表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そらを翔けるつばさ  作者: 宇宙乃つばさ
1/2

01:つばさ02:廃墟とハンドアウト

ひとはつばさを得て変わる。

01


西暦でいえば3317年かな。君たちの時間からどうしようもなく離れた時間に僕はいる。だから君たちは僕を見れないよ。直接は。

僕は両親なんて憶えてないし、文字も読めない。兄弟なんていたかもわからない。でも家族は確かに居たのだろう。

つまり僕は何もよくわからないまま、この荒廃した大地に生きている。

そんな僕が唯一確かに両親につけてもらったはずの名前は、ベリード・エイルという。挿絵(By みてみん)


02


「ここか」

今日は千年くらい前はそらを研究していたっていう施設の周辺の場所にいる。施設はすっかり荒廃してて、けれども確かにボロい本や壊れた機械が並んでいて、どことなくそれらしい感じだ。面白い絵の描かれた本があるから、それを持ち帰る。それが今日の仕事。

目立たないよう1人で来たから、仕事も一苦労だった。

周りには住宅街だったらしき土地が広がって、その中にはそれらの建物たちの中でも異彩を放つ巨大な家が一軒建っていた。

「でかいなぁ・・・」

割れた窓から中に入ってみると、埃が舞って、窓から差す太陽の光が埃を輝かせた。

埃っぽいのは慣れている。

家というか館って感じで、二階に行くと書斎の様な造りの部屋があった。もちろん本棚もあったから、それを調べよう。

本棚はごく普通。というか、絵なんて描いてないつまらないのしか無かった。

「もう帰るかぁ」

帰ろうとして、ボロボロの書斎机がふと目に入った。

そして、

その書斎机の上に、

数枚の、なにか描かれた紙が置かれていた。

僕はその紙を手にとって見てみた。

「読めない・・・」

そうだった。

僕は字が読めない。

けれどこの紙に描かれた縞模様のマークが、無性に僕に胸騒ぎを感じさせた。

「ねーさんの所にもっていこう」

ねーさんは字が読める。

ねーさんの所なら・・・

しかし、

腹減った。

本当に帰ろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ