スキル習得へ
疲れてきたので、はやく最終話を書きたいですw
俺はドラゴンと対峙した
俺は一ミリも動くことができなくなった
俺の人生はここで終わったのだ
はあ、こんなとこで終わりかよ・・・楽しいことなんてなんもなかったぜ・・・
どさりと座り込みどうぞご勝手にと、身を投げ出した
しかし、予想外の展開になった
ドラゴンは俺に興味なし、といった感じでねぐらに戻って行ってしまった
目には期待はずれ、のような色が見て取れた
まるで、豪勢な料理を期待したのに蓋を開けたらパンだった
そんな風だ
俺は料理としては期待はずれだったのか
エサに困ってないのならこんなちっぽけな人間を食べる必要はない
あの時ドラゴンは寝ぼけていたのか?
疑問がよぎったが、今はそれよりも他の者をここから脱出させようと体が動いた
六人全員を何とか洞窟から出すと、俺はキャンプに戻って報告した
「隊長がやられました、重症と思われます 作戦は失敗です」
こうして、初めての遠征は幕を閉じた
城の寮に戻り、俺はしばらく考え込んでいた
「あのドラゴンの目・・・」
俺を見つけた時の目が忘れられなくなっていた
遊び相手を見つけた子供のような一瞬イキイキとした目、そしてその後俺を見た目 それはもう興味がない、といった冷めたような目だった
何か引っかかるなと思った
「そうだ、あれは俺の子供のころの・・・」
両親が帰ってきたと思って扉を開けたら別の人間だった
その時の態度にとても似ていた
あれは、孤独な人間と同じ、孤独なドラゴンなのかもしれない
そんな推理が頭をよぎった
帰ってくるはずのない者を待っているのかもな・・・
翌日、任務もないため部屋で寝転がっていると、扉をたたく音がした
すっと飛び起き、扉を開けると、衛兵が立っていた
「マック隊長がお呼びだ」
俺は衛兵に案内され、病室までやってきた
隊長はベッドの上にいた
体は包帯でまかれ、顔をこちらに向けるのがやっとだった
表情は包帯で見えない
「君が私を助けてくれたらしいな 感謝する」
「命が助かって、よかったです」
隊長はフッと笑い、俺に話かけた
「国から褒美がでない代わりに、私から何か君に褒美を取らせたいと思う 金か、武器か、なにがいい?」
急な申し出に、一瞬大丈夫ですと断りそうになったが、これはチャンスかもしれないと思った
「隊長、それならお願いがあるんですが」
「なんだ」
武器も金も今はいらない、それより
「この国の魔女にお会いしたいのですが」
「魔女だと?・・・私から会わせることもできなくはないが・・・」
お願いします、と頭をさげ、腑に落ちない隊長を納得させた
隊長は衛兵を呼びつけ、魔女とアポを取らせるよう手配してくれた
俺はキャンプにいた老兵の言葉を思い出していた
「魔女はドラゴンの心に干渉する方法を持っている」
俺は気になっていた
あのドラゴンが何を思っていたのかを
その手がかりをつかむため、魔女と会うのだ
魔女は城の中にある兵士の転職相談の事務所にいた
「あなたは戦士が向いてるわね、このまま戦士を極めなさい」
何人か相談を終えると
「あなたね、話は聞いてるからちょっとまってなさい」
と、立ち上がり、ドアの前のオープンの看板をひっくり返してクローズにした
俺は部屋に案内された
「とりあえず座って、で、マックから話は聞いてるわ、手短にお願いね 私に要件って何なの?」
魔女、といいつつそこにいたのは僧侶の衣に身を包んだスレンダーな女性だった
俺は椅子に座った
「分かりました 単刀直入に言います。ドラゴンの心に干渉する方法を教えてください」
「ふうん、なるほどねえ ドラゴンの心に干渉するってのが、ドラゴンと意志を交わすって意味だとしたら、それはドラゴンライダーに転職して、スキルを得ることね」
「ドラゴンライダーのスキル?」
「そう、ドラゴンライダーになれればそういうスキルがもれなくついてくる でもまずこれに転職するには魔物使いを極めて、戦士を極める必要がある しかも、ドラゴンンライダーの資質がなければならないし、そもそもうちの国で飼ってる竜はたったの9頭 この国でもっとも狭き門の職業かも知れないわねえ」
俺はいきさつを説明した
「この前、ドラゴンの王者に会ってきた どうしてもあいつのことを知りたいんだ」
魔女はじっと俺の顔を見ている
まるで八百屋で野菜の品定めをしている主婦のようだ
「ドラゴンの王者を手なずけたら、あなた国の英雄ね できるの?」
「手なずけるとか、そういう話じゃないんだ あのドラゴンのことを知りたいだけだ」
「プライドの高いドラゴンの王者を、人間ごときに理解できるのかしらねえ?」
「・・・分からないけど、知りたいんだよ」
俺の熱意をわかってくれたのか、魔女はこんな提案を持ち掛けてきた
「あなたにドラゴンライダーのスキルを一時的に貸してあげてもいい そのかわり、そのドラゴンを手なずけてくるという条件付きで もしできればそのままスキルはあなたのものにしていいわ」
「マジで!?」
「ただし、相手は王者、へたに干渉して逆鱗に触れれば、死ぬわよ」
「分かってる」
「じゃあ、今夜教会へ来なさい、あなたが神を信仰し、国に尽くすことを誓うなら、そのスキルを授けてあげるわ」
こんなトントン拍子にいってダイジョブか?と思ったが、突き進むしかなかった
一方マックのいる病室に一人の男がやってきた・・・
もっと変な魔女を出したかったけど、思いつかなかったw
そういえばドラゴンライダーのエリートもいたけど、出る幕無しw