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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Holidays in the second year.
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85.クリスマス・イヴ

12月もあっという間に過ぎ、今日はクリスマス・イヴ。

街はクリスマスムード一色。そんな中、卓と海斗は・・・


85.クリスマス・イヴ

クリスマスが近づき、2人は立派なクリスマスツリーを買ってきた。

LEDのライトを巻いてツリーに推しキャラの小さなぬいぐるみやフィギュアを飾り付けていく。

大阪で買ったゴルディータやペンタ君も飾りつけ、

推しだらけの可愛いクリスマスツリーが完成していく。

卓はクリスマスソングを鼻歌まじりで歌いながら

海斗はそれを可愛いなぁと思いながら見ていた。

最後に星をつけ2人でクリスマスツリーを完成した。

部屋の雰囲気は一気にクリスマスムード一色になった。


そうこうしているうちに12月も終盤に近づき

ついにクリスマスイヴがやってきた。

とはいっても通常の平日ということもあり2人は仕事に出ていた。

卓は会社に行き、海斗は在宅でパソコンをカタカタとしていた。

年末ということもあり海斗は夜遅くまで仕事をする日々で

卓の事務仕事とは違い定時に仕事が終わるという事は無かった。


卓はいつも通りの時間に帰宅し買ってきたケーキや

肉料理などを冷蔵庫にしまいクリスマスイヴの準備を始めた。


海斗はようやく仕事がひと段落したようで、自室から1階に降りた時には23時を回っていた。

ツリーがライトアップされ部屋全体にはクリスマスの装飾をされていた。

「すごっ!これ全部卓が1人でしたの?」

ソファーに座って携帯をいじっている卓に海斗が言うと

「おぉ・・・仕事お疲れ様!今ケーキ出すね。

明日もあるから子供用のシャンパン買ってきた!」

卓はそう言って出してきたのは、ソクミミの柄が施されたシャンパンだった。

「すげぇ!めっちゃ可愛いじゃん!」

と海斗は言うと

「まだまだ!これからだよ」

卓は冷蔵庫の中から次々と料理をレンジでチンして机に並べていった。

「作るのめんどくさいから全部買ってきた総菜だけど、お皿に並べればそれっぽいでしょ!」

卓はそう言いながら料理を出していった。

「おぉぉ!すげぇ!!でも高かったでしょ?」

と海斗は言うと

「総菜だしそうでもないけど、折角のクリスマスだから豪勢に行こうと思って買いすぎちゃった」

と卓は言うと最後にケーキを持ってきた。


卓がケーキを箱から出した。

真ん中にはサンタクロースその左右にはシロブチ犬とソクミミの砂糖菓子と

メリークリスマスと英語で書かれたチョコの板が綺麗に載せられたイチゴショートケーキを取り出した。

「おぉぉ!すげぇ!シロブチ犬とソクミミがいる!」

「びっくりした?最近会社に入ってきた同僚のお姉さんの旦那さんが砂糖菓子の職人で、特別に作ってもらったんだ」

と卓は言った。

「やばい!可愛すぎる!写真撮ろう写真」

海斗は言うとツリーをバックにケーキと食べ物を写真で撮った。


「2人が映った写真も欲しい!折角だし!」

海斗はそう言うと準備を始めた。

「すごいはしゃいでるなぁ・・・仕事で疲れてるんじゃない?」

「卓とのクリスマスで疲れも吹っ飛んだ!それに・・・」

「それに?」

「これから卓との甘い時間が過ごせると思うと・・・興奮してきて・・・今夜は寝かせないぞぉ」

「ケーキそんなに食べたかったんだね」

「いや、ちがうだろ」

海斗の誘いにぬらりくらりと交わす卓、

海斗のフラストレーションは溜まっていた。

「うしっ!この位置でOK!じゃあ卓そこに座って」

海斗は綺麗に料理を並べてツリーと装飾が映える完璧な位置を作ると、卓に椅子に座るように促した。

「それじゃあ撮るよ」

海斗の言葉に卓は思わずピースをした。

「ちょっと2人で撮るんじゃないの?」

「卓1人のも欲しいじゃん!2人でも勿論撮るけど」

海斗はそう言うとセルフタイマーをセットして

今度は2人が楽しそうに笑う幸せな写真を撮った。


「それじゃあ食べようぜ。冷めちゃうよ」

と卓は言うと

「おぉ!そうしよう!」

と海斗は席に座った。


食べ始めてから10分ほどで

海斗は買ってきた料理を全てぺろりと平らげてしまった。

「ちょっ!これ!残りは明日と思ってたのに全部平らげちゃったの?」

「あるものは全部平らげるものでしょ」

「・・・まぁ良いけどさぁーまだケーキもあるんだよ」

「あっ・・・ケーキ半分位食べて残りは明日にしようか」

「まだ半分食えるのかよ!」

卓はびっくりしながら、ケーキを持ってきた。

卓の方にシロブチ犬とプレート。

海斗の方にサンタクロースとソクミミを置いてケーキを切り分けた。

「それじゃあいただきまーす」

卓はケーキを頬張った。

甘いものが大好きな卓は嬉しそうにケーキを口に入れた。

ショートケーキの甘いクリームとイチゴの酸味が口の中広がった。

卓の顔は笑顔であふれていた。

「かわいぃ・・・甘いものを食べてる時の卓最高にカワイイ。ほらぁアーン」

と海斗はそう言うと、フォークいっぱいにケーキを乗せ卓に向けた。

「あー」

卓は体を近づけて口を広げた。

卓の口より少し大きめに(すく)われたケーキだったので、ほっぺにクリームがついた。

「あぁ!クリームつけてるぅ。小動物みたぃでかわいぃー!」

「おい!わざとやってるだろ!」

卓はそう言うと海斗はえっ?なんのこと?と(とぼ)けたのだった。


次回、クリスマスプレゼントは謎解きの後で

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