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勇者を名のる剣聖の弟子  作者: るふと
第八章 上級剣士
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271話 恥の代償

 天に向かってそびえ立つ俺のシンボルの周りにみんなが集まってしまった。


 シアとヒナ、それにギルの三人が、それをまじまじと眺めている。


 これはかなりいたたまれない状況だ。

 見られていると意識するとますます緊張が高まってしまう。



「シアさま、間近で見るとすごいですよ!」


「ヒナさん、そんなに近くでまじまじと見てはだめですよ」


 言いながらシアも俺のそれから目線を逸らせないでいる。


「なんという事だ。やはり今の僕では勝ち目がない様だね。大したものだよ君は」


 ギルはさすがに自分のモノがシアたちに見えない様に体を後ろ向きにして頭だけ振り返り、自分のモノの俺のモノを交互に見比べていた。



「ジル!早く放してくれ」


 何とかこの状態から逃れようと体を捩ってみようとするが、びくとも動かない。

 ジオが更に締め付けてくるのだ。


「これも訓練だ。自分で振りほどいてみろ」


 今はそんな事言ってる場合じゃないんだが・・・


 下手に動こうとすると、俺の背中とジオの体がこすれて、なんとも言えない快感が背中に走ってしまうのだ。

 そうすると俺のシンボルの緊張が更に高まってしまう。




「シアさま・・・見てたらなんだか我慢出来なくなってきました。少しだけ触ってもいいでしょうか?」


 顔を紅潮させて少し息の荒くなってきたヒナが、俺のそれにゆっくりと手を伸ばし始めた。


「やめろ、ヒナ」


 極限状態の今、ヒナの手で撫でられたりなんかしたら暴発しちまう。

 ヒナの手でそれをなでられる感触を想像しただけで危険な感覚が全身を走りそうになった。


「ダメです!ヒナさん」


 シアがヒナ手を掴んで止めてくれた。


「わたしだって・・・触りたいのを我慢してるんですから!」


 シアも・・・触りたいだと?


 シアとヒナが二人でそれを撫でまわす様子とその感触を想像してしまったら、さらに緊張が高まった。


「わっ!さらに大きくなった気がします!」


「なんと!まだ上があったとは?計り知れないな、君は?」


 ヒナとギルが驚愕している。


「まだまだ、こんなものではないですよ!ゲンは」


 なぜかシアが頬を紅潮させながら自慢気に胸を逸らしている。

 タオル越しのシアの胸は心なしか前に見た時より大きくなったように見えた。


 ・・・って、そんな事を意識してる場合じゃない。


 何とかジオの拘束を振り切ってこの恥ずかしい状況を打開しないといけない。


 ジオに四肢を背中側で極められているが、頭だけはフリーだ。


 俺は頭を思いっきり前に屈めるとその反動で一気に後ろに振り切った!


 そこにはジオの頭があるはずだ。


 さすがジオも俺の渾身の頭突きには一瞬怯んだらしく、頭突きをかわそうとして隙が出来た。

 俺はその隙を見逃さず、手足の拘束を外して体を捻りジオの後ろに回り込んで、今度は俺がジオを後ろから拘束した。


 そう、ジオに掛けられた関節技をそのままジオに掛ける事に成功したのだ。


「どうだ?外して見せたぜ」


「ああ、見事だ」



 ・・・しかし、この状態・・・ジオがさっきの俺と同じ体勢という事は・・・



「ゲン!女の子になんて恥ずかしい格好をさせてるのですか!」


 ・・・やっぱり・・・俺からは見えないが、俺はジオは恥ずかしい部位を思いっきり全開で晒してしまったのではないか?


「早くジルさんを放してあげて下さい」


 シアが自分のバスタオルをはぎ取ってジオに巻き付けていた。


 ・・・当然シアは全裸になってしまった。


「何やってる!シア!ギルもいるんだぞ!」


 これではギルにシアの裸を見られてしまうじゃないか?


「大丈夫です!ゲンさま」


 ヒナの声のした方を見ると、ヒナがバスタオルをギルの頭に巻き付けて目隠しをしていたのだ。


「ギルさんがこっちを見る前に目隠ししましたよ!」


 ・・・いい仕事だ、ヒナ・・・ただしヒナも自分のタオルをギルの目隠しに使ったので自分は全裸になっていたのだが・・・


「折角美女たちが美しい裸体が目の前にあるというのに見られないとは・・・」


「見るな!お前は」


 いや、俺もここでシアとヒナの裸体をまともに見てしまうと色々大変な事になってしまう。

 俺は、一瞬視界に入ってしまった二人の肢体を出来るだけ直視しない様に気を付けた。


「二人とも、今のうちに女湯に戻れ」


「はい、でもジルさんも連れて行きますよ」


「なんだと」


「当然・・・ですよね」


「・・・ああ、確かに・・・そうだな」


 ジオは今、女の体なのだ。

 ギルにはジオの正体を明かしていないし、女湯に入るのが当然と言えば当然なのだが・・・


「・・・そうだな・・・連れていけ」


 ジオにシアたちの裸を見られるのは釈然としないが・・・いや、今、既に見ているのだが・・・


「ギル、シアたちがいなくなるまで目隠しを外すなよ」


 俺はヒナからギルの頭に巻いたタオルを押さえる役を引き取った。


 首から下が全裸で、頭にだけタオルを巻いているギルは、かなり危ない奴に見える。




「ではわたしたちは女湯に戻ります」


 シアとヒナはジオを連れて男湯から去って行った。


「ジルさま、さっきの技、わたしにも教えてください!」


 ヒナがジルに技の指導を頼んでいた。


「それでしたら、わたしにもお願いします」


「わかった。それでは女湯に行ったら実践指導してやろう」


「やったあ!お願いします!」




 ・・・この後女湯で女性三人が全裸で組んずほぐれず絡み合うという事か?


 余計な事を考えてしまった俺は、再び股間を膨張させてしまった。




 そして、シアたちが去ったので、ギルの頭からタオルを外してやった。


「残念、レディたちは去ってしまったか」


 そう言って振り返ったギルの股間も、最大サイズになってへそまで反り返っていた。




 ・・・こいつも同じ事を想像してたのか・・・



 

 全裸の男が二人で、股間を奮い立たせているという、なんとも嫌なシチュエーションになってしまったのだった。


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