小話 クリスマスの惨劇・イブ編
クリスマスという事で特別ショートストーリーを、クリスマス・イブ編とクリスマス当日編の二本に分けて投稿します。本編は今年最後の話を今週末に投稿します。
本編とは全く関係無いので、時系列に関してはスルーしてください。
尚、このショートストーリーは完全にコメディーです。AAは出ません。戦闘が好き、という方。申し訳ありません。
「…全員揃ったか?」
暗い会議室。
少ない照明だけが照らす下で、議長席に座ったアレスが問いかける。
会議室にいるのは、エデンの重要な役職に就いている主だった者達。
その中で、代表として一人の男が立ち上がった。
「ああ、揃った」
重々しい声で答えるのは、いつの間にかエデンの重鎮ポジションに確定してしまったレンディ・ホッパー大尉。
それに頷き返し、アレスは再び口を開く。
「それでは、始めようか…」
会議室に揃った全員が、重々しく頷く。
これから話し合われる事柄は、非常に重要だ。
この会議の結果如何によっては、恐らくエデンは壊滅的な被害を受けてしまうだろう。
しかし、敵前逃亡は許されない。
逃亡しても、多分エデンは壊滅的な被害を被るだろうからだ。
正確には一人の男が被害を被るのだが、その余波でエデンに被害が及ぶ可能性が高い。
それぐらい、危険な問題なのだ。
「………それじゃあ、始めようか」
「「「「「アレスの、ドキドキ☆クリスマスデート大作戦を………!!」」」」」
「……………やだなぁ……………」
後に「エデン版・クリスマスの惨劇(笑)」と呼ばれる事になる事件が起こる、前日の事であった。
※話の構成上、この後は延々とセリフのみとなります。
見苦しいかもしれませんが、お付き合い下さい。
「さて、まずは参加メンバーの確認だ」
「決まっているだろうが。主役のアレス、そしてその嫁であるフローレンス秘書官、メルピア少尉、フォリオル特務技官の計四名だ」
「ちょっと待て、そのメンバーで間違ってはいないが嫁とは何だ、嫁とは」
「黙っていろハーレムマスター。今会議において貴様の発言権はダニ・ゴミに劣る」
「………俺、一応最高権力者なんだが?」
「さて、馬鹿は放っておいてだな。明日のクリスマスデートはどんなプランが相応しいと思う?」
「閣下を縄で縛って、同じ部屋に放り込んでおけば良いんじゃないでしょうか?後は勝手にチュッチュしてくれると思いますが」
「おい!何だそのライオンとボンレスハムを同じ檻に入れるかの様な所業は!」
「縛られるから、自分をボンレスハムに例えたんだな。面白いぞ」
「ウケ狙ってないよ!あとお前、面白いと思ってるんなら笑えよ!そんなモルモットを見る研究者みたいな目をするなよ!」
「ハハハ。
さて、その案は結構良いと思うんだが、どうかな諸君?」
「レンディ、貴様ぁぁぁ!」
「はい。縛る物が縄だと、統括官殿は引き千切って逃亡すると思います」
「ふむ、そうだな。鎖の方が良いか?」
「いえ、それでも不安が残ります。ここは軍用カーボンワイヤーが最適かと。二両の戦車が引っ張っても千切れませんから、五重ぐらいにして縛り上げたら、統括官殿でも脱出不可能でしょう」
「俺はゴジラか何かか!」
「でも、四人を同じ部屋に放り込むんですか?独占しようとして戦闘が起こったら、結局エデンが滅ぶのでは?」
「あー、そうだな………。時間をズラして、順番に同室させるとか?」
「統括官殿の消耗が激しくなってしまいますね。それに、一人の相手をさせている間に他の嫁さんはどうするんです?」
「………誤魔化せないかな?」
「無理だろうな。フローレンス秘書官はアレスの衣服に発信機を取り付けていてもおかしくはないし、メルピア少尉はアレスの臭いで捜索できそうだし、フォリオル特務技官は得体の知れない魔法で探してきそうだ」
「………改めて考えると、彼女たちは人としての何たるかを踏み外してないかな?」
「それは最早、彼女達の事を考える上では前提条件になっています」
「そうだったな…。
それでは、このプランは実現不可能という事で、しょうがないな。次のプランを考えるぞ」
「「「「「はーい」」」」」
「お前等、絶対楽しんでるだろ…」
「やっぱり、普通のデートっぽい感じで?」
「ああ。それも、不審に思われない様に同時進行で行う必要がある。出来る限り近場で、それでいて絶対に互いに気付かないポイントを選定する必要もある」
「内務局から地理担当官を呼べ。その条件に合致する地域を教えてもらう」
「やはり我々では上手いデートコースなど思いつきませんし、専門家の意見が欲しいですね」
「都市内のメンズ雑誌編集社の担当を呼べ。今年のクリスマスデートのオススメプランをレクチャーしてもらう」
「万が一、統括官殿が逃亡した際に上手に捕縛して、そのまま嫁さん達に捧げる手順はどうします?」
「SMの専門家を呼べ。いかに芸術的に縛り上げ、どれだけ嫁さん達の怒りを軽減できるかがカギだ」
「くおらぁ!!」
「うーん、やっぱりショッピングとか遊園地ですかね?」
「だな。エデンには水族館とかが無いのが辛いな…」
「デパート前の広場では、高さ二十五メートルの巨大クリスマスツリーが設置されるそうですよ」
「「「「「それだ!」」」」」
「遊園地でも、観覧車が特別ライトアップされるとか」
「「「「「それだ!」」」」」
「ラブホが特別割引をするらしいですね。流石は性なる夜」
「「「「「それだ!」」」」」
「オイコラ」
「ディナーは人気のフレンチとイタリアンと和食を予約しましたが、フレンチのメインディッシュは何がいいですかね?」
「「「「「メインディッシュはアレスだろう」」」」」
「てめえらぁぁぁ!!」
「で、宿泊はどのホテルにする?」
「エデンで一番高級な所でいいだろう。アレスは特に金のかかる趣味とかも無いから、ガッツリ貯金してる」
「じゃあ、このホテルでいいですね。最上階のスウィートルームを三部屋オプション付きで三万ドルぐらいですけど、大丈夫ですかね?」
「大丈夫、大丈夫。更に、最上階は貸切にしてやれ」
「もう突っ込まないよ。俺は疲れた」
「………できた!これぞ完璧なデートプランだ!」
「ああ、これで救われるぞ!」
「「「「「エデンが」」」」」
「俺は?」
「「「「「………………(合掌)」」」」」
「だろうと思ったわ!」
地球のネパールで起こった『クリスマスの惨劇』から二年。
ここ、エデンで、もう一つの『クリスマスの惨劇』が幕を開けようとしていた。
To be continued...
変な書き方をしましたが、批判等ありましたらどうぞ。
アレスのクリスマスはどうなる!?まあ、サブタイで想像できるか!
続きは明日!




