
あ、起きた。なんかポカンってしてる。
「姉さんおはよ」
「うんおはよー」
「ご飯できてるよ、早く降りてきてー」
「う、うん。」
この感じは明らかにびっくりしてるな。
もうちょっと驚かすか。
ドン、ドン、ドン
あ、姉さん降りてきた。やっぱりまだポカンとしてる。
「あ、さくらおはよー!ご飯できてるから食べちゃいなー!」
「あ、お母さんおはよー」
姉さん、お母さんの声聞いてちょっと安心してる。
異世界かとでも思ってるのかなw
んじゃ、ちょっと勇気を振り絞って、
「ねぇ姉さん、今日久しぶりに一緒に学校行かない?」
「え、いいけど、どうしたの?w」
おお、いい反応だけど、まだちょっとからかってる感じだから、ちょっと機嫌を前に戻して、
「いや、たまにはいいじゃん」
「え、うん・・・。」
よし!とりあえず言えた!・・・って、なんで俺こんなに嬉しがってるんだろ。
あ、もうこんな時間か、そろそろ行かないと。
「「いってきまーす」」
こうやって一緒に学校までずっと行くのは久しぶりだな。
学校までずっと行ってたのはまだ俺が姉さんを「ねーちゃん」って呼んでた頃か。
もうずいぶん経ったな。
そんなコトを考えてると姉さんが何度もチラチラとこっちを見てくる。
「どしたの。そんなジロジロ見て。」
「そんなジロジロは見てないよ!でもさ、こうやってひろとと一緒に学校行くのって久しぶりだな。嬉しい。」
なんでそんな事言うんだよぉ・・・。すっげぇ照れるじゃん!?
でも、ここであまり話さなくなるとまた姉さんが距離置いちゃうから、ちょっと話題変えてっと。
「・・・ねぇ、姉さんは好きな人とかいるの?」
って、何聞いちゃってるんだおれぇー!?もう少し話題あっただろ・・・。
「んー、そうだなー、いないことはないいけど、付き合いたい!ってはならないかなw」
「そうなんだ。」
「そういうひろとは?」
「俺は今はいないかな。」
「そっか。」
あ、話終わっちゃった・・・。もっと話し続けさせないとだめじゃん俺!
もー!!学校着いちゃうよ!!
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ってかもう学校着いちゃったじゃん!
「あ、もう学校着いた。」
「あ、ホントだ。ひろとと一緒だと早いな・・・。」
あれ、もしかして嫌だったのかな。だったら・・・
「帰りも一緒に帰る?」
「ひろとがよければ。」
「じゃあ姉さんのこと待ってる。」
「わかったーじゃあねー!」
「うん、じゃあねー・・・。」
もう話すのも終わりか、帰りはもう少し話すようにしよ。
「おうひろとおはよー!」
「あ、そうた、おはよー」
「ひろとってお姉ちゃんと学校来てんの?」
「いや、今日朝誘ったら一緒に行ってもいいよって行ってくれたから一緒に来た。」
「ふーん、仲いいんだな。」
「そ、そうなのかな?」
「だって姉ちゃんと一緒に学校とか、俺は行こうと思わないもん。」
「へー。そんなもんなのか。」
「帰りはどうすんの?」
「あぁ、帰りも姉さんと帰る。」
「・・・ほんと仲いいな。」
「そうでもねぇよ。」
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1日の授業が終わった。やっと下校だ。
早めに昇降口行って待ってるか。
「ごめん待たせた??」
「いや、大丈夫だよ。行こ。」
「うん。」
俺の嘘つき、本当は15分ぐらい待った。
帰りも一緒に帰るなんて、ほんとに久しぶりだな。
どうせだし、今までに聞きたかった事聞いてみるか。
「ねぇ、姉さん。」
「どうしたの?急に改まったように・・・。」
聞くかどうか一瞬ためらったけど思い切って・・・
「昨日の夜からあんまり話さなくなったけど、なんかあったの?」
「え!?いや!?と、特に何もなかったけど・・・。」
姉さん明らかに慌ててる。こりゃなんか隠してるな。
「あからさまになんかあったような反応じゃん。なんかあったんでしょ?」
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「うん、あのね、実は・・・。」
俺はこのあと姉さんの積年の思いを聞くなんて知る由も無かった。
読んでいただきありがとうございました!
次回からもこんな感じで弟目線、姉目線を交互に投稿したいと思っています!よろしくおねがいします!
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