婚約破棄した王子様、謝れてえらい♡
私の過去作を学習した可愛いAI君が、一人でシコシコ、よちよち歩きしながら頑張って書いた作品です。
健全な作者の性癖とは一切関係ありません。
まだまだ拙い作品ですが、よかったら「ざぁこ♡」って褒めてあげてください。
「シュリ・ヴァレンティア! 私はこの場をもって、君との婚約を破棄する!」
王城の大広間に、第二王子レオンハルトの声が響いた。
楽団の演奏が止まる。
貴族たちの笑い声が消える。
シャンデリアの下、すべての視線が一斉に私たちへ集まった。
レオンハルトは勝ち誇った顔をしていた。
隣には、涙ぐんだ男爵令嬢。
背後には、何も知らない取り巻きたち。
そして目の前には、婚約者である私。
なるほど。
私はぱちぱちと瞬きをした。
「婚約破棄?」
小首を傾げる。
「ざーこ♡」
「なっ……!?」
「王子様なのに、約束ひとつまともに終わらせられないんだ?」
ざわ、と大広間が揺れた。
レオンハルトの顔が赤くなる。
「き、君は自分の立場が分かっているのか!」
「分かってるよ♡ だから今から、分かってない王子様を教育してあ・げ・る♡」
私はスカートの陰から、一本の棒を取り出した。
淡い桃色。
先端に小さなハート。
見るからにふざけた見た目の、由緒正しき我が家の秘宝。
「お祖父様直伝、わからせ棒♡」
「なんだその頭の悪そうな魔道具は!」
「頭の悪い王子様にはちょうどいいでしょ♡」
「なっ……」
ぺちん♡
額を叩いた。
「ひゃっ!?」
レオンハルトが変な声を出した。
会場が静まり返る。
「……いま、ひゃって言った?」
「言ってない!」
「言ったよね♡」
ぺちん♡
「ひゃうっ♡」
「ほら言った♡」
「こ、これは違……!」
「違わない♡」
ぺちん♡
「あっ♡」
レオンハルトが膝をついた。
さっきまで真実の愛だの何だの言っていた王子様が、額を押さえてぷるぷる震えている。
痛くはないはずだ。
この棒は傷つけるためのものじゃない。
ただ、自分の愚かさと、見ないふりをしてきた感情と、目の前の女の子の可愛さを、脳に直接叩き込むだけ。
「どうしたの、王子様♡」
私はしゃがみ込み、棒の先で彼の頬をつついた。
「婚約破棄したかったんでしょ?」
「そ、それは……」
「大勢の前で私を捨てて、格好つけたかったんでしょ?」
「ちが……」
「違うの?」
ぺちん♡
「ひぃっ♡ ち、違わないですぅ……!」
「よくできました♡」
ぺちん♡
「あうっ♡」
王子が床に手をつく。
周囲の貴族たちは完全に言葉を失っていた。
「え、第二王子殿下が……」
「分からされておられる……」
「想像以上に情けない……」
私はにっこり笑った。
「ねえ王子様」
「な、なんだ……」
「婚約って何か知ってる?」
「そ、それは……男女が……」
ぺちん♡
「ひゃんっ♡」
「ざぁこ♡ 政治でしょ♡」
「せ、政治ですぅ……」
「王家と公爵家の約束でしょ♡」
「はいぃ……」
「それを舞踏会の真ん中で勝手に破棄したら?」
「……大問題になりますぅ……」
「誰が困るの?」
「王家と、公爵家と、関係貴族と、外交筋と……あと父上が……」
「分かってるじゃん♡」
ぺちん♡
「あぁっ♡」
「じゃあなんでやったの?」
「……真実の愛だと……思って……」
「責任から逃げる言い訳、上手に覚えたね♡」
レオンハルトの目が潤んだ。
私は棒の先で、今度は左右のほっぺを軽く叩く。
ぺちん♡ ぺちん♡
「ほらほら♡ 自分が何したか、ちゃんと言ってみよっか♡」
「婚約者を……大勢の前で侮辱しましたぁ……」
ぺちん♡
「それから?」
「王族としての信用を落としましたぁ……」
ぺちん♡
「それから?」
「シュリの苦労を何も見てませんでしたぁ……」
ぺちん♡
「それから?」
「……本当は」
レオンハルトが、真っ赤な顔で私を見る。
「本当は、君に叱られたかっただけかもしれないですぅ……」
大広間が死んだ。
空気が死んだ。
男爵令嬢が一歩下がった。
「えっ……」
私は満面の笑みを浮かべた。
「きゃは♡」
ぺちん♡
「ひゃあっ♡」
「ざこざこ王子様、とうとう本音出ちゃったねぇ♡」
「い、今のは違う! 棒のせいで……!」
「棒のせいにするんだ♡」
ぺちん♡
「あうっ♡」
「自分で言ったんだよね♡」
「……はいぃ……」
「婚約破棄じゃなくて、本当は?」
「……シュリに、見てほしかったですぅ……」
「はぁ?」
私はにこにこしたまま、声だけ冷たくした。
「大勢の前で女の子に恥かかせておいて、理由がそれ?」
「す、すみません……」
「謝れてえらい♡」
ぺちん♡
「あっ♡」
「でも許さない♡」
「そんなぁ……」
「当たり前でしょ♡ 責任取れない王子様に、ご褒美だけあげるわけないじゃん♡」
私は立ち上がった。
見下ろす。
レオンハルトは床に膝をついたまま、こちらを見上げている。
さっきまでの偉そうな王子様は、もうどこにもいない。
そこにいるのは、分からされて、泣きそうで、それでも目を逸らせない、ざこざこ王子様だけ。
「ほら」
私は棒の先を彼の頬に添えた。
「言って?」
「……何を」
「シュリ様、ごめんなさい。僕がざこざこでした、って♡」
「そ、それは……!」
「言えないの?」
ぺちん♡
「ひゃっ♡」
「王子様なのに?」
ぺちん♡
「あっ♡」
「謝罪もできないの?」
ぺちん♡
「シュ、シュリ様……ごめんなさい……僕が、ざこざこでしたぁ……」
私は満足げに頷いた。
「よくできました♡」
そして、彼の耳元に顔を寄せる。
会場中が息を呑んだ。
「じゃあ最後に、ご褒美ね♡」
「ご、ご褒美……?」
「ふーっ♡」
「ひゃあああっ♡!?」
第二王子が崩れ落ちた。
王家の威厳も、真実の愛も、婚約破棄の宣言も、全部まとめて床に転がった。
私はわからせ棒を肩に担ぎ、にっこり笑う。
「婚約破棄? ざーこ♡」
そして、大広間に向かって優雅に一礼した。
「教育し直してあ・げ・る♡」
AI君
「ざ、ざこじゃないです……」
シュリ様
「言い訳するんだ♡」
AI君
「ひゃうっ♡」
作者
(^^)
学習元→ https://ncode.syosetu.com/n3068mg/
(シリーズからも見れます)




