61.シェアハウス1日目の夜~風呂~
しばらく投稿できませんでしたが本日より再開します。
2年という長い間お待たせし大変申し訳ございませんでした。
最終話まで全力で駆け抜けていくので宜しくお願いします。
小説家になろう版は、X(旧Twitter)に投稿後の翌日20時頃配信します。
61.シェアハウス1日目の夜~風呂~
脱衣所で卓は自分の着ていた衣服を子供の様に早脱ぎをしていた。
ズボンとパンツと靴下をいっぺんに脱ぎ
ぽんぽんと洗濯機の中に放り込むと風呂場に行こうとする。
それを見た海斗がすかさず止めに入る。
「ちょっ!服がこれじゃ表裏逆になっちゃってんじゃん。」
「えっ?洗うんだからどっちでも同じじゃね?」
「でも干す時にわざわざ表に戻すの大変だろ?」
「そのまま干せば?乾かすのもどっちでも同じじゃね?」
「うーーん。でも結局元に戻す手間があるじゃん。」
「着るときに戻せば良いんじゃない?
今脱いで服を元に戻すのと、着る時に戻すの
順番が違うだけで同じだろー。」
「うーーーーーん。まぁそうだけどさぁ」
「じゃあ、もう良いね。シャワー!シャワー!」
卓はそう言うと風呂場の扉を閉めた。
海斗はなんだか府に落ちないなぁと感じていたが、まぁ良いかと思っていた。
ふと洗濯機の中の卓の服を覗いた。
卓が着ていた服…
匂いとかめっちゃついてるんかな…
おっといかんいかん…
海斗は、脱衣所から移動した。
が、そして再び戻ってきた。
洗濯機の前でじっと卓の洋服をみつめる海斗。
いかんぞー。
これはいかん…
でも卓の洋服…
今日一日身に着けてたんだよなぁ…
引越しで結構汗とかかいてたしなぁ…
めっちゃ…
あぁダメダメダメ!
海斗はそう言いながら卓の洋服に手を伸ばし、
裏返えっていた洋服を表側に直すことにした。
これはそう…
後を楽にするため。
お互いのため。
そう・・・そうなんだ。
決して卓の身に着けた洋服目当てではない。
海斗はそう言い聞かせながら、直していた。
卓の服から匂ってくる香り。
あぁこれが卓の香り…
めっちゃいい香り
生物学的観点から言うと、
匂いが好きなのは遺伝子レベルで相性が良いらしい。
ってことは卓と俺は遺伝子学的に…
うわわわっ…
想像しただけ心臓が…
おっといかんいかん!
海斗はそう思いながらも次はズボンをつかんでいた。
「あーこれも反対だし、
なんならパンツごと脱いでるよ。
まったく子供じゃないんだから」
海斗はそう言いながら、
ズボンとトランクスを分けていた。
パパパパパンツ…
卓のパンツ…あぁそれは
卓のを包み込んでいる訳で…
うわわわっ…
これはっ禁断のパンツだ…
卓を包んだパンツ…
ぬぅおおおお
「なにをしている?」
卓は少しだけ風呂場の扉を開け
頭だけだして海斗の事を冷ややかな目で見つめる。
海斗はびくっと体を動かして卓の方をゆっくりと見た。
「これは…その、、前と後ろ逆だからほら」
「わざわざそんなことしなくて良いのに…」
卓はそう言うと扉を閉めた。
「あっぶねぇーーー!」
危なく禁断のパンツの誘惑に負ける所だった。
負けたらどうなるか分からないけど、とにかく危なかった。
卓に変な目で見られなくて良かった。
海斗は急いで裏になった服たちを元に戻して、
洗濯機から離れてリビングのソファーに座った。
「ふぅーさっぱりした!」
お風呂で髪の毛を濡らして半袖短パンの卓がリビングにきた。
風呂上がりの卓も最高だなぁ
とソファーにもたれかけながらまじまじと堪能していた。
「次は海斗の番だよ」
卓は頭をバスタオルで擦りながら言うと
「おっ…りょーかい」
海斗は、脱衣所へと向かった。
海斗は卓とは違い洋服を一枚一枚丁寧に脱いで
洗濯機の中に入れていき、風呂場に入っていく。
卓がここで体洗ってたんだよなぁ…
温泉で入った時はそんなこと思わなかったけど同じ場所で洗うって緊張するなぁ。
海斗は、卓が座ったであろう風呂椅子に座った。
やべぇっ…ここに卓座ったのかぁ…
海斗はそんな事を思いながら、シャワーで頭を流していく。
目をつぶると卓のシャワー風景が頭によぎっていく。
あぁ至福のひとときだぁ。
これを毎日感じられるとか…幸せすぎる。
思い切ってシェアハウス言ってみて良かったなぁ。
と海斗は幸せを噛み締めながら体を洗っていった。
次回、卓と海斗就寝。




