表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Summer Trip.
83/108

77.遼と海斗

お風呂の時から考えていた遼との関係性

海斗は遼と2人っきりになったタイミングで

自分のことをどう思っているか聞いてみることに

77.遼と海斗

3人は風呂から上がり部屋に戻った。

途中の売店で買ってきた缶ビールやお酒、おつまみを開けた。

「それじゃあカンパーイ!」

3人は乾杯をしてトランプやカードゲームをしながら雑談をしていた。

卓はこの手のゲームに弱く、負けるたびにムスッとして

悔しがりながらも、”もう一回!”と叫んでいた。


こういう所子供の時から何も変わらないなぁ

テレビゲームでも負けるたびに”もう一回!もう一回!”って言われたっけ・・・

と遼はしみじみ思い出にふけりながらお酒をちびちびと飲んでいた。


24時を過ぎた辺りで、卓はもう眠くなったようで隣に引いてある布団にごろんと寝そべった。

遼と海斗は机で飲みながら卓を見て

寝ちゃったねぇーなどと話をしていた。

「遼はさ、さっきは俺の事、仲の良い友達って言ってたけど

本当にそう思ってん?

卓の友達だから一緒にいるとかなのかなぁって思って・・・」

海斗はお酒を飲みながら聞きたかったことを打ち明けた。


お風呂の時から考えていた。

この一年の間で俺は遼とも友としての関係を築けていけていたのだろうか・・・


遼はうーーんと考えながら、今の気持ちを言葉にした。

「俺も良く分かんないなぁ。

でも海斗といるのは楽しいし別に2人でいても苦にならない。

友達と言えば友達だし。でも卓と海斗はペアで一緒に会うから

海斗と2人で会うってこと中々ないしな」

遼はそう言いながら、海斗の表情を見た。

いつもと違い真剣な様子の海斗に遼は続けて話をした。

「そもそも俺あんまり友達誘ってつるんだりとかして来なかったし。

ただなんとなく人と接してきたからなぁ。

この年になって友達作るのって難しいよなぁ・・・

俺も海斗も2人で誘って遊びにいったりしないだろ?

そういうのはあいつがいてくれて助かってるんだよなぁ」


いつもだったら“別にもう友達だろ”って言葉で終わっていたのだが、

なぜか今の気持ちを素直に答える必要があるとこの時の遼は思ったのだ。


「そうかぁ・・・確かに遼はそういうタイプじゃないもんなぁ。

そうなるとやっぱ卓は俺と遼を繋いでくれてる橋みたいなもんだな」

と海斗は笑って言うと

「確かにな・・・たまには俺から海斗にも連絡してみるか!2人でどっかいくか」

と遼は言うと

「おっ!いいねぇ!・・・・でも2人でどこいくよ?」

と海斗は言うと

「・・・・・・特にねぇなぁ」

と遼もフフッと笑って言った。


「そういえばさ、卓がどっか行きたい!って言わないと

中々始まらないよなぁ。先人きっていって、それに俺らが乗っかる感じ」

と遼は言うと

「確かに!そうそう!俺と2人で暮らしてても卓のどこいきたい!何をしたい!で動いてる気がする」

と海斗は頷きながら応える。

「俺らあいつにふりまわせてる?」

と遼は卓の方を見つめた。

気持ちよさそうにいびきをかいてる卓。

「まぁねぇ・・・でもそんな仲でいいじゃないかって今なら思えるよ俺ら」

と海斗は卓の寝顔を見て微笑ましそうに笑った。

「でもなんかムカつかね?よしっ・・・こうしてやる」

と遼は言うと、寝ている卓の口元にポテチをいれた。

バリバリボリボリ

卓は寝ながらポテチを砕き始めた。

「こいつ・・・寝ながら食ってる」

「ぷっ・・・くくぅっ・・・腹いてぇ・・・」

2人は笑っていると卓は、んーっと言いながらゆっくりと目を開いた。

「なぁに・・・どうしたぁー?」

と卓はむくっと起き上がると

海斗と遼は腹をかかえて笑い始めた。

「えっ?何?なんで笑ってるの?」

「だって卓!寝ながら・・・ひぃおかしぃぃ」

「あ!なんか食わせたらだろ!遼!!」

「わりぃわりぃ・・・あぁおかしぃ!!」

2人の笑顔に卓もつられて笑ってしまった。


楽しい1日も終わり旅行2日目へと突入した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ