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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Holidays in the second year.
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86.卓の謎解きクリスマス

卓が作ったクリスマス謎解きイベント

果たして海斗は無事に謎を解くことが出来るのか

皆さんも一緒に考えてみてください!

86.卓の謎解きクリスマス

ケーキを平らげて落ち着いたところ

「はい。クリスマスプレゼント」

と言いながら、卓は一枚の冊子を渡した。

そこには『謎を解けクリスマス大作戦』と書かれていた。

表紙にはソクミミがマフラーをつけてトランクを持っている姿が描かれていた。

「なにこれ!卓自分で作ったの?」

と海斗は言うと

「まぁね。海斗謎解き好きだろ?だから今回俺がオリジナルで作ってみた」

と卓は言うと、海斗はすげぇ!とびっくりしていた。


冊子自体は厚紙のA4でできており、

各ページには普通紙が貼り付けられた手作り感があるものだった。

「卓の気持ちがいっぱい込められてるよぉ!結構大変だったでしょ?」

というと、卓はまぁね・・・と言いながら、でも楽しかったと言いながら少し照れくさそうに笑った。


「じゃあ早速開くよ」

表紙をめくり物語がはじまった。


『クリスマスまで残り僅か・・・サンタクロースは大忙しで準備をしています。

そこでサンタクロースはソクミミに身の回りのお手伝いを依頼したのでした。

ソクミミは早速身支度を整え始めます。

大きなトランクに大事なものを詰めて、

いざサンタクロースの元へと向かうのでした』


「おぉ!これが物語の始まりか」

海斗はそう言うと次のページをめくった。


『サンタクロースの元へ着くと、

サンタクロースの部屋は、とても散らかっていました。


よく来てくれた・・・ソクミミさん。

私の代わりにこの部屋をなんとか片付けてくれ。


任せてください!サンタさんは仕事に専念してください!


そう言うとソクミミは早速部屋の片づけを始めました。

まず初めにソクミミが手を付けたのは

そこら中に散乱したサンタクロースの洋服の数々。

ソクミミは早速この汚れた洋服から片付けることにしました』


「ほうほう・・・あれ?次のページがない」

海斗は次のページを開くと真っ白になっていて何も描かれていなかった。

「もう謎解きは始まってるんだよ」

と卓はニヤニヤと笑った。

「なるほどね。汚れた洋服ってことは洗濯機ってことか」

海斗はそう言うと、洗濯機のある脱衣所へ向かった。

洗濯機の中を覗くとA4の紙が1枚入ってあるのに気が付いた。


「卓!あったよ!」

海斗は子供の様にはしゃぎながら戻ってきた。

「なになに・・・次は・・・」

『ソクミミは、大量の洗濯ものを洗濯して、ようやく洗濯物を干し終わりました。


ふぅようやく干し終わったぞ

次は、家じゅうに散らかったゴミたちを片付けないといけないぞ』


「次のページをまた探すわけか・・・ってことは次は・・・」

海斗はそう言うと部屋にあるゴミ箱を手当たり次第探す。

ペダル付きごみ箱の裏にA4の紙を見つけた。

海斗は次のページを読み始めた。


『ソクミミは部屋中のごみをペダルを踏んでごみ箱の中に放り込んだ。

ふぅ・・・サンタさんも忙しいんだねぇ。

こんなにごみを貯めちゃって・・・

一晩で世界中の子供たちにプレゼント渡すんだものしょうがないよね。

さぁてと次は・・・だいぶ部屋もすっきりしたし、後は床も綺麗ににしないとね』


「床を綺麗に・・・掃除機かな?」

海斗はクローゼットにしまってある掃除機を覗いたが、それらしきものが無かった。

「あと床を掃除するものといえば、ぞうきん?モップ?・・・あっ!あいつか」

海斗はそう言うと、ルンバの底をみるとA4の紙がへばりついていた。

「みーつけた!」

海斗はそう言うと、ページを読み進めた。


『ソクミミは最後にサンタクロースの家にある大型のルンバを動かした。

部屋の隅々まで移動しながら床をピカピカにした。

ソクミミは大型のルンバに乗りながら、

次はあっち!こっち!と指示をしながら家じゅうをピカピカにした。


ありがとう。ソクミミさん。君のおかげで無事準備ができたよ。

後は子どもたちにプレゼントを届けるだけだ。

お礼に君へとっておきのプレゼントを用意したんだ、

今までの事をよーく思い出してごらん。

そこに君にとって大事なプレゼントはあるよ』


物語は、ここで終わっていた。

海斗は今までの事を思い出しながらプレゼントのありかを推理し始めた。


ソクミミがやったのは・・・

洗濯。ゴミ出し。掃除。

共通点は特にないよな・・・

ゴミ箱がペダル式なのが気になるな。

掃除道具がルンバじゃなきゃいけない理由もあるよな。

海斗は、何度も読み返しながら答えを導いていく

ベダル式・・・洗濯機・・・回す・・・ルンバ動かす・・・

巨大なルンバ・・・乗って移動しながら掃除・・・

ベダル踏む・・・

回る・・・

移動する・・・


ああぁ!


海斗はそう言うと、外へと飛び出した。

海斗は、車を開けて確認したがそれらしきものが無かった。

「あれー?ベダル踏んでタイヤを回して移動する車だと思ったんだけどなぁー」

海斗が悩んでる姿を見ながらにやつく卓は

「ヒントいる?」

と言うと、海斗は欲しい!と言い

「はい!」

と卓は海斗に封筒を渡した。


そこに書かれていたのは

洗濯機→回す

ゴミ箱→ペダルを踏む

ルンバ→移動する

そこから導き出したものと

サンタクロースがいっていたソクミミにとって大事な物が入っている場所を思い出して。


大事な物・・・

海斗はもう一度最初から文章を読み直していくと


海斗はあっ!とひらめいた

車のトランクの中を開くと

プレゼントと最後のページが置かれていた。


「なるほど!

”ソクミミの大事なものが詰め込まれたトランク”に

”ソクミミの大事にしているプレゼント”が入ってるってわけか!」

海斗はそう言いながら、最後のページを読んだ。


『サンタクロースからもらったプレゼントはたくさんの思い出だった。

楽しかったり、辛かったり、嬉しかったり、哀しかったり・・・

その思い出の数々は君が自分の足で一歩一歩歩いてきた証で

この世界にたった一つしかない最高の贈り物なんだよ。

サンタさん・・・って良いこと言ってごまかしてただ働きさせるなぁー!

ほっほっほ!冗談だ。君の家にちゃんとプレゼントを届けてあるよ。

ソクミミは大急ぎで家に帰ると”大量のお菓子”が届いており幸せになった。

メリークリスマス!』


海斗はプレゼントの中身を空けると、

卓と海斗2人の思い出が31枚の写真と数字が描かれ

365日使える日めくりカレンダーになっていた。


「海斗!これからも一緒にいっぱい思い出作ろう」

卓の言葉に海斗は笑顔で応えた。


次回、クリスマスデート


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