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霧都ヴァル・ロンドリア探偵事件簿ー怪物に戸籍のある街で  作者: 虫松
地の血判

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52/71

第12話 ブラッドフォージ村の新しい歴史

霧の夜が明けた。


ブラッドフォージ村の集会場で起きた逮捕劇は、村の長い闇の終わりを告げる出来事となった。


地主たちが連行され、血で書かれた村の掟は法の前に崩れた。


だが、村は消えなかった。


むしろ、そこから新しい時代が始まった。

霧の村は、ゆっくりと姿を変えていく。


____________


ルーカス・フェン(38)

カフェ経営者


事件後、村の空気は大きく変わった。


新駅が開業し、ブラッドフォージ村には観光客が訪れるようになる。


その中心となったのが、ルーカス・フェンの店だった。


「光のカフェ」


木造の温かい店内。

地元の蜂蜜、森のベリー、牧場のミルク。


村の特産品を使ったメニューは評判を呼び、

カフェは村で最も人気の店となる。


観光客と地元住民が同じテーブルで語り合う。


そこは、かつて血の掟で縛られた村が、人々の交流で結ばれる場所となった。


社交的で温厚なルーカスは、カフェでチャリティイベントやアート展示を開催した。


若者たちを雇い、仕事を教え、村の新しい世代を育てていく。


光のカフェは、ブラッドフォージ村の平和の象徴となった。


しかし。


それから数十年後。


ルーカス・フェンは何者かによって殺害される。その事件は、ブラッドフォージ村 第二の殺人事件の幕開けとなるのだった。


_________________


エリナ・フォスター(34)

図書館司書


事件後、エリナは図書館で特別展示を企画した。


「ブラッドフォージ村の歴史」


村の古文書。

古い写真。

掟の記録。


そして、地の血判状。

彼女は隠さなかった。


闇も歴史の一部だからだ。

エリナの努力によって、図書館は単なる本の場所ではなく、村の知識と記憶を守る場所となった。


子供たちはそこで歴史を学び、

村の誇りを取り戻していった。


_________________


カイル・レイナー(29)

救護隊員


カイルは事件の夜、負傷者の手当てをしていた。

その経験が彼を変えた。


彼は地域の安全教育プログラムを立ち上げた。


応急処置。

災害対応。

緊急連絡体制。


彼のリーダーシップによって村の住民は互いに助け合う力を身につけていった。


ブラッドフォージ村は、自分たちで守る村へと変わっていく。


___________


マリアン・ベル(42)

学校支援者


新駅の開通で村は変わった。

人が増え、文化が入り、子供たちは新しい世界を知る。


マリアンはそれを恐れなかった。


むしろ利用した。


彼女はアフタースクールプログラムを作った。


科学。

芸術。

外国語。


子供たちは学校の後に集まり、

未来を学ぶ。


マリアンの活動は、

村の次の世代の光となった。


_________


アリア・ヴォーン(28)

不動産社員


事件後、村の土地は再編された。

アリアはその中心にいた。


彼女は不動産会社で成功を収め、

やがて独立する。


観光施設。

宿泊施設。

地域開発プロジェクト。


彼女の野望は、ブラッドフォージ村を新しい観光地へと変えていった。

霧の村は、古い伝説と新しい文化が共存する場所になる。

___________


ジュリアン・ローク(35)

フリー記者


ジュリアンは事件を追い続けた。


取材。

証言。

記録。


そして数年後、

一本のドキュメンタリーを完成させる。


「血の掟 ブラッドフォージの真実」


作品は大きな反響を呼び、彼はジャーナリストとして名を知られる存在となった。


彼の言葉は、こう締めくくられている。


「真実は、闇の中に埋められることがある。

しかし、それを掘り起こす者が必ず現れる。」

_______________


霧の朝。


村を見下ろす丘の上に、二人の影が立っていた。

アレクシス。そしてミレイア。


村の煙突から煙が上がる。


カフェの灯り。

図書館の窓。

学校の子供たち。


すべてが動き始めていた。


ミレイアが静かに言う。


「村は救われたでしょうか。」


アレクシスは霧の谷を見つめた。


「いいや。」


「救われたわけじゃない。」


彼はゆっくり続けた。


「ただ」


「真実が表に出ただけだ。」


ミレイアは少し微笑む。


「それでも人は前に進みます。」


アレクシスは頷いた。


「人間は忘れる生き物だ。」

「だが歴史は残る。」


2つの殺人事件

地の血判の掟。

魔獣の裁き。

すべてが歴史になる。


その時、遠くの森から

低い遠吠えが聞こえた。


ウォオォーーーーン


魔獣から解き放たれた

神獣パブスだった。


挿絵(By みてみん)


このブラッドフォージの土地を守るように、

霧の森の奥で生きていた。


これらの登場人物たちの物語は、事件の解決後も続いており、彼らの努力と成長がブラッドフォージ村の新しい歴史を築いていくだろう。


『地の血判』事件 終幕



続く



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