疑惑
誤字脱字日本語がおかしいなどあまり気にしないでいただけると嬉しいです。
目が覚めるとアーレスト様が目に入った。
私が子供を産んでどれくらい経ったんだろう。
産んだ子は元気だろうか。
「旦那様…。子供は元気ですか?」
「あぁ。元気だ。」
安心した。
しかし、アーレスト様は私を睨みつけてた。
「アテネー。僕は君の事を信頼していたんだよ」
「えっ?どういうことですか。」
「そうやって、知らないふりをするんだな。」
「私は何も…。」
何を疑われているかもわからずに混乱する。
すると、アーレスト様が私に近づいてきた。
「兄さんと不貞を働いてたんだな。」
「どうしてそうなるのです!
私は、トリシオン様に会うことなどほとんどなかったはずです。」
「じゃあ、なんであんな子供が生まれるんだ!」
「えっ…」
私は、ふらつきながら子供がいるであろう部屋へ向かう。
「奥様、まだ立っては…」
「どいて、子供を見せて!」
私がその時見た子供は、
白髪でも金髪でもなく黒髪だった。
王族の証の黒髪。目は群青色だ。
「嘘でしょう…。」
「奥様、早くお戻りください」
侍女が倒れ込んだ私を寝室に連れて行った。
そして、まだ寝室にいたアーレスト様から
「明日、話し合おう。体力の限界だろう。」
と言われた。
私が子供を産んでから1日たった。
私は、あんな子供が産まれてきたことに疑問を持っていた。
どうして?私は、アーレスト様としかしていない。髪の色は、国王陛下に似たってこと?そんなことあるの…。どうしてこんなことに。
でも、今日誤解を解かなければ。
そう思ってアーレスト様の元へ向かおうとしたとたん、アーレスト様が私の元へ来た。
「アテネー。おはよう」
「おはようございます。」
「早速だが、どうしてあんな子供が産まれたか説明してくれるか?」
「私にもわかりません。お祖父様である国王陛下に似たのかもしれませんが…。」
「アテネー。正直に話してくれ。」
「だから、私は不貞などしておりません!」
「違うだろ。お前は、私を裏切った!!
あの王宮に行った日。お前達は、ずいぶん近かったよな。てっきりアテネーが襲われてると思ったが本当は愛し合っていたんじゃないのか!?」
「そんな、私はそんなこと…」
「あぁ、そうか。君も兄上がいいんだな。
いつもそうだ!!みんな兄上ばかり…。
でも、君だけは離さない。絶対に」
「アーレスト様っ何を」
アーレスト様は私の足を持ち上げ剣を高く振り上げる。
「大丈夫。優しく切るから。怖がらないで。
これで僕と君は永遠に一緒だ。足はスカートで隠れるから大丈夫だよ。」
私は、この人が何を言っているのかわからなかった。
「やめて!アーレスト様!お願いします。」
「今更謝っても遅いよ。私のアテネー。愛しのアテネー。ずっと可愛がってあげるからね」
アーレスト様は剣を下げた。
しかし、もう少しであたるというところで声がした。
「旦那様!おやめください!」
アーレスト様は剣を止める。
私の専属侍女のナンシーだ。
「早く戻れ。これは夫婦間のことだ。」
「ですが、奥様の足を切り落とすなんて…。」
「これも、仕方のないことだ。僕とアテネーがずっと一緒にいるために必要なことだ。」
「奥様は、ずっとお屋敷におられました。それに、旦那様を愛しておられます。
奥様を信頼されていないんですか?」
「信頼していたからこそだ」
「そういうことをするから、人が離れていくのではないのですか?」
「黙れ!」
アーレスト様がナンシーに剣を向け振りかざす
「ナンシー!」
私は、反射的にナンシーを庇った。
そして、剣先が私の左胸あたりの肉を抉った。
「アテネー!!」
「奥様っおきてください!奥様っ」
私はそこで意識をなくした。
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