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疑問と答え
「答え」は、全て「式」から生まれている。
逆説的に、「式」があれば「答え」がある。
なにもこれは数式に限った話ではない。
世の中にはたくさんの式が溢れている。
式とは、疑問だ。
分からないと思ったから原理を解明し、結果を導き出す。
つまり、疑問があれば答えも必ずあるということだ。
……必ずというのは大袈裟だ、と?
確かに、世の中には分かっていないことが多い。
しかしそれは「分かっていない」だけであって、「解明できないと確定している」わけではない。
今の知恵では解明できないのかもしれない。
けれど、この先もずっと解明できないと決まっているわけではない。
超能力が使えるようになる日がくるかもしれないし、超能力は「絶対に使えない」と確定される日がくるかもしれない。
現時点で超能力は、「使えないと思われているもの」でしかない。
そう。私達人類は、結論すら知らないのだ。
世の中には、できないと確定された夢はほとんどない。
これを知ったからといって何かが変わるわけではないのだが、何かを諦める前にもう1度見直してみてもいいのではないだろうか。