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アブノーマル・アビリティ  作者: ハイドン
4/19

実践

改めて見ると気味が悪い



黄色の眼が2つ、宙に浮いているのだ。



ふわふわと浮いているのではなく、

そこに固定されているように、

人間のように正面に2つではなく、

馬のように2つが離れている。



生物型のディアブロだということは考えなくてもわかった。

そして、何も無いところで弾かれたということはそこに何かがあるんだろう。



間もなくそれは姿を現した。

色は深緑だった。蜘蛛のように目立った特徴はない、ただ大きなカメレオンだった。


ただ大きいだけでも異常なのだけれど。



「おい、新入り巻き込まれないところで見てろ!」



そう叫ぶと神谷は指を鳴らした。



するとカメレオンは首を振って暴れ始めた。

そこら中に長い舌をぶつけたり、唾液を吐いたりしている。


口から飛び出した舌は建物を粉砕し、吐いた唾液は何だろうと構わず溶かした。



神谷は走り出してジャンプし、カメレオンの頭にかかと落としをした。


カメレオンは力なく崩れた、



「よし、終わりだ。」



「すごいね、どーゆー能力なの?」



「脳に干渉する能力だ。脳の一部に干渉し、五感に影響を及ぼせる。

1回目はヤツの視界を真っ暗にしたんだが、俺の能力には攻撃性がないからな。こうして最後は物理的な攻撃を入れなきゃいけねーんだよ。

同時に複数の脳の部分に干渉したり、同じ部位ならある程度連続して干渉できるが、1回使うと再度能力を発動するまでに時間がかかる」



あのかかと落としすごかったけど!?

能力じゃないのか…




物音がしたので振り返ると、ボロボロのサラリーマンが少し遠くからこちらに向かって走ってきていた。逃げ遅れて戦闘の間身を潜めていたのだろう。



男性の顔がはっきりと認識できる距離になったとき、後ろで先程よりは少し大きめの音がした。



振り返るとさっき倒したはずのカメレオンがいた。しかし、神谷が倒したカメレオンは横たわっている。



「まずい、新入り。そーいや通信では2体って言ってたわ。隠れていやがった」



カメレオンは跳ねて、京一たちと男性の間に着地し、男性に噛み付いた。


叫び声をあげた男性の声はだんだん弱々しくなり、ぐったりとうなだれた。


助けなきゃと思ってカメレオンの死角から近づこうとした京一は思わず足を止めた。



男性の体はだんだん緑色になり、腰のあたりからスーツを突き破って尻尾が生えてきていた。




まるで男性がディアブロになっていくようだった。




京一は坂本がディアブロは人間をディアブロに変えられると言っていたことを思い出した。

あまりの衝撃に、京一はどうしていいかわからなかった。




「新入り!状況が悪い!撤退だ!」



神谷に続いて京一もその場から離れた。

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