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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Summer Trip.
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73.夏の旅行

新シーズン夏旅行編スタート!

73.夏の旅行

梅雨の時期も終わりに近づいたある休日、

卓、遼、海斗の3人は

とある喫茶店に久しぶりに集まっていた。

というのも夏に向けて旅行の計画を立てていたのだった。

“7月中に1泊2日で旅行しよう”

そう卓が二人に持ち掛けたのだが、

いっこうに場所が決まらず、

一度皆で集まって作戦会議することにしたのだった。

話は横道にそれながらも大体の目的地が決まり、

決行は7月の中旬にしたのだった。


そして当日、天候は雲一つない青空。

まだ7月だというのに真夏のようにうだる暑さだ。

卓の車だが海斗が運転し、2人で遼の家へと向かった。

朝10時に迎えに行くと伝えていたのだが、

ちょうど時間通りに遼の住むマンションの1階に到着したが、遼の姿は見えなかった。

卓は遼に連絡をすると10分ほどして、遼が下へと降りてきた。

遼の姿が見えたので、助手席に座っていた卓は一度車を降り、

後部座席に乗り込んだ。

「おはよっ・・・ゴメン支度遅れて」

車に到着した遼はそう言いながら助手席に乗り込んだ。

「おはよー!じゃあ早速行きますかー」

遼の少しの遅刻はいつものことだったので

二人は特段気にも留めずに遼を迎え入れた。

遼は車に酔いやすいらしく、3人で車移動するときは助手席に座るのが定番だった。

運転席に海斗、後部座席に卓が座り、車を走らせた。


目的地までの道中は3人でずっと取り溜めのない会話とまったりとした時間が流れていた。

今の仕事の話。趣味の話。学生時代の話。なんてことない話題で盛り上がった。

「そういえば、卓たまにパソコン開いてカタカタ打ってるけどあれ何してるの?

前に聞いたけど教えてくれなかったからさ。遼は何か知ってる?」

と海斗は卓と遼に聞いた。

「いやー何も知らないよ」

と遼は言うと、卓は少し恥ずかしそうに

「実は中学生の頃から小説書いてるんだよね」

と卓は答えた。

「えっ?初耳!?中学生からってことは大分前からじゃん!」

遼は驚きながら言った。

「別に隠すことじゃないのに」

と海斗は笑って言うと、

「隠そうとしてたわけじゃ無くてただの趣味で書いてたから・・・」

と卓は言った。

「どんな小説書いてるの?ジャンルは?」

と遼は詳しく聞き始めた。

卓は自分の事を興味津々で聞いてくる遼に

嬉しい反面、恥ずかしい気持ちもあった。


「内容は恥ずかしくて言えない・・・ただ青春ものって言えば良いかな。

2人の男の日常と青春をそのまま小説に書いた感じ・・・」

いざ自分が書いている小説について話をすると反応が気になってくる。

卓は2人の反応を確認するように伝えた。

「青春ものか!良いんじゃね!」

と遼は言うと、続けて海斗が

「どこかに掲載とかしてるの?」

と聞くと

「実は途中までの段階で出版社に持ち込んでみたら、担当者から電話が掛かってきて”本にしてみないですか?”って言われたんだよね」

と卓は答えた。

「まじで!すげぇじゃん!!」

「卓が小説家かー!」

卓の言葉に驚きを隠せない2人だが、卓は冷静に答えた。

「でも、その時はさ、本にするのって結構お金がかかるんだって。

売れるかどうか分からない作品に出版社がお金を出してくれる訳もなくてさ。

だからその話断ったんだ。本にしてもらうなら絶対売れる!出したいと思ってくれる様な作品を作らなきゃいけない。この作品をきちんと完成させて、新人賞に応募して賞を取って本にしてもらいたい」

卓の言葉に2人は驚いていた。

「卓って以外と真面なとこあるよな」

「うん。そういう話に簡単に乗っかると思ってた」

「失礼な!俺だってちゃんと考えてらい!」

卓は2人の言葉にぷくっと口を膨らませた

「今度読ませてよ!」

遼は卓に伝えると

「それは無理!恥ずかしいから!」

「新人賞とるんだろ?どうせ皆に読まれるんだから先に良いじゃん」

と遼は卓に言った。

「それは、そうなんだけど・・・」

卓はそう言いながら口をごもらせた。

「やっぱ絶対ダメ!見せられない!」

と卓は言うと

「じゃあ俺には見せてよ!」

と海斗は応えた

「か・・・考えとく・・・」

「ちょっと!?俺と反応違くない?」

と遼は少し声を荒げた。

「もういいだろ!この話はおしまい!」

と卓は無理やり話を遮った。

そうこうしているうちに目的地付近へとたどり着いた。

千葉から高速で3時間ほどで着いた最初の目指したのは茨城県にある筑波山。

その前に、近くの蕎麦屋さんで昼食をとることにした。


次回、最初の目的地、筑波山。

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