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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Shared House.
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72.濡れた体

72.濡れた体

卓と海斗は家に着いた。

2人はずぶ濡れのまま玄関を開けて家に入る。


「待ってて!すぐにタオル取ってくる」

とぐっしょりと濡れのまま、たったと走り出した卓。

バスタオルを2枚持ってきて一枚を海斗に渡した。

体を拭き2人は玄関で服を脱ぎ始めた。

「とりあえずシャワー浴びる?海斗先で良いよ」

と卓は言った瞬間、

海斗は裸のまま卓の背中をくるむように抱きしめると

「2人で一緒に入ろ」

と耳元で囁いた。


海斗の肌が卓の肌に触れていく

生暖かい人肌のぬくもりと柔らかい感触

急なことで驚く卓の表情をみて海斗はすぐに離れた。


「冗談冗談。じゃあ先に入ろうかな」

と海斗は笑ってお風呂場に行こうとした海斗の手を卓はぎゅっと握った。

「別に・・・良いよ・・・お風呂ぐらい」

卓は顔を少し赤く染めながら言った。

「か・・・可愛い!あぁ!好きぃー!」

海斗はそう言うと卓の腕を引っ張ってがしっと胸の中に卓を収めた。


海斗と卓はそのままお風呂場に行った。

2人でお風呂に入るにしても

家のお風呂では今までの大浴場と違い距離が近い。

シャワーを交互に使いながら体を流していく。


卓は海斗の顔をちらっと見つめた。

俺の事好きだったなんて信じられないなぁ。

このまま海斗と付き合うってことも・・・。


と頭に過ったが、遼の事が頭から離れない。


やっぱり俺は遼の事が好きだ。

海斗の気持ちは嬉しいけど

好きには応えられない。


卓はそう考えながらシャワーで体を流していく

「ねぇ・・・髪の毛洗ってあげようか」

ぐいぐい来る海斗に卓は

まんざらでもない様子で、うんと頷いた。


海斗の手が卓の髪の毛に触れていく。

手の動きがまるで美容院の様で

洗ってもらうと気持ちいい

「海斗洗うの上手だね」

「そう!ありがとう!」

海斗はそう言いながら卓の髪の毛を丁寧に洗っていく。

「なんかさ今やっと本当の海斗に出会えた気がするよ」

「えー?なんだよ本当の俺って」

海斗はそう言いながらまだまだ髪を洗っている。

「今までの海斗は、良い人間を演じてるように見えた。

今は甘えん坊でちょっと我儘な海斗。

なんかさそんな海斗見てるとさ・・・可愛いなぁって思うよ」

卓の言葉に海斗は照れるように笑って何も応えなかった。


本当の俺

卓の事が大好きな俺

良い人を演じている俺

我儘な俺

甘えん坊な俺

やきもちを焼いている俺

意地悪な俺

どの俺も俺自身で

大切な俺だ

卓にならどの俺も見せられる

見せても良いと思える

どの俺も好きになって欲しいと思える

だから・・・

今だけは・・・

この時間だけは・・・

俺だけの卓でいて欲しい


「ねぇ海斗?ちょっと髪洗いすぎじゃない?」

卓の言葉に海斗は我に返って髪の毛を流した



次回、3人で夏旅行!


2人の共同生活はまだまだ続きますが

この回にてシェアハウス編終了。

スピンオフをはさんで月曜日から3人の夏旅行編スタート!

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