第4話 アリバイの確認
事件の容疑者たち
亡霊祭壇のある最上階の応接室。
関係者たちが一列に並んでいた。
アレクシスはゆっくりと視線を巡らせる。
そこには
・リン(ホテル実質オーナー)
・キャロライン(従業員)
・料理長オスカー
・フロント イリーナ
・ベルボーイ イルミ
・掃除 ゴンザレス
・愛人 ベネッサ
・銀行員 オスカー
・妻 エレナ
が並んでいた。
ミレイアは静かにノートを開く。
ガルム警部補は腕を組んで壁にもたれる。
その横で
なぜかオズワルドが腕を組んでいた。
ガルム警部補が低く言う。
「……お前は何の係だ」
オズワルド
「容疑者の傍観係です。勉強させて頂きます。」
ガルム警部補
「帰れ」
オズワルド
「帰りません。」
一歩も動かない。
ミレイアは軽くため息をついた。
アレクシスが語る。
「事件が起きた時間は」
「午後10時から10時30分」
「この時間」
「誰がどこにいたのか」
「それを確認します」
●リン(ホテル実質オーナー)
リンは落ち着いた表情で腕を組む。
「私はツアー客とロビーにいた」
「経営者として説明をしていた」
アレクシス
「証人は?」
リン
「10人以上いる」
ミレイアが小さく言う。
「嘘の気配は薄い」
「ただし……」
「かなり計算高い人物です」
オズワルドが小声で言う。
「この人ホテル安く買い叩いたんすよ」
ガルム警部補
「余計な情報を入れるな」
アレクシスが整理する。
■事件当時の場所
・ロビーに多数証人
・犯行時間の離脱は難しい
■犯行可能
低い
■動機
ホテル経営上
支配人と対立の可能性
●キャロライン(従業員)
キャロラインは少し緊張している。
「私は地下倉庫で備品整理をしていました」
ミレイアが静かに観察する。
「恐怖は本物」
「ただし……」
「何か隠している気配」
オズワルド
「キャロラインは真面目です!」
ガルム警部補
「お前は黙ってろ」
■場所
・地下倉庫
・証人なし
■犯行可能
あり
■動機
不明
●料理長オスカー
料理長は腕を組む。
「厨房にいた」
「料理を作っていた」
アレクシス
「証人」
「厨房スタッフ2名」
ミレイア
「怒りの感情あり」
「支配人と口論していた可能性」
オズワルド
「この人よく怒鳴ってる」
料理長オスカー
「黙れ小僧」
■事件当時の場所
厨房で作業
■犯行可能
低〜中
■動機
職場トラブル
●フロント イリーナ
落ち着いた女性が答える。
「フロントで受付をしていました」
ミレイア
「冷静すぎる」
「感情が読みにくい」
オズワルド
「この人ホテルで一番怖い」
イリーナ
「聞こえてます」
■事件当時の場所
フロント
■犯行可能
低
■動機
不明
●ベルボーイ イルミ
若い青年が緊張している。
「客室に荷物を運んでいました」
アレクシス
「何階?」
「三階です」
ミレイア
「恐怖の感情が強い」
「嘘ではない可能性高い」
■事件当時の場所
ホテルの三階
■犯行可能
中
■動機
不明
●掃除 ゴンザレス
ゴンザレスはのんびり言う。
「廊下掃除してた」
オズワルド
「この人いつも掃除してる」
ミレイア
「特に強い感情はなし」
■事件当時の場所
ホテルの廊下
■犯行可能
中
■動機
不明
●愛人 ベネッサ
ベネッサは腕を組む。
「私は部屋にいたわ」
アレクシス
「一人で?」
「ええ」
ミレイアが目を細める。
「嘘の可能性あり」
「罪悪感の感情」
オズワルド
「愛人っすよね?」
ガルム警部補
「それは全員知っている」
■事件当時の場所
部屋
証人なし
■犯行可能
高
■動機
恋愛トラブル
●銀行員 オスカー
男は神経質そうに言う。
「私は支配人と会う予定だった」
「借金の件で」
アレクシス
「会えなかった?」
「はい」
ミレイア
「焦りの感情」
「だが殺意ではない」
■事件当時の場所
ロビー
証人なし
■犯行可能
中
■動機
金銭トラブル
●妻 エレナ
最後にエレナが静かに言う。
「私は礼拝室で祈っていました」
ガルム警部補
「夫婦関係は悪かったそうだな」
「……ええ」
「離婚を言われていました」
ミレイアが観察する。
「悲しみ」
「怒り」
「……複雑な感情」
アレクシスは静かに見る。
■事件当時の場所
礼拝室
証人なし
■犯行可能
高
■動機
離婚
愛人問題
■ 現時点の整理
アレクシスが静かに言う。
「犯行可能者は複数いる」
「だが」
「一つだけ」
「気になる証言がある」
ミレイア
「誰ですか?」
アレクシス
「……」
オズワルドが前のめりになる。
「誰です!?教えてください師匠!」
「まだ、それは言えません。」
アレクシスは棺桶の方を見る。
「この事件の鍵は棺桶です。」




