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入居

いちおう最終話までの展開は考えてあります。

ですが、そこにいくまでグダグダな感じになると思います。


温かい目で見てくれたら、嬉しいです。



あらすじや前書きなど、たまに書き換えるかもしれません。その時は、すみません。

 人間とモンスター、そして自然が共存する世界。

 人間は、モンスターのことを食料としたり毛皮を剥いで生活の資源としたり、平穏な生活を維持する為に狩る対象としたりしていた。モンスターは、それぞれ独自に多種多様な生態系を築きながら、時として人間を襲うことのある脅威として恐れられていた。また、その中で自然は、人間やモンスターの住処であり、時に優しく時に厳しく、彼らと密接に関わっていた。

 そんな世界には、人が住まう集落が点々としてあった。

 そして、とある静かな湖畔に、ある人間たちの住まう家があった。洋館の様な雰囲気の二階建てで、その外観からも部屋数がゆうに二十は超える程ある、大きな家が。

 そこには、十二人の住人がいた。

 そして、そこに新たに一人加わった。



 ヌルという名前の男が、館の玄関の前に立っていた。

 今日からここで暮らすと思うと、若干緊張する。

 緊張感からいっそ逃げてしまいたいとも思うが、この扉を叩く以外の道はない。

 フーッと大きく息を吐き出し、背中に背負う荷物を担ぎ直し、覚悟を決めて扉を叩いた。

 コンコンコンッ。

 扉をノックすると、中から「はい」と声が返ってきた。

 トタトタトタッと、駆け寄ってくる足音が聞こえる。

 緊張感を高まらせながら足音が近づいているのを聞いていると、ギィーッと音を上げ、扉が開いた。

 そして、そこから美しいブロンドのロングヘアーの二十歳前後の女性が現れた。

「あ、あの…」

 緊張で声が裏返ってしまう、ヌル。

 そんな彼に、彼女は微笑みかけた。

「話は聞いています。今日から、ここに入居する方ですよね」

「あ、はい」

「私は、『アインス』。今日、あなたに館内を案内するように言い付かったモノです」

 そう言うと、アインスは「どうぞ、中へ」とヌルを招き入れた。

「は、はい」

 ヌルは、出てくる人が美人じゃなかったらもう少し緊張もしなかったのかな、と思った。

 けして不満はない。

 不満はないけど…。

――気さくなおばちゃんだったら気が楽だったのに…

 と、思ってしまうヌルだった。



 館の中は、外観通り広かった。

「さっそく中を案内してもよろしいですか?」アインスは訊いた。「もしお疲れでしたら、一度部屋で休んでからでも構いませんが…」

「あ、大丈夫です」

 キョロキョロと目を泳がせ、首を振っていたヌルは、答えた。

 では、とアインスが先を行く形で、館内の案内が始まった。



 玄関の扉をくぐると、広いエントランスホールがあった。住人が全員集まっても、たぶん余裕はあるだろう、ホテルのロビーのようだ。

 そこの中央には、二階へ繋がる大階段が設けられている。十数段上ると、そこからさらに左右に分かれて上がる。二階の廊下は壁に沿ってぐるりと繋がっていて、階段の設置から空間を存分に使った造りが感じられる。

「二階は個室になっています。扉には鍵も付いていて、プライベートルームとなります。あなたの荷物も、そのうちの一室に運び込まれています」

「あ、はい」

「二階の住人達とは、後々会うでしょう。今回は、紹介を省きます。今からは、主に一階にある部屋の案内になります」

「あ、はい」

 言いながら、ヌルは感じていた。

 自分は生返事ばかりだな、と。

 気の利いたことを言えないことは、自分自身わかっている。

 しかし、それにしても緊張しまくりのガチガチではないか、と悔しく思っていた。

 案内してくれる人が美人から舞い上がってしまったのかもしれない。

 ヌルは、何かを言わなければいけない、と勝手に追いつめられていた。

「あ、あの」どもった声。話す事も考えておらず、焦ったヌルは、

「あの、ヌルと言います」

 名乗った。

「あ、はい」

 アインスに華麗に流され、恥ずかしさから案内役が美人であることを不運に思った、ヌルだった。


ところどころにドイツ語 (のようなもの)が、この作品に出てきます。


『シュロス』は、『お城』という意味になります。



追記

1話1話は短くなると思います。

ノロノロと進んでいく感じです。

あと、ドイツ語を使うくせに勉強はしません。辞書からぐいぐい引っ張ります。


いろいろといたらぬところだらけですが、よろしくおねがいします

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