表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵様の薬指に誓いをたてて  作者: 夢見なる
第一章ー執着の影
2/18

夫婦の寝室

誤字脱字日本語がおかしいなどあまり気にしないでいただけると嬉しいです。


私はあの後書類の整理を終わらせて

散歩をしに屋敷内にある温室へ行った。

温室ではたくさんの花々が美しく咲いていた。

その花たちの中に1人の男性がいた。

確か彼は庭師のアンデルね。作業中だったかしら?

私が邪魔をしないよう引き換えそうとすると

アンデルに声をかけられた。

「奥様っ!申し訳ございません。挨拶もせず…」

「いいのよ。お仕事中でしょ。頑張ってね。」

「花を見にこられたのではないのですか?」

「そうだけど…お邪魔になっても悪いからね」

私はニコリとアンデルに笑いかけた。

「でしたら、この花だけでも!」

アンデルはオレンジのような赤のような色の

彼岸花のような花を持っていた。

「このお花は?」

「オハイアリイという花です。

 暖かい所でしか咲かないのでこの温室でしか

 咲かないんですよ。」

「綺麗ね…」

明るく眩い色で咲いているその花はまるで自分に自身があるように見えた。

私もこういう風に自由に咲き誇れたらどんなに

幸せだろうか…。

「ありがとう、アンデル。少し元気が出たわ」

「また、いつでも来てください。待っています」

私はアーレスト様にこのことがバレないように早々にこの場を立ち去った。




温室から帰ってきた後、部屋で読書をしていると

アーレスト様が帰ってきた。

「ただいま、アテネー」

「おかえりなさいませ。旦那様」

「さあ、晩御飯にしよう。」

アーレスト様と食堂に向かい

私達が席につくと大量の豪華な料理が並べられた。

「アテネー、今度私の家族に会ってくれないか?」

「国王陛下と王妃殿下ですか?」

「あぁ。あと、兄のトリシオンにも会ってほしい。

 長らく挨拶していないことを怒られてしまってね」

「わかりました。いつですか?」

「明後日だ。一緒に行こう。」

「はい。」

そこから長らく沈黙が続いた。

しかし、食べ終えそうになった時にアーレスト様が

口を開いた。

「今日の夜、夫婦の寝室で待っていてくれるか?

 迎えに行く。」

私達は普段それぞれの寝室で寝ているが子作りをする時だけは2人で同じ寝室で寝るようにしている。

それが夫婦の寝室だ。

「もちろんです。待っておりますわ」

「ありがとう、アテネー」

アーレスト様が微笑んだ。

良かった。この様子なら温室のことはバレていなさそうね。

「それと、お土産だ。私なりに君に似合いそうなのを

 選んだのだが…」

そう言ってアーレスト様は髪飾りを取り出した。

その髪飾りは葉っぱのモチーフのエメラルドの施されたものだった。

「良ければ使ってくれ。」

「ありがとうございます。

 付けてみてもいいですか?」

「もちろん」

私はエメラルドの髪飾りをハーフアップの真ん中に

つけた。

「どうですか?」

「とても似合っているよ。」

アーレスト様が私の髪の毛を手に取りキスをした。

「では、寝室で待っておりますね」

「あぁ。また夜に」

そうして私達は食堂を出た。




私はいつもより早めにお風呂に入った。

「奥様、温度は大丈夫ですか?」

「えぇ。大丈夫よ」

「それにしても、奥様は愛されておりますね。

 旦那様は忙しいですのに週に3回は奥様を

 お呼びになりますもの。」

「きっと、後継が必要なのよ。」

「そうですか…」

そんな会話をしながらお風呂を出て、

ガウンに着替えて香水を軽くつけて寝室へ行った。

部屋に入ってベットで待っているとすぐに 

アーレスト様が来た。

「待たせたかな?」

「いいえ、今来たばかりです」

「そうか。良かった。やはりアテネーは美しいな。

 絹のような白髪に夜空のような群青の瞳。

 まるで月の女神のようだ。」

そう言いながら私の髪や肌に触れてきた。

「あまり褒められると恥ずかしいですわ…」

そして、ベットに横にされ優しく抱かれた。

その日の夜は晴れていて月がよく見えた。



最後までお読みいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ